TOKYO FMグループの「ミュージックバード」が制作し、全国のコミュニティFMで放送中のラジオ番組「デジタル建設ジャーナル」(毎週日曜 15:00~15:55)。建設経営の伴走型AI/DX共創により、全国の中小工事会社の経営課題解決を支援するクラフトバンク株式会社が、全国各地で活躍し、地域を支える建設業の方をゲストにお迎えするインタビュー番組です。建設業界の魅力と可能性を、全国のリスナーへ広く伝えます。
9月27日(日)の放送では、株式会社内池建設(以下、内池建設)に注目。代表取締役の内池秀敏(うちいけ・ひでとし)さんをゲストに招き、倉庫・工場建築に特化した「戦略倉庫」の立ち上げやデジタル化、全国展開に向けた取り組みについて話を伺いました。
株式会社内池建設 代表取締役 内池秀敏さん、パーソナリティのクラフトバンク株式会社 金村剛史
◆情報発信を武器に「戦略倉庫」を確立
内池建設は1980年に北海道・室蘭市で創業した総合建設会社です。現在は札幌、仙台、埼玉にも拠点を広げ、大型の倉庫や工場建築に特化した「戦略倉庫」を主力事業の1つとして展開しています。戦略倉庫は、2018年にスタート。北海道で手応えを得たことから、仙台、関東へと事業エリアを広げてきました。その背景には、内池さんが30歳で社長に就任した際に抱いた、会社の将来に対する危機感がありました。
当時の内池建設は、室蘭の公共事業、大手企業の下請け、住宅事業が中心でした。しかし、室蘭の人口はピーク時の約16万人から、内池さんが社長に就任した頃には約10万人まで減少。人口減少や少子高齢化が進めば、公共事業や住宅市場が縮小することは容易に予想できました。また、大手企業の下請けも、取引先の方針によって業績が左右されるリスクがあります。
そこで内池さんが掲げたのが、「自社の力で売れる事業を作る」というミッションでした。29歳で入社し、翌年に社長へ就任すると、札幌へ拠点を移して新たな市場の開拓に乗り出します。
その後は、2年に1つほどのペースで新規事業を立ち上げ、自ら営業を担いながら市場の反応を確かめていきました。なかでも大きな転機となったのが、不動産情報サイトの立ち上げです。SUUMOなどと競合するサービスを目指して1年間、SEO対策などに取り組みましたが、最終的には撤退。この経験から、「いいものを作るのと同じぐらい、知ってもらう力が必要だとわかった」と内池さんは振り返ります。
そんななか、内池建設で倉庫を新築した新規顧客に問い合わせのきっかけを尋ねたところ、「ネットで検索してホームページから」という答えが返ってきました。そこで倉庫建築について調べると、北海道では専門的に情報発信している会社がほとんどないことが分かりました。
BtoC向けの住宅事業では広告や情報発信が盛んな一方、BtoBのゼネコンは公共事業や紹介など、受け身の営業が中心です。顧客から直接問い合わせてもらうための情報発信が少ないことに、内池さんは可能性を見いだしました。
こうして生まれたのが「戦略倉庫」です。倉庫・工場建築に特化した情報サイトを構築し、顧客から直接問い合わせを受け、設計・施工まで一貫して請け負う仕組みを整えました。現在では全国の企業から問い合わせが寄せられ、サイトには月間約3万ビューが集まっています。
株式会社内池建設 代表取締役 内池秀敏さん、パーソナリティのクラフトバンク株式会社 金村剛史
◆拠点拡大を支えるデジタル化
事業エリアの拡大に伴い、内池建設ではデジタル化も進めてきました。現場管理や請求書、名刺、経費精算、勤怠、営業管理など、業務のさまざまな領域でデジタルツールを導入しています。こうした取り組みが進んだ背景には、道外展開がありました。北海道内だけで事業をおこなっていた頃はアナログな方法でも対応できましたが、拠点が増えるにつれて、業務を電子化して仕組みを平準化する必要性が生まれたのです。
特に大きかったのが、現金を扱わずに済む環境づくりでした。仙台への進出はシェアオフィスで社員1人からスタートしたため、現金管理の体制を整えることが難しく、電子化が課題を解決する手段になりました。結果として、社内のデジタル化も加速していきました。
今後、内池さんが目指すのは全国の主要都市への進出です。創業者である父から受け継いだ「全国の主要都市に展開する」という思いを、自身の成長志向とも重ねながら事業を拡大してきました。まずは札幌で通用する事業を作ることを目指し、仙台、埼玉へと展開。現在は各エリアで事業モデルを確立することに力を注いでいます。「最終的には全国に対して事業展開することが、私含めて内池建設の将来の夢です」と内池さんは力を込めます。
一方、事業の成長だけを目指しているわけではありません。内池建設では「心の幸せ」を「成長」と定義し、社員1人ひとりが仕事を通じて成長できる環境づくりにも取り組んでいます。技術力や人間力といった個人の成長に加え、会社の拡大によって生まれる待遇の改善や新たな役職などの機会も提供したいと考えています。
そのため、現在特に力を入れているのが社員研修です。社員約58人の中小企業から、全国展開を担う企業へ。内池さんは、人材育成にも力を注ぎながら次のステージを見据えています。
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音声版「デジタル建設ジャーナル」
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<番組概要>
番組名:デジタル建設ジャーナル
放送日時:毎週日曜 15:00~15:55
パーソナリティ:金村剛史・中辻景子・田久保彰太・津吉沙織里(いずれもクラフトバンク株式会社)