TOKYO FMグループの「ミュージックバード」が制作し、全国のコミュニティFMで放送中のラジオ番組「週刊Nobbyタイムズ」。時事ニュースをもとに設定したテーマに沿ってお届けするエンタメ&BIZ情報バラエティです。番組パーソナリティは、金融業に従事しながらDJ・ナレーター・司会者・金融コメンテーターとして活動中のDJ Nobbyが担当。
1月22日(木)の放送では、BBSS株式会社 取締役 執行役員の森 尚久(もり‧なおひさ)さんがゲストに登場。「インターネット上の脅威と対処法」をテーマに、ネット詐欺に特化したセキュリティサービスについて語りました。
(左から)パーソナリティのDJ Nobby、BBSS株式会社 取締役 執行役員・森 尚久さん、アシスタントの高橋里実
◆フィッシング詐欺による被害が深刻化
インターネットが私たちの生活に欠かせない存在となった今、その便利さの裏に潜む脅威と、私たちが知っておくべき対策を理解することが重要です。今回の放送では、BBSS株式会社の取締役 執行役員の森さんを迎え、インターネットを安全に利用するための対策を伺いました。
まず話題に上がったのは、ネット犯罪の変化です。かつてのネットでは「自分の技術力を誇示したい」という動機から、ウイルスを作る“愉快犯”的な行為が目立っていました。しかし現在は状況が大きく変わり、森さんは「近年特に多いのは迷惑メールをきっかけに個人情報を盗み取るフィッシング詐欺」だと指摘します。被害に遭うと、クレジットカードの停止や不正利用といった直接的な金銭被害につながるケースも多く、今、もっとも大きな社会課題のひとつだといいます。
フィッシング詐欺の手口は、年々巧妙さを増しています。森さん自身、15年以上セキュリティ分野に携わってきた経験があるにもかかわらず、「気をつけないと踏んでしまうくらい巧妙」だといいます。詐欺メールは文面や送信元の表示、リンク先のウェブサイトまで、本物と見分けがつかないレベルにまで進化しています。
2025年は、特に被害が顕著な年でした。「証券業界だけで7,000億以上の被害総額と言われています」と森さんは説明します。この被害により、多要素認証の導入が進みましたが、被害補填や株価下落など、業界を揺るがす事態となりました。こうした詐欺メールの多くは、「ログイン期限が切れています」「パスワードを再設定してください」といった、思わず対応してしまいそうな内容で届きます。以前は不自然な日本語が目立ったため詐欺に気づけることもありましたが、近年はAIの進化により、本物のサイトと見分けがつかないほど自然な日本語の偽サイトが作られるようになっています。
さらに衝撃的なのは、日本が世界的に見てもフィッシング詐欺の主要な標的になっているという事実です。森さんによると、昨年、世界中で確認されたフィッシングメールのうち、約8割が日本人向けだったといいます。「日本人のIDやパスワード、クレジットカード情報などの信用情報は、個人情報が売買されるダークウェブの世界で非常に高値で取引されています」と、森さんは警鐘を鳴らしました。
◆ブックマークと公式アプリ活用で詐欺サイトを回避
続いて森さんは、インターネット上に潜む脅威への対策方法を紹介しました。まず森さんが強調したのは、「金融機関がメールでパスワード変更を促すことは基本的にない」という点です。もし銀行や証券会社を名乗るメールが届いた場合、リンクをクリックするのではなく、公式アプリや、あらかじめブックマークしている正規サイトからログインして確認することが重要だといいます。
特に証券会社のアプリは、過去の被害を受けて多要素認証など厳重なログイン手順が導入されており、そこから情報を確認するのがもっとも安全な方法のひとつです。また、パソコンを利用している場合は、リンク先のURLを右クリックで確認するなど、最低限のチェックを習慣にしてほしいと呼びかけました。
ただし、検索結果の上位に偽サイトが表示される「SEOポイズニング」と呼ばれる手口も増えており、検索したからといって必ずしも安全とは言い切れません。そのため森さんは、「モバイル端末を使っているなら、できるだけ公式アプリを活用してほしい」と改めて注意を促します。
さらに、最近の傾向として挙げられたのが、AIを使った動画や画像を用いる詐欺です。SNS上で親密な関係を築いたあと金銭を要求する「ロマンス詐欺」や、有名経営者になりすました偽動画を使った投資詐欺など、「本人が言ってもいないことを、あたかも本物のように見せる」手口が広がっています。動画生成技術の進化が、詐欺にも使われているという現実が浮き彫りになりました。
◆悪性サイトを「みやブル」でブロック
こうした状況を受け、BBSS株式会社では技術的な対策にも力を入れています。森さんによると、同社が提供するセキュリティサービスは契約数が1,200万を超え、月間で約1,200万回もの悪性サイトへのアクセスをブロックしているといいます。これはBBSS株式会社で検知できている数であり、実際の被害リスクはさらに多い可能性があるそうです。
同社のアンチフィッシングソフト「みやブル」は、従来のブラックリスト方式だけに頼らず、まだ公的機関にも認知されていない“ゼロデイ”の悪性サイトを先読みして検知する技術が特徴で、「みやブル」は約95%(※BBSS株式会社調べ)の検知率を誇るといいます。日本語の悪性サイトを見破る検知力が高い点も強みのひとつです。
現在は、誰でもフィッシングサイトを簡単に作ることができるツールやテンプレートも存在しています。誰でも短時間で偽サイトを作り、個人情報を盗んで逃げられてしまう時代だからこそ、「そもそも危ないサイトに行かない」ことがもっとも重要だと森さんは語ります。そのうえで、「行動で気をつけること」と「セキュリティソフトによる技術的な防御」の両立が欠かせないと強調しました。
さらにBBSS株式会社では、セキュリティ対策にとどまらず、家族を見守るサービスも展開しています。子どもや高齢の家族が危険な場所やサイトにアクセスしていないかを確認できる「まもサーチ」は、GPS機能を活用した見守りサービスです。説明を受けたDJ Nobbyは、「4月から新しい新生活が始まるお子さんをお持ちのご家庭や、家族間で見守りが必要な方がいらっしゃったら、検討いただきたいですね」とコメントしました。
巧妙化し続けるインターネット詐欺。その現実を正しく知り、日々の行動と技術の力を組み合わせることが、被害を防ぐための大きな鍵となりそうです。
<番組概要>
番組名:週刊Nobbyタイムズ
放送日時:毎週木曜日 19:00-20:55
出演者:DJ Nobby(パーソナリティ)、高橋里実(アシスタント)、宮田リコ(アシスタント)