山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組
「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」
(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。9月1日(月)の放送は、株式会社RECEPTIONIST の代表取締役兼代表執行役員 CEO・橋本真里子さんが登場! 8月21日(木)に発売した著書「すぐ顔に出てしまう人のための感情の作法」(サンマーク出版)などについて伺いました。
(左から)パーソナリティの山崎怜奈、橋本真里子さん
◆橋本真里子が提唱する“感情の作法”
れなち:橋本さんは“120 万人以上のビジネスパーソンを見てきた人間観察のプロ”と言われていますが、これはどういうことでしょうか?
橋本:私は11年ほど受付嬢の仕事に就いていまして、計算すると延べ120万人以上の方を接客させていただいた経験があります。
れなち:そうなのですね。その経験をふまえて起業され、提供しているクラウド受付システム「RECEPTIONIST」は業界売上シェアナンバーワンを獲得されています。そして、8月21日に著書「すぐ顔に出てしまう人のための感情の作法」を出版されましたが、もうタイトルが強い強い(笑)。なぜこちらを出版することになったのでしょうか?
橋本:受付時代に120万人以上接客してきたなかで、仕事はできるけど評価されない人やされる人などをたくさん見てきまして、その差は何なのかを考えたときに“感情の出し方に違いがあるんじゃないか?”と思いまして。感情を出してしまうことによって職場での信頼を失ってしまったり、人間関係にヒビが入ることもあるので、「感情にもTPOを持ちましょう」というのが感情の作法の概念になります。
れなち:例えば、相手にイラッとした態度を取られると、こっちもついイライラしてしまうことがあると思うのですが、どうしたら、その感情がバレないようになりますか?
橋本:人間はイラッとすることをされると、どうしても“仕返しをしたい”という気持ちが働くんですけど、そこで感情の作法の出番です。まず大切なのは、感情のリングに上がらないこと。脳の構造上、人は攻撃されると脳の扁桃体(へんとうたい)が過剰に反応し、理性的な判断がしづらくなってしまうので、イラッとした感情から距離を取ることを意識して、次に“感情の作法 3ステップ”というものを実践していただければと思います。それが、かわし言葉、クッション言葉、ちょっと考えてリアクションする、この流れになります。
れなち:かわし言葉とは何でしょう?
橋本:これは(相手と同じ)リングに上がらないための言葉です。イラッとした瞬間は怒りに飲み込まれそうになると思うんですけど、かわし言葉を使うことで、自分を観察者の視点に戻す役割を果たしてくれます。例えば「なんと!」「わぉ!」「そうきたか」などです。これらの言葉を使うことで脳が脳はその出来事を「深刻なもの」ではなく「ちょっとしたハプニング」と捉えて感情の受け止め方が変わります。心理学的にも「リフレーミング」と呼ばれる方法ですね。
れなち:相槌みたいな感じで?
橋本:そうですね。自分の感情を客観視するような言葉を選んで、それを心のなかで思うだけでも、怒りのリアクションをする代わりになります。次にクッション言葉は、感情的な衝突をやわらげてくれるバッファを持つような言葉になります。すぐに意見を返さず、一度やんわり心のなかで相手の話を受け止めるような感じです。
れなち:「なるほど!」「確かに!」とかですか?
橋本:そうです。肯定でも否定でもないような言葉をゆっくりと穏やかなテンションで話し、そのあいだにまた怒りの感情から距離を取っていくイメージです。
◆嫌味を言われたときのベストな対応は?
れなち:3ステップ目からはシチュエーション別に聞いていければと思いますが、例えば、嫌味を言われたときの受け答えのコツはありますか?
橋本:例えば、かわし言葉で「おぉ」、クッション言葉で「そういう感じ?」を心のなかで思いながら、なぜこういう状況になっているのかを考えてみてほしいです。嫌味を言っている人も、誰かに聞かれていたら印象が悪くなるリスクがありますし、一歩引いて考えてみると、逆に興味がない人には言わないのではないか、実は私のことが気になっているんじゃないかとか。
れなち:なるほど。そのうえで、どのような回答が良いですか?
橋本:バッドチョイスは「なんでそういうことを言うんですか?」「全然違うんですけど」といったイライラが全面に出ている言葉ですね。
れなち:一緒にリングに上がってしまっていますね(笑)。
橋本:なので、逆にそよ風のように嫌味を受け流していただく。相手は“イラッとさせたい”という思惑で言ってきているわけなので、例えば「仕事が遅い」といった嫌味を言われたときは「そうなんですよ、思った以上に時間がかかっちゃって」とか「私、この仕事が苦手みたいなので、次から手伝っていただけませんか?」みたいに嫌味を受け入れるといいますか。
れなち:相手に“響いてないな”と思わせるのが一番のかわし方かもしれませんね。では、人に注意しなければいけないときは何に気をつけるのが良いですか?
橋本:まず大切なのは、なるべく人の前で言わないこと。後は目的を共有することを大事かなと思います。誰かがミスをすると、人は処罰感情が生まれて犯人探しをしたくなるんですけど、そこで「ミスを再発しないよう一緒に振り返ってみよう」や「自分も過去にミスをしかけたことがあるから、どうしたらいいか一緒に考えよう」といったコミュニケーションを心がけていただくと、嫌な空気を引きずることなく前向きな形で次につながると思います。
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<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55
パーソナリティ:山崎怜奈