杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。5月25日(日)の放送テーマは、「ライフパフォーマンスを上げていこう!」。スポーツ庁 健康スポーツ課の見供翔(みとも・しょう)さんから、ライフパフォーマンスの重要性について伺いました。
(左から)杉浦太陽、見供翔さん、村上佳菜子
◆ライフパフォーマンスとは?
年齢を重ねたり、就職や結婚、出産、子育てなど、ライフステージに応じて環境が変化しても、自分の心や体をうまく適応させ、やりたいことや目標に向かって前向きに行動できる力のことを「ライフパフォーマンス」といいます。スポーツ庁では運動やスポーツを通じて、性別や年齢、障がいの有無にかかわらず、多くの人のライフパフォーマンス向上を目指しています。
また、世界で活躍する日本のアスリートを応援するだけでなく、誰もがスポーツを楽しめる環境づくりや学校・地域での運動のサポートにも取り組んでいます。見供さんは、現在のスポーツ庁の取り組みについて、「どうすれば、もっと多くの人が日常的に楽しく運動できる機会を増やせるか、スポーツを通じて健康増進が図れるか、スポーツで地方を盛り上げられるか、などの課題と向き合っています」と説明します。
最近では、JAXA(宇宙航空研究開発機構)とスポーツ庁が連携協定を結び、アスリートと宇宙飛行士、それぞれの知見やノウハウを活かし合いながら、人類の可能性を広げることを目指しています。こうした取り組みの一環として「ライフパフォーマンスの向上」も重要なテーマとなっています。
◆「目的を持った運動・スポーツ」で生活の質を高めよう
ライフパフォーマンスを向上させるために、ぜひ実践してほしいのが「目的を持った運動・スポーツ」です。これは、ただ何となく体を動かすのではなく、自分の心や体の状態を見ながら「どんな運動が今の自分に合っているか」を考え、適した方法で運動をおこなうことを意味します。
例えば、ウォーキングでも目的によって歩き方を工夫することで、その効果は大きく変わります。「年齢を重ねても元気に歩き続けたい」という目的なら、下半身の筋力を高めるために“大股で歩く”のが効果的です。また「最近すぐ疲れてしまう」という方は、心肺機能を高めるために“長時間歩くこと”が目標になります。このように、目的に応じた方法で運動することで、より高い効果が期待できます。
ハイキングや登山もおすすめです。「仕事や勉強でイライラするから気分転換したい」という方は、自然のなかを歩くことで自律神経が整い、ストレス発散につながります。見供さんは「『目的を持った運動・スポーツ』を実施してライフパフォーマンスの向上を目指せば、健康維持や健康増進はもちろん、QOL(生活の質)も高めることができ、充実した生活を送ることが期待できます」と解説します。
◆身体診断「セルフチェック」で自分の身体を確認!
「目的を持った運動・スポーツ」が重要だと理解していても、目標設定に難しさを感じる方もいるでしょう。なかには、心や体のことで特に悩みがない人もいるかもしれません。そこでおすすめなのが、ライフパフォーマンスを上げるための身体診断「セルフチェック」です。
これは、2004年アテネオリンピック・陸上男子ハンマー投げの金メダリストで、現在はスポーツ庁長官を務めている室伏広治さんが考案したもので、骨や筋肉、関節など、身体の動きに関わる機能を把握し、ライフパフォーマンス向上につなげるためのものです。運動を始める前に自分の身体機能をしっかり理解することが大切で、セルフチェックはそのための第一歩です。
室伏長官のセルフチェックには、次のような特徴があります。
・道具を使わず、自分ひとりで身体機能を確認できる
・「首の可動性」「肩の可動性」「上体の筋力」「下半身の筋力」など、全身の機能をチェックできる
このセルフチェックは、動画で室伏長官みずからがチェック方法をわかりやすく紹介しており、問題点が見つかった場合、それを改善するためのエクササイズも紹介しています。ここでは、杉浦と村上も実践した2つのセルフチェックを紹介します。
<首の可動域のセルフチェック>
1:背筋を伸ばし、両手を腰に当ててまっすぐ立つ。
2:口を閉じたまま、首をゆっくり右に回す。
(顔を傾けず、頭の軸がぶれないようにして肩の前あたりまで回す)
<肩甲骨の可動域セルフチェック>
1:親指は前側を向くように右手の親指と人差し指で左側の耳たぶをつまむ。
2:耳たぶをつまんだまま、肘を顔の前から頭の後ろに回し、顔の前まで戻す。
(頭の軸をぶらさないように、また頭を前後左右に動かさないようにおこなう)
このチェックがうまくできない場合は、可動域が十分でない可能性があります。その場合は「室伏広治の動作改善エクササイズ」の動画を観て改善を目指しましょう。
最後に見供さんは「ライフパフォーマンスを向上させるためには『目的を持った運動・スポーツ』をすることが重要です。自分自身の身体の機能がどうなっているかを確認して、問題があるようであれば改善できるようにエクササイズを実施するなど、生活のなかでできる運動から取り入れてみましょう」と呼びかけました。
番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「ライフパフォーマンスを上げるために心がけたい目的を持った運動・スポーツ」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。村上は注目ポイントに“室伏長官のセルフチェックをやってみよう!”を挙げ、「できなかったときのトレーニング、改善方法までありますし、やっていて楽しかったです」と感想を述べました。続けて、杉浦は“ライフパフォーマンスをみんなで向上させましょう!”とスケッチブックに書き、「番組内で紹介した身体診断セルフチェックの動画は、
スポーツ庁のホームページ
をご確認ください」とコメントしました。
(左から)杉浦太陽、村上佳菜子
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5月25日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年6月2日(月)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/