お笑いコンビ・麒麟の川島明がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」。「あなたの心を、ここではないどこかへ」をテーマに、ゲストの「ココロが動く(=エウレカ)思い入れのある場所」へと案内していきます。
3月26日(土)放送のお客様は、演出家、脚本家、ラジオパーソナリティとして活動するマンボウやしろさん。2月に初の小説「あの頃な」(角川春樹事務所)を出版したやしろさんが、“ラジオの世界”に足を踏み入れたきっかけを語りました。
マンボウやしろ
1976年、千葉県出身のマンボウやしろさん。1997年、林克治さんとお笑いコンビ・カリカを結成。“芸人が認めるコント師”として一目置かれる存在になりますが、2011年9月、相方の芸人引退に伴いコンビを解散。芸名を本名の家城啓之からマンボウやしろに改め、ピン芸人として活動した後、2016年に芸人引退を発表。
以降は数々のテレビドラマや舞台を手掛けつつ、ラジオパーソナリティとしても活動。2005年~2012年3月まで、全国ネットのTOKYO FMの生放送ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」のパーソナリティ(やしろ教頭)を務めました。
現在は、TOKYO FMの生放送ラジオ番組「Skyrocket Company」(毎週月曜~木曜 17:00~19:48)のパーソナリティを担当。今年2月には、コロナ禍でラジオパーソナリティとして抱えた思いを自身初の小説にしたためた初の小説「あの頃な」(角川春樹事務所)を出版しました。
TOKYO FMの番組「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」3月26日(土)放送ゲスト:マンボウやしろさん
◆「SCHOOL OF LOCK!」パーソナリティになった経緯は?
川島:ラジオは、もともと好きだったんですか?
やしろ:まったく。学生時代に1回も聴いたことがなかった。テレビが大好き。
川島:珍しいですね。芸人を志す人って、ラジオも深夜まで張り付いている方がけっこういますよ。
やしろ:そっちのタイプの芸人じゃないかもしれない。
川島:「SCHOOL OF LOCK!」(以下「SOL!」)の話が来たとき、不安はなかったんですか?
やしろ:急に知り合いの作家さんから夜中に電話が来たんですよ。「何してる?」「ネタ書いてたら寝ちゃってました」みたいなやり取りをしていたら、「隣にTOKYO FMの偉い人がいるから電話代わるわ」っていきなり言われて「ええ!?」ってなりました。
「もしもし、はじめまして」みたいなことを言ったんだけど、寝起きだったからだいぶ声が低かったみたいで。「渋い声してんね」って言われた。
川島:(笑)。
やしろ:「あれ、なんかいい方向に転がったな?」って思った(笑)。「音楽だと誰が好きなの?」って聞かれたんだけど、松山千春さんと槇原敬之さんのライブにしか行ったことがなくて。ずっと好きだったから2人の名前を出したんだけど、「ははは、面白いね。本当は誰?」って言われて「何この大喜利!?」と思って。ボケてもいないのに。
川島:(笑)。
やしろ:当時、SINGER SONGER(Coccoさん、くるりのメンバーを中心に結成したバンド)も好きだったから、それを伝えたら「オッケー。オーディションに来てもらいます」と言われましたね。
川島:へええ!
やしろ:それで後日、TOKYO FMのプロデューサーのところに行って面接をして、番組に参加することになった。
川島:なんだかんだで合格しちゃったんだ。
やしろ:そうそう。
川島:すごい話ですね。まさに「果報は寝て待て」だ。でも、そのときは“ラジオとは”ってことも知らなかったんでしょう?
やしろ:知らない。しかも、よくよく聞いたら(当時の「SOL!」)レギュラーのメンバーがRIP SLYME、氣志團、BUMP OF CHICKEN、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが曜日替わりに出ると。
川島:スーパースター集団じゃないですか!
やしろ:女性だと(当時のレギュラー陣に)栗山千明さん、榮倉奈々さん、新垣結衣さん、戸田恵梨香さんがいるところのメインですよ。
川島:いきなり!
やしろ:「こんなおいしい話ある?」って思ったけど、「毎晩22時からラジオをやる」って言われてね。「(その他のテレビ仕事などの)収録どうすんの?」って思っちゃった。
川島:そうか。お笑いのテレビ収録って深夜が多いから。
やしろ:当時コンビを組んでいたから「劇場もどうすんの?」って話になった。断ろうかなって思ったタイミングで、当時付き合っていた彼女と、同期のカラテカ・矢部太郎にラジオの話をしたら、2人が声をそろえて「ラジオ、絶対にやったほうがいい!」と。
川島:ほうほう。
やしろ:2人とも伊集院光さんの大ファンだったんですよ。ラジオを聴いて(パーソナリティを)好きになった人って、そのパーソナリティをテレビで観たときに「テレビに出ている部分が、この人の全部じゃない!」っていう気持ちになるみたいなんですよね。
川島:わかる。“秘密”の共有感ね。パーソナリティもそれを意識して喋っていますからね。
やしろ:そういうもんなんだ?
川島:ネットが普及していなかった頃、「テレビでうまくいかなかった……」みたいなことを、今でいうYouTube(生配信など)のように(ラジオで)話していましたよ。
やしろ:SNSもない時代だと、リアルタイムの裏の話ってラジオでしか聴けないんだ。
川島:そうそう。ラジオって(パーソナリティの)弱音を聞けるんですよ。
やしろ:は~!
川島:それによって応援の厚みが増すんです。当時、それもわかんなかったんですか?
やしろ:いまだにわかんないです。
川島:(笑)。
やしろ:2人はね、「死ぬまで伊集院さんのことが好きだと思う」って言うんですよ。「テレビで好きになるのと、ラジオで好きになるのは“深さ”が違う」とすごく熱弁された。
川島:うんうん!
やしろ:「ラジオってそんな感じなんだ!」って思えたから、引き受けた。
「SCHOOL OF LOCK!」時代のやしろさん
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次回4月2日(土)のお客様は、澤部渡(スカート)さんです。お楽しみに!
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<番組概要>
番組名:SUBARU Wonderful Journey ~土曜日のエウレカ~
放送日時:毎週土曜 17:00~17:55放送
出演者:川島明(麒麟)
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/wonderfuljourney/