TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、ピーター・バラカンさんと斉藤和義さん。ここでは、ジョン・レノンについてお互いに深く語り合いました。
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(左から)ピーター・バラカンさん、斉藤和義さん
◆ジョン・レノンは「愛と平和の人」だけではない
斉藤:ジョン・レノンを語るとき、どうしても「愛と平和の人」とか、何かとカリスマチックに祭りあげちゃいますよね。その気持ちも分かるんですけど、そっちばかりの印象の人になっていっちゃうのもよくないんじゃないかなって。ただの音楽家ですし。
バラカン:当たり前の話だけど、みんな普通の人ですからね(笑)。むしろ、ジョンの若いときなんて、カッとなりやすくてけんかっ早かった人ですから。
斉藤:ドキュメンタリー映画「ジョン・レノン〜音楽で世界を変えた男の真実〜」を観ても、酷い話がいっぱい出てきますもんね。
バラカン:あの時代の人たちの行動を現代の尺度ではかると、どうしても“酷いことをやっていたな”と思ってしまいますが。あとジョンって、本当は自信がなくて強がっていたということが、(ドキュメンタリー映画に出演したジョンの周りの)人の話を聞いているとよく分かりますね。
斉藤:うんうん。
バラカン:でも、みんなの周りにも、1人ぐらいそういう人っているじゃないですか(笑)。
斉藤:そうですね。だけどもし、僕が同じ時代に(ジョンが)たまたま近所にいたとしても、仲良くなるタイプではなかったんだろうなっていう気はしますよね(笑)。
バラカン:そうかも(笑)。ただ、(映画を観る限り)アートスクール時代の周りの人たちは、けっこう好きだったみたいですね。
斉藤:そうみたいですね。僕はジョン・レノンのギターがすごく好きなんですよ。
バラカン:なるほど。どのあたりですか?
斉藤:全般ですね。ビートルズを聴いたり、映像を観ていたりしても、グルーヴを出しているのはジョンなんだなと感じます。バンドの要として、ドラムとベースのリズム帯がしっかりいて、彩りのサイドギターがいて、そのなかでボーカルが歌うのが(バンドの)定説とされていますけど、ジョンのサイドギターが、ものすごく良いグルーヴを出しているんです。
たぶん、リンゴ・スターもジョンのギターをすごく聴きながら演奏している気がします。また、ポール・マッカートニーのベースは、普通のバンドだとサイドギター的な役割というか、第2の裏メロディーを担当して、彩りをジョージ・ハリスンが付けている印象ですね。
<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/speakeasy/