ラジオの中の学校、TOKYO FMの番組「SCHOOL OF LOCK!」(月曜~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55)。10月24日(火)は、「今夜も君の話を聞かせてほしい」と題して放送。パーソナリティのこもり校長(小森隼/GENERATIONS from EXILE TRIBE)とCOCO教頭(CRAZY COCO)が、いじめにあっているという16歳のリスナーと電話をつなぎ、いま抱えている気持ちを聞きました。そのやり取りを、抜粋して紹介します。その前編。
●後編はこちら
――このリスナーは……中高一貫校に通う高校1年生です。小学校でいじめにあったため、地元の中学には行きませんでした。ですが中学でもいじめにあい、高校でも同じ部活の同級生からいじめを受けてつらいとのこと。この状況でも、学校にも部活にも毎日通っていると言います。
◆「今夜も君の話を聞かせてほしい」いじめでつらい16歳
こもり校長:もしもし! いまからいろいろと話していきたいと思うんだけど、嫌だったりつらかったりしたら話さなくていいからね。
リスナー:はい。
こもり校長:いま、「しんどい」「つらい」という気持ちが何かあるの?
リスナー:部活の同級生との空気感がつらいです。自分がその場にいても、いないように扱われるんです。輪に入ろうとしても、軽くあしらわれる感じです。
◆親、先生の対応は……
こもり校長:それを誰かに話したりはできているの?
リスナー:親に話すのも……恥ずかしいというか、申し訳ないというか、不甲斐ない感じがするし。中高いじめられているけど、先生に言っても相手にされなくて……言っても無駄かな、と思って言ってないです。
こもり校長:う~ん……親に何かを言うことは、どんなことであっても“なさけない”とは思わないよ。でも、親にまで話せない、となったのには、小中のころのこととかもあるのかな?
リスナー:小学校のころは結構話せていて、中学校のときはポロっとこぼす程度で。若干愚痴るみたいな感じでした。
こもり校長:そのときはどうだったの?
リスナー:相談に乗ってくれたというか……乗ってはくれたんですけど、そのあとから「気を使っているな」と感じて。
こもり校長:そうか。話してスッキリするというよりは、話した後に親が気にする雰囲気のほうが耐えられなかったんだ?
リスナー:はい。
こもり校長:先生には?
リスナー:中学のときに話したんですけど、「思春期の女子特有のいざこざだね」みたいな感じであしらわれて。
COCO教頭:そんな言い方されたんだ……。
リスナー:小学校のときは、「あなたにも非があるんじゃないの?」みたいなことを言われて。先生が信用できないな……みたいな感じになっています。
こもり校長:それは許せないな。「特有の」ってなんだよ。「非がある」んだったら、全部自分が背負えばいいのかよ、って……それは信じられなくなってしょうがないな。話したくないよな。
リスナー:はい……。
こもり校長:部活以外のクラスではどうなんだろ? 友達はいるの?
リスナー:私は初対面の人とはすぐに仲良くなれるんですけど、そのあとの深い関係というか……親友にはなれなくて。だから、移動教室とかグループを作るときとかが結構つらいです。
こもり校長:分け隔てなくは話せるけど、そこからどうしようか……というね。わかる、俺もそういうタイプ。話せるんだけどね、そこからどうしたらいいかわかんないんだよね。
リスナー:はい。難しいな……と思います。
◆こもり校長「毎日戦おうとしている姿勢はすごい」
こもり校長:さっき、人と深く接するのが得意ではない、という話があったけど、それって自分より周りの人のこと考えちゃうから、みたいなこともあると思うの。先輩や親に言ったら、気を使わせてしまうかなとか……自分をおいて考えてしまうんだろうなと思うけど。
でもそれってネガティブなことではなくて、俺はすごく心が優しいんだと思うのね。だからこそ、つらくなるんだと思うし。優しくしていると、心も柔らかくなっちゃうからさ。尖っていないものにぶつかっても、深く傷がついてしまったりね。その柔らかい状態のままなのに、毎日(学校に行って)戦おうとしている姿勢はすごいと思うんだ。
俺、今話していても「すげーいいヤツだな」って思うもん。そんなに(深く)話せないって言っていたのに、こんなに俺たちに話してくれたってことは、勇気をすげー振り絞って話してくれているんだろうな、とも思ったし。
COCO教頭:うん、すごいよ。
リスナー:…………。
こもり校長:俺たちに、こうやって声を届けてくれたのがすごく嬉しい。その柔らかい心がすごく傷ついているのに、俺たちにさらに心を広げてくれてしゃべってくれたのがすごく嬉しいんだ。
COCO教頭:うん。
こもり校長:俺は、どんな人たちが周りにいるかはわからないけど、その柔らかい部分に触れたら何か思うことはあると思う。「つらい」というのを隠し続けられているのも、またそれはつらいのかもしれない。でも、「わかりました! 明日からさらけ出します!」というのが無理なのも、重々わかっている。
リスナー:はい……。
こもり校長:でももし、今日俺たちに話してくれたその柔らかい気持ちが……明日少しでもほどけていたりとか、少しでも違うことを思っていたら、明日の朝、親への「おはよう」を違う言葉にできるのかもな、ってすごく思っている。
リスナー:はい。
こもり校長:話してくれてありがとう。いやあ、つらかったな! しんどかったな! ずっと抱えていただろう? もし誰にも出せないんだったら、ちょっと俺たちに出してくれよ。
COCO教頭:うん!
こもり校長:明日、何があったかも教えてくれよ? 俺はまた10時にここに来るから! ありがとうな、ここに来てくれて。明日もいるからな!
リスナー:はい……!
◇
このほかには……
「去年、いじめられて通信制に編入しました。ですが今でも不安で、どうしたらいじめられる前の生活に戻れるのかと思っていることがつらいです」という16歳
と電話をつなぎました。
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10月24日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2023年11月1日(水)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:こもり校長(小森隼・GENERATIONS from EXILE TRIBE)、COCO教頭(CRAZY COCO)
放送日時:月曜~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/lock/