鷲見玲奈がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ALFALINK presents BRAND NEW LINK」(毎週土曜 7:00~7:25)。ひとつの成功に満足することなく、新たな分野へと越境し挑戦を続ける人。既存の枠にとらわれず、業界に新しい潮流を持ち込み、ゲームチェンジを起こしてきた企業。そうした方々をゲストに迎え、挑戦にまつわるエピソードや発想の原点、そしてこれから目指すヴィジョンについて伺っていきます。
7月11日(土)の放送は、ヤマト運輸株式会社 代表取締役社長の阿波誠一(あわ・せいいち)さんをゲストに迎え、宅急便サービスの歩み、時代と共に変化した配達について話を伺いました。
(左から)ヤマト運輸株式会社 代表取締役社長 阿波誠一さん、パーソナリティの鷲見玲奈
◆宅急便誕生と物流を変えた50年
ヤマト運輸株式会社が1976年にスタートした「クロネコヤマトの宅急便」は、民間企業として初めて個人向け小口宅配事業を開始したサービスです。今回は、今年で50周年を迎えたクロネコヤマトの宅急便をテーマに、画期的なサービスが誕生した背景や、物流業界にもたらした変革について注目しました。
当時は、個人が荷物を送る手段といえば郵便小包や鉄道の小荷物輸送(通称「チッキ」)が一般的で、自ら窓口まで荷物を持ち込み、梱包や発送手続きをおこなう必要がありました。また、配達日時を指定できず、いつ届くのかもわかりにくい時代でした。
こうした状況のなかで宅急便が誕生したきっかけについて、阿波さんは「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親である小倉昌男(おぐら・まさお)氏のエピソードを紹介しました。息子の古着を離れて暮らす甥に送ろうとした際、「一般の個人が手軽に利用できる配送手段がない」と不便さを実感したことが原点の1つだったといいます。
さらに当時はオイルショックによる景気低迷で、ヤマト運輸も業績が悪化。「会社存亡の危機が迫っていて、なんとか打破するために宅急便を始めたという背景もありました」と阿波さんは説明しました。
現在では当たり前となった宅配サービスが普及した理由について、阿波さんは「一言で言うと不便を便利に変えた」と説明します。それまで利用者が窓口へ持ち込む必要があった荷物を、電話1本で引き取りに伺う集荷サービスへと転換しました。さらに、「翌日に届けます」というわかりやすい約束や、明確な運賃体系を整備。こうした取り組みによって、多くの人が安心して利用できるサービスへと発展していったと語りました。
また、クロネコヤマトの宅急便が生み出したサービスとして、スキー宅急便やゴルフ宅急便、全国の生鮮食品を届けるクール宅急便があることを紹介。さらに、インターネットの普及にともなうライフスタイルの変化に合わせ、配達時間帯の指定やメール・LINEによる配送状況の通知など、時代のニーズに応じた新たなサービスを次々と打ち出していった歴史も振り返りました。
パーソナリティの鷲見玲奈
◆時代に合わせて進化する宅配サービス
番組では、阿波さん自身の歩みにも話題が及びました。1993年に大学卒業後、ヤマト運輸へ入社した阿波さんは、学生時代の経験が入社の決め手になったと振り返ります。
地元・熊本県を離れて東京で寮生活を送るなか、実家から送られてくる荷物や帰省時の発送で宅急便を利用する機会が多く、荷物を受け渡す取扱店やドライバーの誠実な対応が印象に残っていたといいます。入社後も、その印象は変わることなく、「一軒一軒のお客さまを大事にしている会社だと実感しました」と語りました。また、多様な社員が集まりながらも、いざというときには一致団結する組織の風土にも魅力を感じたと話します。
現在、阿波さんはメディアなどの取材でたびたび口にするのが、「選ばれる宅急便」という言葉です。その理由について、宅配サービスが広く普及したことで他社との違いが見えにくくなり、コモディティ化が進んでいる危機感があります。だからこそ、あらためて「お客さまにヤマトを選んでいただくために、我々はこれからのあり方を考えていかなければいけない」と強調します。
阿波さんは、選ばれる企業であり続けるために欠かせないのは、創業以来変わらず「お客さまのニーズ」に応え続けることだといいます。一人ひとり異なる要望に寄り添い、その時々に合わせて物流ネットワークを進化させていくことが欠かせないと説明しました。
さらに、50年前や自身が入社した約30年前と比較し、特に大きな変化として2つの点を挙げました。まず1つ目は、EC市場の拡大によって、「夕方に注文した商品が翌日には手元に届く」ことが当たり前になったことです。ITや情報技術の進化が物流にも大きな変革をもたらし、配送スピードの向上につながったと語ります。
もう1つは、コロナ禍をきっかけに広まった「置き配」です。以前は対面での受け渡しを重視し、置き配は認めていなかったものの、現在はお客さまのニーズに合わせて柔軟に対応するようになりました。かつての常識とは真逆ともいえるサービスを推奨するようになったことからも、時代の劇的な変化を強く実感しているそうです。
こうした話を受け、鷲見は「人の声に合わせて柔軟にサービスを届けていることが伝わりました」とコメント。時代とともに変化しながらも、お客さま第一の姿勢を貫くヤマト運輸の歩みと姿勢に理解を深めていました。
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<番組概要>
番組名:ALFALINK presents BRAND NEW LINK
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25(TOKYO FM / FM大阪)
パーソナリティ:鷲見玲奈
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/brand_new_link/
番組公式Instagram:
@alfalink.tfm