フリーアナウンサーの住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生ワイドラジオ番組「Blue Ocean」(毎週月曜~金曜 9:00~11:00)。毎週金曜日に放送しているコーナー「沢井製薬 presents オトナのなんでも相談室」では、リスナーから届いたお悩みを、Blue Oceanリスナーのみんなで考えていきます。
今回の放送では、「子どもを望まない彼女」との価値観の違いに悩む30代男性の相談を紹介しました。
※写真はイメージです
<リスナーの相談>
現在半年ほどお付き合いしている同世代の女性がいます。今後のことを話し合う中で、考え方の違いがあり、それは、彼女が子どもを"望んでいない"ということでした。
理由は、子どもの好き嫌いではなく、そもそも子どもを持ちたいと思ったことがない、趣味や自分時間を大切にしたいという思いが強いとのことでした。
一方、わたしも、出産は女性側に大きなリスクもありますし、必ずしも授かるものでもないため、女性の気持ちを尊重したいという思いもあります。
しかし、彼女の気持ちを聞いて、ショックに似た感覚がありました。私の気持ちとしては、望んでいないわけではなく、授かることがあれば嬉しいですし、授からなければ2人で楽しく過ごせば良いという考え方だったこともあり、今後、彼女とどのように向き合っていけばよいのか、この考え方の違いに着地点はあるのか、アドバイスをいただけたら嬉しいです。(30代・男性)
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この相談に対し、パーソナリティの住吉は、まず「半年でお付き合いしているなかで、そういうお話を真剣にできているのは素晴らしいですね」と、お2人の関係性を讃えました。
しかし、子どもの有無については「本当に難しいところですね」と共感を示します。
「特に結婚となってくると、やっぱりそもそも(妊活に)トライもしたくないのか、トライはしたいのかで、結婚という視点で見たときに結構な違いがあるというか、意外にそこが肝心だったりもすることがあるというか。他がすごく合っていても、やっぱりそこが違ったときに、後々もめてしまったり。あと、家族もそういうのに結構絡んできます」と、この価値観の違いが結婚生活において非常に大きいテーマであることを説明しました。
また、「どちらかが我慢するとか、つらい思いをするというのは、なんかやっぱりあまりサステイナブルではないですよね」と、長期的な関係の継続性についても懸念を示します。
住吉自身が、結婚後に不妊治療に取り組んだ経験から、自身の心境を正直に語りました。
「私自身は、結婚して40代になってから子どもがほしいと思って、不妊治療に取り組んだんですけれども、できなくて、いま子どもがいないという状況なんですね。そのうえで思うのは、ダメでも思いっきり1回取り組んだことで、今後、『あぁ、子どもがいたら……』とか悩むことがないな、っていうのがあるんですよ」
だからこそ、「相談者さんがトライもしないままに歩んだときに、いずれ、後悔みたいになったら嫌だなっていう思いがあります」と、相談者の将来を案じました。
一方で、住吉自身が、相談者の彼女と同年齢だった当時を振り返り、「私はその年齢のときは、ほしいっていう感じがまったくなくて、仕事に爆走していたので。こんなにこう人って変わるんだって自分でも思うから、そういうこともあるし」と、彼女の気持ちが変わる可能性も否定できないと述べます。
「ただ、彼女の気持ちが変わるか変わらないかも予想できないし、だから、まずは自分がほしいかどうかっていうことと、1回すごく向き合って、もっともっと話してみてもいいのかもしれないですね」とアドバイスを送り、その他のリスナーにアドバイスを呼びかけました。
パーソナリティの住吉美紀
――今回の相談に対して、番組にはリスナーからたくさんのアドバイスが届きました。この記事では、その一部のメッセージを紹介します。
◆「結婚すれば気持ちが変わる」の見立ては危険? 価値観の違いで「別居」した夫婦の着地点
私も結婚後、その価値観の違いに悩んだ経験があります。私は27歳で結婚しましたが、結婚当時、全く子どもを望んでおらず、そのことは夫へも説明、納得のうえ結婚に至りました。一方で、夫は「そうは言っても結婚すれば私の気持ちも変わるだろう」くらいに考えていたようで、結婚当初はこのことでケンカも増え、しまいには別居までしました。
