山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組
「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」
(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。今回の放送は、落語家の鈴々舎美馬(れいれいしゃ・みーま)さんが登場! 落語家になったきっかけや落語家の階級・“二ツ目”と“前座”の違いについて伺いました。
(左から)パーソナリティの山崎怜奈、鈴々舎美馬さん
◆2023年には“二ツ目”に昇進!
れなち:現在、落語界で女性の方はどれくらいいるのですか?
美馬:正確な数字ではないですが、全国に噺家が約1,000人いて、そのなかで女性は1割もいないと思いますが、今はどんどん変わりつつあるかなと思います。
れなち:美馬さんは2023年に“二ツ目”に昇進されましたが、二ツ目になると何が変わりますか?
美馬:個人的に変わったことといえば“ちょっと太ったかな?”ということぐらいなんですけど(苦笑)。というのも、二ツ目になる前は“前座”といって修行中の身なので、そのときは寄席がほぼ毎日あるなかで楽屋働きをずっとしていましたが、二ツ目になって一気にそれがなくなりました。
れなち:楽屋働きは何をするのですか?
美馬:基本的には寄席の裏方をやったり、お師匠方のお着物をたたんだり、着付けをしたり、お茶を出したりしていました。また、その一つひとつにお作法があって、それを朝から晩までしていました。また面白いのが、1日働いて日当が1,000円なんですよ。
れなち:それは決まりなんですか?
美馬:はい、もう昔から。
れなち:誰に弟子入りしても?
美馬:そうなんです。
れなち:たしか、バイトもしちゃいけないんですよね?
美馬:もちろんです。といっても、バイトをする暇もないのでそうなったと思うんですけど。
◆“笑われる”から“笑わせる”へ
れなち:美馬さんは、何がきっかけで落語界に入ったのですか?
美馬:父と祖父は落語が好きだったんですけど、学生時代の私は聞いたこともなく、中学・高校は吹奏楽部で大学でも入る気満々だったんですけど、“この日に行かないと入部できない”という大事な日を間違えてしまったんです。それで、いろいろ部活をさまよっているなかで落研(落語研究会)の扉を開いたら、すごく肌に合って。そこで初めて落語に触れる機会をいただきました。
いつもは落研の部室でみんなとしゃべったりしているんですけど、新入生歓迎とかで普段ふざけている先輩が、着物を着てカッコよく落語をしている姿に衝撃を受けて“自分もやってみたい”と思ったのがきっかけですね。
れなち:でも当時は、それを生業にするとは思っていなかったんじゃないですか?
美馬:そうですね。私はそれまで内向的な性格で引っ込み思案で、大事な入部の日を間違えてしまうほどそそっかしくて(苦笑)。どちらかといえば、人を笑わせるよりも笑われるほうが多い人生だったんです。でも、自分が落語をやって、みんなに笑ってもらえることにこの上ないエクスタシーを感じて。それで、一気に虜になって“プロ”という夢を描くようになりました。
<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55
パーソナリティ:山崎怜奈