元バスケットボール女子日本代表・三好南穂「どうにかパリオリンピックで…」現役引退後の次なる夢とは？

藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」（毎週土曜 10:00～10:50）。10月7日（土）の放送は、元バスケットボール女子日本代表の三好南穂（みよし・なほ）さんをゲストに迎えて、お届けしました。

（左から）藤木直人、三好南穂さん、高見侑里

1993年生まれ、千葉県出身の三好さん。2021年には、Wリーグ（バスケットボール女子日本リーグ）のトヨタ自動車アンテロープスのキャプテンとして、チームを初優勝に導きます。また、オリンピックには、2016年開催のリオデジャネイロ大会、そして、銀メダルを獲得した東京2020大会に出場。その後、2021-2022シーズンの終了をもって現役を引退しました。

◆他競技のアスリートとの交流で得た気付き

藤木：現在は、どのような活動をされていますか？

三好：引退してからは、バスケットボールの（試合の）解説や普及活動として地方に行ってバスケットボール教室をおこなったりしています。今まで教えてもらったバスケットボールの経験を、今度は未来のある子どもたちに伝えていければいいなと思って活動しています。

藤木：女子では、東京2020オリンピックで銀メダルを獲得、男子もNBAでは八村塁（はちむら・るい）選手（ロサンゼルス・レイカーズ）や渡邊雄太（わたなべ・ゆうた）選手（フェニックス・サンズ）が活躍し、先日おこなわれたW杯（FIBA バスケットボール ワールドカップ 2023）で、パリオリンピックの出場権を獲得しました。そんななかで、普及活動の手応えも変わってきたのではないですか？

三好：そうですね。やはり子どもたちから、バスケットボールの“好きさ”や「バスケットボール選手になりたい」という声がたくさん聞けるようになりました。それこそ、ああいう大きな大会があった後の子どもたちの目って輝いていますよね。そういったところでもバスケ熱はすごく感じます。

藤木：また、三好さんは現在、オウンドメディア「トヨタイムズスポーツ」でアスリートキャスターとしても活躍されています。（番組内で）MCとして進行などもされていますが、いかがですか？

三好：めちゃくちゃ難しいです。今までは、聞かれたことに対して好き勝手にしゃべっていたんですけど、（MCになって）アスリートの良さを引き出すような質問を考えたり、話を聞いているあいだに“次に何を質問しよう？”とか、そういったところの頭がまったく回らなくて……でも、いろいろな競技の方のお話や、今まで触れたことがないスポーツのことを知ることができるので、すごく楽しいです。

藤木：アスリートだからこそ、アスリートの気持ちが理解できるんじゃないですか？

三好：本当にすごく分かります。（ほかの競技でも）共通点が結構あるなと思って。考え方や自分の調子が良いときのメンタルなどは、個人競技も団体競技も関係なく共通する部分は多いですけど、最近は異なる部分もいろいろ見えてきたので、そういうところも面白いなと思います。

藤木：それは、どういった部分ですか？

三好：例えば“根拠のない自信があるときは勝てる”。これは、ほかの競技の方も持っていましたね。

藤木：“根拠のない自信”というのは、手応えや体調の良さみたいなものを自分自身でも感じるということでしょうか？

三好：そういうことだと思います。ただ“どうやってそのメンタルに持っていくか”が、すごく大変なんですね。ほかのアスリートの方も、そこを課題にしているなと感じます。

違う部分としては、私はバスケットボールだけをやってきたなかで、（課題が）3ポイントシュートなら、それをたくさん練習して……という感じでやってきてたのですが、ほかのアスリートの方だったら、違う競技をやったりしているんです。

例えば、ある柔道の選手はサーフィンを練習に取り入れて、波の感覚とかで（バランスの取り方などを）体で覚えるとおっしゃっていて、“そんなやり方があるんだ!?”というような気づきがありました。

藤木：体幹を鍛えるために、他競技からヒントをもらうのですね。（三好さんは）そのようなことはしてこなかったですか？

三好：そうですね。だから、そういうことをやっていたら、もっとうまくなれていたのかなと思いました（笑）。

◆次なる目標は「オリンピックで解説」

藤木：解説としてパリオリンピックを目指していると伺いました。そのために準備していることはありますか？

三好：解説を担当したときに、その1試合をすべて見返したりしています。そこで自分の口癖というか、（解説中に）「あの」「そうですね」という言葉を使いがちなので次の試合では言わないようにしようとか、そういったことを意識しながらやっています。

藤木：着実に解説のスキルもレベルアップしていますね。

三好：どうにかパリオリンピックで解説をしたいので、あと1年ですから、必死に頑張りたいと思います。

藤木：もう1年を切っていますからね。いろいろなところで声を大にして言うことは大事ですから。

三好：本当に、めちゃくちゃ言いまくっています（笑）。ここでもすみません……パリオリンピックで解説がやりたいです！

次回10月14日（土）の放送は、日本人初となる世界選手権2連覇を達成したフェンシングの江村美咲（えむら・みさき）選手をゲストに迎えてお届けします。

＜番組概要＞
番組名：SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時：毎週土曜 10:00～10:50
パーソナリティ：藤木直人、高見侑里