アーティストの坂本美雨がお届けするTOKYO FMのラジオ番組「坂本美雨のディアフレンズ」(毎週月曜~木曜11:00~11:30)。3月29日(水)の放送は、俳優の松山ケンイチさんがゲストに登場。現在公開中の主演映画「ロストケア」に出演する松山さんが、「本当に望んでいた暮らし」について語ってくれました。
坂本美雨、松山ケンイチさん
1985年生まれ、青森県出身の松山さん。17歳から俳優の仕事をスタート。翌年の2003年に「アカルイミライ」で映画デビュー。2023年はNHK大河ドラマ「どうする家康」や、TBS系のテレビドラマ「100万回 言えばよかった」に出演。3月24日(金)からは松山さん主演の映画「ロストケア」が公開中。6月23日(金)には映画「大名倒産」の公開を控えています。
◆都会を離れて4年…現在の暮らしぶりは?
坂本:以前から「畑仕事がしたかった」とおっしゃっていました。いま実際に都会を離れて、そういった暮らしをされて何年くらいになりますか?
松山:もう4年ぐらいですかね。
坂本:1から、本当にご自身で挑まれたんですか?
松山:農機具などは持っていないので、鍬(くわ)を借りて、1人で耕したりしていたんです。でも、周りの農家さんが「大変でしょ」「ちょっとやってあげる」とか言ってくれたりして、周りに“先生”がいっぱいできるんです。たくさんのコミュニケーションを取らせていただいて、助けていただいて……。
坂本:いま、メインで収穫されるものってなんですか?
松山:近くの農家さんのビニールハウスをお借りして、一緒にミニトマトを栽培していて、それでジュースを作ったりもしています。今は一番(ミニトマトの収穫)量が多いですね。
あとはスイカ、九条ネギ、イチゴ、ハーブなど。リンゴの木も自分でやりましたね、まだ実はできていませんが。
坂本:食材が豊かですね。
松山:そうですね。川へ行ったら釣りをして川魚をとってきたりしますし。田舎の人たちは、山菜とかもそうですが、自分でとりに行くんですよね。そういうことがすごく豊かだなと思っています。
もし、自分が無一文になっても「この時期はあそこに行けば食べ物がある」って知っているだけでも、すごく強いことですし、それは知恵として必要なことだなと思っています。
坂本:地域の方とのコミュニティは、(訪問介護センターに勤める介護士を松山さんが演じた)映画「ロストケア」で描かれているような状況になったときに、どう助けを呼ぶか、そして私自身も、どう助けてあげられるか、っていうことにもつながりますよね。
松山:老後のためにコミュニティを作るということだけではなく、やはり人は、どうしても他人が必要なんですよね。「この人たちと一緒に、自分も幸せになっていければいい」って思えればいいのですが、なかなか勇気がいることでもあるじゃないですか。その勇気をどれだけ持てるか、っていう課題はありますよね。
一方で、都会の場合は、“話さないことが礼儀”っていう部分もありますよね。(僕は地元・青森から)都会に出てきて、都会の価値観もある程度知って、田舎の価値観もある程度知っていますが、どうしても共有できないものってあるんです。
だけど僕は、“ミックスできれば、もしかしたら可能性はあるな”って思っています。そういうことを知った人間は、やはり努力すべきだと思いますね。
坂本:自分のそういう形を作り上げていくしかないですよね。
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松山さんの主演映画「ロストケア」は、全国の映画館で現在公開中です。
4月17日週のゲストは、17日(月)は森山直太朗さん(※スタジオLIVE)、18日(火)は黒木華さん、19日(水)はFANTASTICS 佐藤大樹さん&中島颯太さん、20日(木)は島崎遥香さんです。
<番組概要>
番組名:坂本美雨のディアフレンズ
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週月曜~木曜11:00~11:30
パーソナリティ:坂本美雨
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/dear/