TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。10月11日(金)の放送のテーマは、「子どもの帰宅時の交通事故」について。一般財団法人日本自動車研究所 自動走行研究部 主任研究員の大谷亮(おおたに・あきら)さんに、子どもが交通事故に遭いやすい時間帯、事故対策について伺いました。
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◆午後5時~午後7時は交通事故に要注意!
秋の季節になり、日の入りが早くなってくるこの頃。気を付けたいのが、子どもの帰宅時の交通事故です。令和3年及び令和4年の月別の交通事故死者数は多い月から順に12月、10月、11月となっています。
さらに、令和元年から令和5年の時間帯別で見た死亡事故件数は、多い順に午後5時台、午後6時台、午後7時台となっています。つまり、子どもの下校時や習い事の行き帰りが多い“夕暮れ時から夜間”にかけての時間帯が、特に注意が必要であることが分かります。
人間の目は“暗さ”に慣れるのに時間がかかるため、ドライバー、子ども共に視認性(対象物の見つけやすさ)が低下し、お互いに距離感がつかみにくくなる問題も発生します。さらに、大谷さんは「お子さんがその時間帯に歩くときは(大人の)帰宅時間帯に重なるため、交通量も増加します。また、心理面を考えると“早く帰宅したい”という焦りの気持ちや一日の疲れも、交通事故に結びつきやすいのではないかと考えています」と分析します。
◆明るい服&反射材を身につけよう
子どもが原因となる交通事故は“飛び出し”が多くなりますが、日が暮れたばかりの時間帯は、周囲が暗く見えにくくなります。まずは、ドライバーは細心の注意を払って運転しましょう。主なポイントは以下の3点です。
・ヘッドライトを早目に点灯する。
・基本はハイビームとロービームを小まめに切り替えて視界を確保する。
・いつも通る道であれば、子どもの通り道を認識しておく。
また、暗くなる時間帯に帰宅する際の子ども側の対策として、明るい服の着用や反射材を身につけることを推奨しています。反射材は、ドライバーから確認できる位置にあるかどうかを意識してつけましょう。ランドセルや塾通いで使っているカバンや自転車などにつけるのも有効です。
どの時間帯でも言えることですが、車道に出るときは絶対に飛び出してはいけません。必ず止まって、周囲を確認してから渡りましょう。そして、暗くなったからといって焦らない気持ちを持つことも大切です。暗い時間帯だと、自分が周りから見えにくい状況になっているため、子どもには横断歩道や信号機がある比較的安全が確保されている道路を使うように伝えることも大切です。
子どもの場合、自転車に乗って友人と悪ふざけをしているうちに危ない運転につながる可能性もあります。交通事故の危険性について子どもが考える場を設けることは、子どもの命を守ることにつながります。
これからの時期は子どもが交通事故に遭わないように、夕方から夜にかけての時間帯は特に注意を払いましょう。
<番組概要>
番組名:JA共済 presents なるほど!交通安全
放送日時:毎週金曜 7:20~7:27