モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。11月30日(木)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「急な冷え込みで鼻炎になる"寒暖差アレルギー"」。情報社会学が専門の城西大学 助教・塚越健司さんに解説していただきました。
※写真はイメージです
◆気温差で起こる「寒暖差アレルギー」
吉田:今週末までは12月らしい寒さが続く一方で、来週12月5日(火)になると、低気圧が本州南岸を進み、広い範囲で雨が降る見込みです。最低気温、最高気温ともに平年並みか高くなり、厳しい寒さはなさそうです。ただ、晴れて放射冷却が強まる日は、朝の冷え込みが強くなり、日中との気温差が大きくなりそうですので体調崩さないようにお気を付けください。
ユージ:寒さが続き気温差が大きくなると「寒暖差アレルギー」が気になりますね。
塚越:「寒暖差アレルギー」は最近聞く言葉ですが、朝晩は寒いのに日中は暖かい日があるなど、寒暖差が激しいときに鼻水や鼻づまりといった症状に悩まされる人が増えているようです。「寒暖差アレルギー」という言葉は、実は正式な病名ではなく、アレルギー学会の用語集にも記載されていないものです。医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれる病気です。
ユージ:”血管運動性鼻炎”とは、どんな病気でしょうか?
塚越:症状としては”鼻水”や”くしゃみ”が出るといった、風邪とよく似たものです。鼻水の色が無色透明で、熱がない場合はこの「血管運動性鼻炎」の可能性があります。花粉症とも似ていますが、花粉症には「目のかゆみ」などもあるので、それがないというのが1つの判断基準になります。
血管運動性鼻炎の詳しい原因はまだ分かりませんが、1つの原因として考えられるのが「自律神経のバランス」です。急に寒くなったり、寒いところから温かい場所に移動したりしたときに生じる刺激が、自律神経のバランスを乱して、鼻の血管の収縮拡張の調節を崩し、その結果、鼻水や鼻詰まりが生じる可能性があるということです。この血管運動性鼻炎を発症する人は幅広い年代にいるのですが、子どもは少なく、大人のなかでも特に中年以降の女性に多いということです。理由としては、男性に比べて筋肉量が少ないので、体内で作り出す熱量が少なく、体温調節がうまくいかないためと考えられています。なんにせよ、鼻は刺激を受けると症状が出やすいですよね。熱いものを食べても鼻水が出るなどありますが、寒暖差はやはりツラいですね。
◆おすすめの予防法は?
ユージ:予防法や改善法はあるのでしょうか?
塚越:この症状は7度以上の気温差で生じやすいと言われています。例えば、暖房がよく効いている部屋から出たときがきっかけになったりするので、外出時には、さっと羽織れるものや着脱可能な服にするといった工夫があります。3つの首「手首」「足首」「首」を温めるのも効果的です。
また、マスクの着用もおすすめです。マスクによって鼻の粘膜に触れる冷気を遮断する効果が期待できます。あるいは、下半身を温めると症状が緩和するという実験データもあるので、朝起きて布団から出たら、スリッパを履いたり、長めの上着を羽織ったり、軽いウォーキングも効果的とのことです。
鼻の症状がひどくなる場合は、鼻のなかの温度が低くなっていることも影響すると考えられるため、温かい蒸しタオルを鼻に当てるのも効果的です。症状が長引く場合は医療機関の受診も検討してください。
ユージ:寒さが厳しくなってくると、「ヒートショック」という言葉もよく耳にするようになりますね。
塚越:そうですね。気温の急激な変化が原因で血圧が大きく変動することにより、健康被害になるのがヒートショックです。軽度であれば目まい程度の症状ですが、重度となれば脳卒中や心筋梗塞など、命の危険に直結してしまう場合もあります。入浴時においても、脱衣所や浴室を暖かくしたり、熱すぎるお湯に入らないようにしたりなど、温度差に気を付けて注意を払いましょう。
吉田明世、塚越健司さん、ユージ
<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月曜~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世