脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。
TOKYO FMとJFN系列38局の音声配信プラットフォーム「AuDee(オーディー)」では、当番組のスピンオフ番組「茂木健一郎のポジティブ脳教室」を配信中です。この番組では、リスナーの皆様から寄せられたお悩みに、茂木が脳科学的視点から回答して「ポジティブな考え方」を伝授していきます。
2月8日(土)の配信では「自分自身のオリジナリティ」に関する相談に答えました。
パーソナリティの茂木健一郎
<リスナーからの質問>
私は、人と同じであることよりも個性を出したいタイプで、SNSに載せる記念写真を撮る際、同じ画にならないようにオリジナルを大事にしています。それでも世の中には真似をしてくる友達が必ずいて、絶対にかぶることのないような背景までそっくりの写真が流れてきたり、私がプロフィールを更新したら同じフォーマットで更新されたりと意識されていることを感じます。
「人に真似されるほどいいと思われているということだ」と思って、このモヤモヤを消化しようと思うのですが、 なんとも言えない気持ちになります。真似をしたことで「いいね」をもらって嬉しいのかと、その心理が私にはちょっと理解ができないのですが、私の心が狭いだけの話なのでしょうか? この感情はおかしいですか?
<茂木の回答>
いろいろと苦労・工夫をしてアップしたオリジナルの写真なのに、真似をされたらそれは嫌な気持ちになりますよね。自分はこんなに苦労して工夫しているのに、それを簡単に真似した人が「いいね」をもらっていたら、それはちょっとずるいなと思ってしまいますよね。
脳科学的な見方をすると、あなたはいろいろと工夫をしてやっていらっしゃるから、それだけ脳が育っているわけです。だけど、それをコピーしている方は楽をしちゃっているわけでしょう。その分、脳が育っていないわけです。そういう意味においては、真似している方々は損をしているのです。
それからもう1つ、とても大事なポイントとしては、インフルエンサーの立場ってそういうものなんですよ。それこそ、レディー・ガガさんやマドンナさんのような、海外のインフルエンサーの方がインスタグラムに写真をあげると、その服装をみんなが着たり真似したりしますよね。真似されて当たり前というのがインフルエンサーです。
なので、「自分は人気があるんだ」と切り替えて、気楽な気持ちでやられるといいのかなと思います。私事になりますが、僕もちょっと髪型に特徴があるもので、「茂木さんの髪型を真似しました」と(私に外見を)寄せてくる方が時々いるんです。「おいおいおい」と思ってしまいますが、それだけ人に影響を与えているんだと割り切って、楽しまれたらいいんじゃないかなと思います。
真似する方々も本当は、あなたのようにオリジナリティを追求してやったほうがいいのですが、そのやり方が分からないのではないでしょうか。
一方で、脳科学の言葉で言うと、真似をしようと思っても必ずそっくりにはならないと言いますか、その人の個性が現れてくるものなんです。伝統芸能の世界でも「お師匠さんの通りにやりなさい」と言われてやっていたとしても、そうならないものらしいです。
そういうこともありますので、「また私の真似をしてきたわ」と思うかもしれませんが、真似されていることに反応するのではなく、そこに表れているその人の個性を見てあげて「あなたらしいわね」と言ってあげると、ますますあなたはすごいインフルエンサーになっていくのかもしれないなと思いますよ。ソーシャルメディアをすごく楽しまれているのが伝わってくるので、ぜひ気楽に心を持たれて、あまり気にせずに自分らしく、これからもいろいろな発信を続けていかれたらどうかな、と思います
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音声版「茂木健一郎のポジティブ脳教室」
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<番組情報>
番組名:茂木健一郎のポジティブ脳教室
配信日時:毎週土曜 22:30配信(予定)
パーソナリティ:茂木健一郎