手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。2022年12月17日(土)の放送では、災害時における「電動車の活用推進マニュアル」について取り上げました。
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災害時に電気が使えなくなったとき、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)などの「電動車」が“非常用電源”になることをご存知ですか? また、非常用電源としての正しい使い方を理解している人はどれぐらいいるのでしょうか? 自動車メーカーがおこなった調査では、電源として利用した人は少なく「利用方法が分からなかった」という声も多く聞かれたそうです。
また、2019年の台風15号の際は、停電が長引く千葉県内の被災地に自動車メーカー各社が電動車を派遣。携帯電話の充電をはじめ、エアコン、扇風機、冷蔵庫、洗濯機、夜間照明や、地下水汲み上げポンプなどへの電力供給をおこない、被災生活の負担軽減に役に立ちました。
そこで今回は、経済産業省と国土交通省が連携して作成した
「災害時における電動車の活用推進マニュアル」を紹介します。
こちらには、車からの給電方法が2通り紹介されています。まず、車の室内に100V電源用のコンセントがある場合、コンセントを使用可能な状態にすると、電化製品の電源として使えるようになります。また最大出力1,500Wのため、例えば、電子レンジやドライヤーの消費電力1,000W、洗濯機500W、冷蔵庫300Wなど、幅広い家電の利用が可能です。手順は車種によって違いますので、取り扱い説明書を確認してみてください。
もう1つの給電方法は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の場合、急速充電用の給電口から使用することができ、避難所やオフィス、店舗の電力もまかなうことができます。また、車内のコンセントから給電する際の注意点についても、マニュアルにまとめられています。
◆車両側の注意点
車から給電をおこなう場合、車両側への注意点があります。確実に押さえてほしい点は以下の3つです。
・車両を発進させないように、シフトはPポジションにしてパーキングブレーキをかける。
・地面が固く平らな場所に駐車して、できれば輪止めを設置する。
・発熱する可能性があるため、タコ足配線は使用しない。
・HVやPHVは、エンジンが作動することがあるため、換気の良い場所に停める。
その他の注意点や電気製品側の注意例も載っています。安全に使用するためにも知っておきたい情報です。なお、地区内残留地区にお住まいの方は基本的に在宅避難が推奨されていますが、避難生活は長期化する恐れがあり、困ったときにお持ちの車が役に立つ可能性があります。
電動車をお持ちの方は、
「災害時における電動車の活用推進マニュアル」を参考に、正しい給電方法を確認してみてはいかがでしょうか?
<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/