フリーアナウンサーの住吉美紀がパーソナリティを務めるTOKYO FMの生ワイドラジオ番組「Blue Ocean」(毎週月曜~金曜 9:00~11:00)。毎週金曜日に放送しているコーナー「沢井製薬 presents オトナのなんでも相談室」では、リスナーから届いたお悩みを、Blue Oceanリスナーのみんなで考えていきます。
この日の放送では、「家業の飲食店を継ぐ流れで料理人になったが、他の仕事に挑戦したくても辞めさせてもらえない」という相談を紹介しました。
※写真はイメージです
<リスナーの相談>
私は現在20代半ばです。実家は飲食店で、いずれは跡を継ぐ立場です。子どもの頃から「将来の夢は料理人」と言い続けてきました。でも今思うと、本当に自分でやりたいことを考えたというより、「実家が飲食店だから」という流れでそう言っていただけだった気がします。
上京して飲食店へ就職し、実はその店で初めて包丁を握りました。今は7年目になります。
ですが3年ほど前から、「違う仕事に挑戦したい」と思うようになりました。
僕は集団行動が苦手で、年上の人に気を遣いすぎてしまいます。緊張すると吃音が出て言葉がうまく話せず、そんな自分が嫌になって落ち込んでしまいます。休憩時間に人目を避けて泣くこともあります。
だから今は、できれば1人で黙々と働けるような仕事に就きたいと考えています。
父にその気持ちを話したところ、「わけがわからない」と言われました。今の職場にも辞めたいと伝えています、なかなか辞めさせてもらえません。毎日「辞めたい」と思いながら仕事に行き、モチベーションも上がらず、心がとても疲れています。
もちろん、自分の考えがわがままなのかもしれないとも思っています。
そこで皆さんに相談です。
親にも、今働いているお店にも納得してもらいながら辞めるには、どう伝えればいいのでしょうか。また、自分の人生を一度立ち止まって考え直したいと思うことは、甘えなのでしょうか。アドバイスをいただけたらうれしいです。よろしくお願いします。
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この相談を受け、パーソナリティの住吉は「まずは、毎日本当におつかれさまです。辞めたいのに続けていらっしゃるという、その真面目な気持ちも伝わってきました」と相談者の真摯な姿勢をねぎらいました。
そのうえで、住吉は「私としてはもう本当に……辞めていいと思いますっていうか、そうしたほうがいいと思います」と強く背中を押します。
「もし、これが例えば、働き始めて3ヶ月とかだったら、『最初は慣れないことの緊張感もあるし、もうちょっと頑張ってみて』とか思うんですけど、7年勤めていらっしゃるんでしょう? それで『違う』と思っているんだったら、もう本当に、お辞めになっていいと思います。まず7年勤めていらっしゃるのが偉いです」とコメント。
さらに、飲食業という業界の幅広さについても触れました。
「他職種かどうかは相談者さんの人生で色々やってみて見えてくることですが、少なくとも、そのお店が合っていない可能性もあります。飲食店って本当ピンキリなので、お店ごとに人数、業態、どんなお料理か、オーナー、社長さんの考え方、そして、そこにいる人たち、同僚の雰囲気、現場のトップの方の方針によって、相当働き方が変わってきます。そこが合っていないだけの可能性もありますよ」と続けます。
また、幼少期の気持ちについても温かく言及します。
「小さい頃から飲食店を継ぎたいと思っていたこと自体がすごいです。ということは、お父様は、子どもの頃の相談者さんにすごく良い印象を与えていたってことだもんね。私は、むしろ、父の仕事を見て『絶対に同じ仕事に就かない!』と思って生きていましたから(笑)。大人になったら『あ、そうでもないんだ』って思いましたけど。その意味でも、まだ20代ですし、これから色々と見てから、もし、将来お父さんのお店を継ぐとしても『他を見たほうがいい』と思うので、今のお店は辞めたほうがいいです」とアドバイスを送ります。
そして、退職の手続きやアプローチについては、「公の機関に相談に行ったらどうでしょうか。辞める権利って絶対にありますから。『どうやって辞めればいいですか?』というのを相談してみるのはどうかな。揉めない手順とかがあるはずです。会社に突然行かなくなるのではなく、相談者さんが頑張っていらっしゃること自体から、真摯な人間性が伝わってきます。だからこそ本当に幸せになってほしいです」と語り、その他のリスナーにアドバイスを呼びかけました。
パーソナリティの住吉美紀
ーー今回の相談に対して、番組にはリスナーからたくさんのアドバイスが届きました。この記事では、その一部のメッセージを紹介します。
◆家業を廃業し、どん底から再起した52歳経営者の視点
私は40歳のとき、20年続けた家業を私の代で廃業しました。親からは恨まれ、兄妹からも大反対され、当時はまさに「人生のどん底」。先が見えず、本当に苦しかったです。