結局、話し合いの末、子どもは強要しないということで元に戻り、今は幸せに暮らしています。ちなみに、30歳を過ぎてくると、今度は私のほうが子どもがほしくなり、今は苦労の末、ようやく第一子を授かることができたので、夫の見立てはあながち間違ってはいなかったのかも知れません(笑)。
きちんとお2人で話し合うこともそうですが、何が2人にとって一番大事なのかは会話された方がいいかもしれません。
私たちは、子どもがほしい・ほしくないはありましたが、それが第一優先ではなく、一番は一緒にいたいと思ったので別居から戻り、今結婚生活を続けています。(東京都 30代後半 女性 会社員)
◆「子なし夫婦」を選択した妻が語る、パートナーに問いかけるべき“本質的な問い”
私は彼女さんと同じく、子どもを望んでおらず、今の主人とも付き合っているときから同じ議題で意見交換をしました。(付き合って半年で入籍したので、相談者の方と同じタイミングです)
幸い、主人も私と同じく「子どもは持たなくていい」という意見でした。が、しかし、いざ結婚直前になったとき「自分が死んだあと、君を1人にさせてしまうのが嫌だ」という理由で、子どもがいたほうがいいのでは? と話されました。
私は「むしろ、そんな理由で20年子育てするのは無理!」と感じ、主人にそのまま伝えました。リスクを覚悟のうえで自分の人生を子どもに与えたいと思うか。その気持ちがあるかが大事なのでは? と考えています。
私たち夫婦は40代前半と30代半ばで結婚したため、自然妊娠の可能性など色々考えたらキリがありません。それよりも2人で、いつかの別れがくるときまで、大人のペースで自分の時間を過ごしていきたい。その意見に主人も同意してくれており、現在も子なし夫婦として過ごしています。
また、今の彼女さんだからお子さんを望まれているのか、相談者さんの人生にお子さんが必要と思うのか、どちらなんでしょうか。相談者さんの気持ちと彼女さんの気持ち、よくすり合わせられたほうが、後悔しない選択になるのではないかと思いました。(大阪府 30代半ば 女性 会社員)
◆不妊治療中に価値観が変わり、お別れを選んだリスナーが願う「後悔しない未来」
お子さんのほしい・ほしくないの意見の違いは、結婚生活においてかなり大きいことだと思います。住吉さんもおっしゃった通り、お子さんの望む・望まないは自分たちだけでなく周りの家族のこともありますので、なかなか難しい話ですよね。
私の話ですが、結婚当初はお互いに子どもを望んでいたのに、不妊治療中に途中から相手が「子どもなんていらない」と言い出し、私は望んでいたのでお別れすることとなりました。
男性の場合は年を重ねても子どもを持つことが可能です。後々、やっぱり子どもがほしくなったときに、相談者様が後悔などをしないといいな、と願っています。より良い結果が出せますように。(茨城県 40代前半 女性 主婦)
◆結婚25周年…「子どもがいなくても一緒に生きていけるか」を考えた夫婦の結論
「子どもを持つかどうか」という価値観の違いは、お2人にとって大きなテーマですよね。正直に話し合えていること自体が、すでに良い関係性の証だと思います。
大切なのは、ご自身にとって「子どもを持つこと」が人生でどれほど大切かを整理することです。相手の気持ちを変える前提ではなく、「子どもがいなくても一緒に生きていけるのか」をしっかり考える必要があります。
実は、私たち夫婦も子どもはおりません。授からなかっただけなのですが、お互いに理解し合い、「それなら2人で楽しく生きていこう」と話し合ってきました。結果、今年の12月で結婚25周年を迎えるまでになりました。子どもがいたらいたで楽しいでしょうし、いなければいないで、それなりの人生を歩むこともできます。
ですから、結論を急ぐのではなく、今後もお互いの価値観を確かめ合いながら、「2人でどういう未来を描くのか」を丁寧に話し合うことが、きっと着地点につながると思います。(東京都 50代前半 男性)
<番組概要>
番組名:Blue Ocean
放送日時:毎週月曜~金曜9:00~11:00
パーソナリティ:住吉美紀
番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/bo/
番組公式X:@BlueOceanTFM