ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみがパーソナリティを務めるinterfmのラジオ番組「NY Future Lab」(毎週水曜日18:40~18:55)。ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみが、ニューヨークZ世代の若者たちと一緒に、日本も含め激動する世界をみんなで見つめ、話し合います。社会、文化、政治、トレンド、そしてダイバーシティからキャンセルカルチャーまで、気になるトピック満載でお届けします。
今回のテーマは「『自分たち外国人は嫌われている?』参政党の台頭にアメリカZ世代が不安を激白」。日本に日々広がりつつある「外国人排斥的な空気」に関して、トランプ政権化のアメリカにおけるリアルな現状を例に挙げながら、ラボのメンバーが話し合う回となりましたが、日本人であれば容易に自分事化できる議題ゆえにネットニュース記事やSNSを中心に多くの声があがりました。
※写真はイメージです
◆日本の「外国人排斥的な空気」にアメリカ人として感じたこと
以前の放送で、外国人観光客のマナー問題について取り上げました。話し合いのなかでラボのメンバーから出てきたのは、日本で広がりつつある「外国人排斥的な空気感」について。日本にルーツを持つアメリカZ世代のメンバーが率直な不安を語りました。彼らが懸念しているのは、外国人観光客のマナー問題を超えて、「外国人」全体への反感が高まっているのではないかということです。
アメリカのメディアでは今年の夏の参政党の台頭が大きく報じられており、神谷代表を「ミニトランプ」と形容する記事もあったりと、グローバル化への反対姿勢や外国人排斥的な発言が注目されています。ラボのメンバーは「アメリカと同じような道を歩まないでほしい」と、トランプ政権と同じような問題の責任を移民に転嫁する姿勢への警戒感を示しました。
そして今後の日本の未来について、メンバーからは「伝統を守って外国人の受け入れを厳しくする道」と「ニューヨークのようにオープンになる道」の2つの選択肢があるとの意見も出ました。一方で、急激な変化への恐怖心や日本の伝統や文化を守るために外国人排斥激化の不安も議論の焦点となりました。
今回のメンバーの発言に対して、SNS上では日本人としての複雑な思いが可視化される結果に。以下、コメントをいくつかピックアップしてみました。
◆文化保護を重視する声
「日本の文化を守るのは当たり前。もともとあった文化を破壊して作られた新しい国、アメリカとはまったく違う。それを忘れているのではないか。ニューヨークみたいな都市にはなりたくないですよね」
◆マナー問題への懸念
「外国人を受け入れにくく感じ始めたのは、あまりのマナーのなさが原因です。よその国に『お邪魔をさせていただく』意識が欠如しているから。明治神宮の木製建造物に傷をつけたみたいなニュースがありましたが、そういうところです」
◆政治的要因への分析
「マナーを守れない人が多い、日本の文化や生活を尊重しないなど理由はいろいろあると思う。正直、私も嫌いというよりは怖い。ただ、これは参政党のせいではないのでは? 外国人を積極的に受け入れ、海外にお金をばらまいている自民党のせいかと」
◆国籍ではなく個人レベルでの判断を
「どこの国でも主語の大きい話ばかりなんですよね。嫌われているのは日本の風習や文化を尊重せず、自分勝手に振る舞う人間や、違法な行為を行う人間であって、それは国籍とか関係ありません」
◆将来への危機感を表明する声
「現時点ではあくまで『ファースト』であって、序列、秩序の問題の範疇だが『日本の平和を乱す外国人はいらない、来るな、出ていけ』に転化して、最終的に日本人オンリーになる可能性は十分すぎるほどある」
アメリカZ世代による問題提起と日本人のコメントを比較してみると、両者の間に大きな認識の違いが存在することが明らかになりました。外国人側は「排斥的な空気感」への不安を示す一方で、日本人側は主に「マナー違反」「文化の尊重不足」を問題視しています。
この議論の背景には、単一国家ならではの急激なグローバル化への適応の難しさ、異文化相互の勉強・理解不足、そして政治的な対立構造が複雑に絡み合っているとも言えます。今日本は大きな大きなターニングポイントにあるのは間違いありません。外国人と日本人が共に安心して暮らせる社会の実現に向けて、我々はどう向き合っていけばいいのか、建設的なより多くの意見交換が求められるところです。
<番組概要>
番組名:NY Future Lab
放送日時:毎週水曜日18:40~18:55放送
出演:シェリーめぐみ
番組Webサイト: https://www.interfm.co.jp/nyfutureweb
特設サイト:https://ny-future-lab.com/
番組公式X:
@NYFL897