笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。1月27日(土)の放送は、株式会社センシンロボティクス代表取締役社長CEOの北村卓也(きたむら・たくや)さんをゲストに迎え、お届けしました。
(左から)北村卓也さん、笹川友里
北村さんは、学習院大学卒業後、日本IBMを経て、2008年より日本マイクロソフトでコンサルティングサービスビジネスの立ち上げや、サービス営業担当部長としてビジネス拡大をリード。2016年よりSAPジャパンで機械学習を中核としたデータアナリティクス事業を推進。2018年にセンシンロボティクスに参画しました。
◆人を補完する仕事
社会インフラDXのリーディングカンパニーであるセンシンロボティクスの事業内容について、北村さんは「ハードウェアではなくて、ソフトウェアの会社で、ドローンやロボットの自動自律制御のプラットフォームと、その上で動く業務アプリケーションを開発しています。また最近は、石油や鉄鋼といったプラント設備、電力及び再エネ施設、建設や不動産などの業界で(業務提携が)増えています」と説明。
例えば、建設の領域では測量業務でドローンが導入されるようになり、「(ドローンで)空撮ができます。俯瞰でデータを取ることで日々の進捗確認などにも使えますし、遠隔臨場と言って、監督さんの代わりにリモートで(現場の)確認作業などもおこなっています」と話します。
つまり、人がやるにはエリアが広大すぎて大変だった作業や、人によるざっくりとした計測ではなく、テクノロジーによって正値化・精密化を向上させるなど、「人ができなかったこと、やりたくても困難だったことなどを“技術で補完してあげる”という意味合いが強いですね。(センシンロボティクスは)まさに“人を補完する仕事”だと思っています」と声を大にします。
◆「人との協調」にこだわる理由
センシンロボティクスが最も大切にしていることとして、北村さんは“人との協調”を挙げます。その理由に、「開発したロボティクスソリューションを誰が使うかというと現場の方々なので、そういったことを考えますと、機能がたくさんあったり、ニッチで複雑なものよりも、マニュアルレスで使えるようなシンプルなシステムが非常に大事だと考えています」と言及。
これには笹川も「確かに、現場で使うための研修や、それを使うための勉強に時間がかかってくると、そんなに多くの時間を割けないから導入を断念する、というパターンが想像できます」とうなずきます。
また、北村さんは「“新しいもの”って、最初は面白がって使っていただけるんですけど、(操作性などが)面倒くさいと使わなくなってしまうんです。なので、究極はワンタッチ、ツータッチで必要なミッションがおこなえるものでないと、(現場で活用する)ツール・道具としては成功しないと思っているので、その辺りをすごく大事にしています」と力を込めます。
また、ドローンやロボットの技術革新に伴い、それらを操作し、扱うことができる人材のニーズも高まっているとし、「“ドローンやロボットを動かすのが得意・うまい”というのはもちろん大事なんですけど、それ以上に、クライアントである企業さんや自治体さんなどの深い知識、業務ノウハウがすごく求められるので、その2つとも持っている人材の価値は(今後さらに)高まるのではないか」と話していました。
次回2月3日(土)の放送も、北村さんをゲストに迎えてお届けします。社会インフラDXの未来についてなど、貴重な話が聞けるかも!? どうぞお楽しみに。
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1月27日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2024年2月4日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里