TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。4月10日(月)のお客様は、又吉直樹さんと宇賀なつみさん。ここでは又吉さんが、宇賀さんが書かれたエッセイ「じゆうがたび」(幻冬舎)の感想を本人にぶつけました。
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(左から)又吉直樹さん、宇賀なつみさん
◆タイトルのネーミングセンスを絶賛
又吉:宇賀さんが発表された「じゆうがたび」(幻冬舎)。“自由”と“旅”のなかに“宇賀”が入っていて、また“自由形”も入っていて、良いタイトルですよね。
宇賀:ありがとうございます。TOKYO FMのラジオ番組「SUNDAY'S POST」で共演させてもらっている小山薫堂(こやま・くんどう)さんがつけてくださったんですよ。
又吉:そうだったんですね。 さすがですよね。必要な要素がすべて入っているというか。
宇賀:はい、びっくりしました。私は仮タイトルで「今はまだ旅の途中」とつけていたんですけど、一瞬でなくなりましたね(笑)。
又吉:それはそれで懐かしさもあっていい感じですが(笑)。
宇賀:でも、ありがちなタイトルじゃないですか。だから、「じゆうがたび」というタイトルになったときに“オリジナルの本になったな”と思いました。
又吉:たしかに「じゆうがたび」のほうが宇賀さんっぽいですよね。実際に読んだんですけど、すごく面白かったです。元気になれる要素がたくさん入っていました。
宇賀:又吉さんに読んでいただけるなんて、おそれ多いですよ。
又吉:今、この本の影響をかなり受け始めていますよ。
宇賀:本当ですか!?
又吉:旅先での出会いであったり、その先で人生の大切なことを決めてきた、というようなエッセイ集なんですけど、ここ数年間、なかなか旅行に行きにくい日々を過ごしてきたじゃないですか。
だから、本のなかで旅行で訪れたいろんな国や景色、土地のことを知れるのも楽しかったですし、“宇賀さんってこういうふうに考えはるんや”ということが知れたような気がします。
そして、基本的にポジティブな方ですよね。一度なんでも受け入れたうえで、きちんと消化して、それをポジティブに転換する方なのかなと。そのへんのたくましさって(僕の)憧れなんです。(それを実行すると)僕の芸風が変わってまうかもしれないですけど。
宇賀:ハハハ(笑)。
◆宇賀なつみが“旅好き”になったきっかけ
宇賀:私は20歳の頃に1ヵ月間LAに行ったのが初めて(の旅行)で、それで(旅好きに)火がついたんですよ。それまでは、親に連れて行ってもらったことしかなくて、やっぱり、自分で計画して行かないとあまり思い出に残らないんですよね。
当時は“20歳になった記念に何かしなきゃ”と焦っていて、なぜか“よし! 1人で1ヵ月アメリカに行こう!”って思ったんですよね(笑)。それで、アルバイトをしてお金を貯めて、自分で仲介業者さんを探して行ってきたんですよね。
又吉:すごい!その後も、友達と話しているときに出てきた場所とか、何かで見た場所で(旅先を)決めるんですよね?
宇賀:そうですね。たまたま小説に出てきたとか、お会いした方の出身地だとか。“とりあえず行ってみて、その後のことは行ってから考える”ことが多くなりましたね(笑)。
又吉:(笑)。
宇賀:旅が好きなのは、余白があるからなんですよね。
又吉:はい。
宇賀:日々忙しく過ごしていると、どうしても仕事であったり、家のことだったり。やらなきゃいけないことに追われてしまうんですけど、旅先だと、一旦そういうこともすべて置いていけるし、海外だったら、自分の年齢、立場、職業もまったく関係なくなるじゃないですか。ただ自分1人がポツンとそこにいるような、その自由さにすごく惹かれたんですよね。
又吉:なるほど。
宇賀:あと、(旅先で出会う人は)誰も私のことを気にしていないんですよ、それが心地よくて。だから、大事な決断をするときに旅の途中で決めることが多いんですよね。
又吉:そうなんですね。
<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/speakeasy/