しかし、「自分の人生は自分で決める」と覚悟を決め、未経験から会社員へ転職。そこから這い上がり、今では会社員をしながら、念願だった自分の会社を再び興してビジネスを楽しんでいます。あんなに揉めた家族との関係も、今はすっかり良好です。
どん底の渦中にいるときは辛いですが、振り返れば、あの泥臭い葛藤すら「人生を楽しめていた」と今なら思えます。25歳のご相談者さん、どうか「人生を楽しむ視点」で、自分の決断を信じて一歩を踏み出してください。(神奈川県 52歳 男性 経営者)
◆全員を納得させるのは不可能。公的機関や相談窓口の活用を
全員を納得させることは無理があるかと思います。それができれば世の中に戦争などあるはずがないです。いきなり労働基準監督署へ行くと告訴の形になってしまうので、まずは公的機関の無料相談窓口や、市の広報誌にある労働相談会などがよいかと思います。ひとりで抱え込まず相談相手を増やすのが一歩です。私もかつて勤務先で揉めたとき、労働組合が親身になって相談に乗ってくれました。(東京都 61歳 男性)
◆7年の調理スキルを活かせる「船舶調理師」という選択肢
私もホテルでコックを10年務め、現在は船舶調理師として働いています。7年の経験があるなら、そのスキルを船舶調理師として活かしてみてはどうですか? 1艘に対して1人のコックなので、上司や後輩に挟まれることなく人間関係を気にせず集中できます。
3〜4ヶ月連続勤務ですが、勤務時間も自分でコントロールでき、その後の休みも1〜1.5ヶ月とまとまって取れます。その間連絡は一切なく、海外旅行も行けますしお金も貯まります。飲食店で働くことだけが料理人の道ではありませんよ。(神奈川県 38歳 男性 会社員)
◆「やりたい!」とワクワクできるものを本気で探してみる
人生を一度立ち止まって考え直すことは、決して甘えではないと思います。私は25歳の頃やりたい放題で遠回りもしましたが、それが今につながっています。お父さまに「わけがわからない」と言われたのは辛かったでしょうが、興味のある仕事を本気で探し、「これがやりたい!」と心からワクワクできるものに出会えたら、その熱意を伝えてみてはいかがでしょうか。「そこまで本気なら」と応援してもらえる後押しになるかもしれません。(福岡県 41歳 女性 専門職)
◆まずは次の仕事を見つけて形を作るのも一手
一度きりの人生、自分の思う通りに生きていいと思います。お父様のお店を継ぐにしても他を見るのは大切です。取りあえず他の仕事を見つけて「そちらに進むので」という形を作るのはどうでしょうか。嫌々仕事に行って過ごすのは勿体ないです。まずは興味のあるお仕事を見つけてみましょう。(神奈川県 60歳 女性 専業主婦)
◆父の影響から離れ、全く違う金融業界へ進んだ体験
20代は一番揺れ動く年代ですよね。わがままなんてこと絶対にないです! 私も父が流通業界にいた影響で就職活動まで流通系を目指していましたが、ふと違う業界を受けてみたら新鮮で、結局金融界へ進みました。父からは「向かない」と言われましたが、人間何に適応するかは自分次第です。納得いくまで外の世界を覗いてみた方がいいと思います。25歳、何度でも方向修正できます!(東京都 59歳 男性 会社員)
◆一度離れても技術は残る。代行業者や有給消化も視野に
飲食店は有給を取らせてくれない古い体質の場所も多いです。つらいなら代行業者を使ってもいいですし、残っている有給も必ず消化してください。ご両親に分かってもらえなければ、一度連絡を絶って時間を空けてもいいと思います。7年の経験があれば、他を経験してから調理に戻りたくなってもすぐ戻れます。私自身も一度体を壊して転職し、今は滋賀県で飲食店を経営しケータリング等も受けています。やれることはやったらいい、あなたの人生はあなたの物です。(滋賀県 56歳 男性 自営業)
◆吃音の辛さに共感。「声は必ず届く」と信じて
他に行きたいけれど辞めさせてもらえず、言葉が詰まって吃音が出てしまう苦しさ、胸の奥がぎゅっとなる感じ、私にはとてもよくわかります。私自身も吃音があり、意見がぶつかる場面で「言ってる意味がわかんねぇよ」と言われ自分を嫌いになりそうでした。
仕事を辞めるのに誰かの許可はいらないはずですが、そうできない優しさも痛いほどわかります。ですが、吃音を理由に未来をあきらめることだけはしないでください。言葉が詰まることはあなたの価値とは関係ありません。あなたの歩幅でゆっくり進んでください。(秋田県 62歳 男性 会社員)
<番組概要>
番組名:Blue Ocean
放送日時:毎週月曜~金曜9:00~11:00
パーソナリティ:住吉美紀
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/bo/
番組公式X:@BlueOceanTFM