手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。10月21日(土)の放送では、改めて知っておきたい「台風への備え」について取り上げました。
※写真はイメージです
“10月までが台風シーズン”と言われていますが、今年9月の台風は2個と、平年値の5.0個より少ない状態が続いており、今後も台風の発生には注意が必要です。
一般的に“台風の卵”と呼ばれる温帯低気圧や台風が発生・発達するには、海面水温が26~27度以上である必要があると言われています。9月下旬の日本近海の海面水温を見ると、東シナ海から関東沖の広い範囲にかけて27度以上の海域が広がっているため、今後しばらくは、温帯低気圧や台風が発生しやすい傾向が続く見込みで、引き続き台風の備えを万全にするように心がけておきましょう。
一方、日本は毎年のように集中豪雨による洪水や土砂災害などが発生しており、気象庁では、集中豪雨の備えとして「キキクル」(気象庁のWebサイトで確認できる危険度分布)や線状降水帯予測などの気象情報の利用を呼びかけています。
さまざまな気象情報のなかで集中豪雨の防災に役立つのが、気象庁が提供している「高解像度降水ナウキャスト」「降水短時間予報」です。
高解像度降水ナウキャストは、気象レーダーやアメダスの雨量データ、過去1時間で降った雨の地域や動きなどを利用して、1時間先まで5分ごとの降水の強さを1キロ四方で予測する雨雲レーダーです。過去から現在までの雨雲の動きを確認することができ、雨が降り出す時間帯や場所などの予測も表示されるため、突然発生する集中豪雨のように、今の雨雲の発達を細かく把握したいときや、都心の浸水被害対策などにも役立ちます。
一方「降水短時間予報」は、雨雲レーダーやアメダスで得た降水量の分布を利用して、雨が降った場所の追跡や移動を分析し、6時間先までの降水量分布を予測したもので、台風や低気圧が接近しているときの避難行動を判断する際にも役に立ちます。
これらで雨雲の動きを確認することで外出する際に注意できるほか、大雨に備えた避難準備をおこなうことができます。1つでも情報を知るツールを知っておくと、いざというときに役立ちます。
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10月21日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2023年10月29日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