杉浦太陽と松井玲奈がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。
6月21日(日)の放送テーマは、「必要な支援につなぐ! 就職氷河期世代を支えるポータルサイト」。内閣官房 就職氷河期世代支援推進室の石黒比佳理(いしぐろ・ひかり)さんから、就職氷河期世代への支援、2026年春から始まったポータルサイトについて話を伺いました。
(左から)松井玲奈、石黒比佳理さん、杉浦太陽
◆就職氷河期の長期的影響とキャリア課題
就職氷河期世代とは、1990年代初頭のバブル崩壊後の不況期に就職活動をおこなった世代を指します。企業が採用を大幅に抑制していた時期にあたり、正式な定義はないものの、おおむね1970年~1985年生まれ(41歳~56歳ほど)の人々が該当します。
今年はじめに内閣官房が取りまとめたインタビュー調査では、就職氷河期世代の大半が「就活は苦労した」「とても苦労した」と回答しています。当時は、何十社と採用試験を受けても内定に至らなかったり、狭き門をくぐり抜けて正社員になっても、希望と異なる職場に就職したため、仕事内容への不満を抱えてしまったりするケースが多くあります。また、石黒さんは「長時間労働やパワーハラスメントが横行する職場に就職してしまい、体調不良や病気を理由に退職したり、企業の業績悪化でリストラされるなど、最初の職場を不満の残る形で退職される人もいます」と話します。
そして、退職した場合、次の仕事を探さなければなりませんが、理想的な条件の職場を見つけることは容易ではありません。また、次の仕事を始めても、再び人間関係のストレスやメンタル面の不調に悩まされ、転職を繰り返す人もいます。実際、先ほど紹介したインタビュー調査に協力した人の過半数が、これまでに“6社以上”の会社に勤めた経験があると答えています。
こうした転職経験の多さは、次の就職活動にも影響します。石黒さんは「転職が多いと、1つひとつの職場での在籍期間が短く『スキルや経験が十分に積み上がっていないのでは』と受け取られやすくなり、ご自身でもスキル不足を感じている方もおられます。その結果、応募できる仕事の幅が限られて希望に合う転職が難しくなります」と解説します。
◆政府による就職氷河期世代支援の拡充
こうした状況もあり、就職氷河期世代のなかには“再挑戦する機会すら得られなかった”と無力感を抱えてしまう方も少なくありません。そのため、政府は2019年以降、就職氷河期世代への支援を集中的に取り組んでいます。例えば、正社員化支援として、ハローワークに専門窓口を設置して相談体制を強化しているほか、非正規雇用から正社員へ転換した企業への助成、自治体によるリスキリング支援をおこなっています。
就職氷河期世代は他の世代と比べて「仕事に就いていない人」や「頼れる人がいない人」の割合が高い傾向にあることから、ひきこもり支援窓口の設置や、NPOを通じた居場所づくりなど、社会参加を後押しする取り組みも進められています。加えて、働くこと自体に不安を抱える人に対して、就労に向けた準備段階からの支援もおこなわれています。
◆信頼性のある情報を幅広く提供
石黒さんによると、このような取り組みによって一定の成果を実感できているそうですが、「不本意ながら、依然として非正規雇用のまま働いている方や、働きたくても働けない方も多く、賃金も伸びにくい傾向があります。さらに、就職できたとしても将来への不安を抱えている方が多いのが現状です」と明かします。
そうした不安を少しでも和らげるため、今年4月に誕生したのが「就職氷河期世代等支援 紹介ポータルサイト」です。このサイトについて、石黒さんは「就職氷河期世代の方はもちろん、そのご家族や企業、支援者、メディアなど、さまざまな立場から必要な支援情報を探せる総合的なサイトです」と説明します。
支援制度自体は以前から存在していたものの、支援の提供元は省庁や自治体、企業、NPO法人などにまたがっており、自分に合った支援を探すことが困難だったことが課題でした。その分散した情報を1つに集約し、必要な支援にたどり着きやすくすることが、このポータルサイトです。
サイト内では「就労の悩み」「生活の悩み」「家計の悩み」といった困りごと別の検索に加え、「本人」「家族」「企業」といった立場別でも情報を探すことができます。これにより、利用者の状況に近い支援策が見つかりやすい仕組みになっています。
ほかにも、「何から始めればいいかわからない」「支援を受けてみたいが不安がある」といった人に向けて、段階的に理解を深められるコンテンツも用意されています。就職情報を収集する際の注意点など、基本的なポイントから丁寧に紹介されており、初めて支援を検討する人でも全体像をつかみやすい構成になっています。
さらに、支援につながるまでの流れを漫画でわかりやすく解説するコンテンツもあり、制度や仕組みを直感的に理解できる工夫もされています。
石黒さんは、ポータルサイトの大きな強みとして“安心して利用できる支援だけが紹介されている点”を挙げ、「国が運営するものですので、お金のことはもちろん、仕事、健康、年金、介護、住宅といったさまざまな支援情報についても、安心して利用できる内容がそろっています」と力を込めます。
そして、最後に「政府では、就職氷河期世代やその周辺の世代の方が抱える、現在や将来の不安を解消するため、さまざまな支援に取り組んでいます。就労やスキルアップの支援、社会参加に向けた段階的なサポート、さらに家計や住まいなど、高齢期を見据えた支援まで、幅広く用意されています。そして、こうした情報をまとめて知ることができるのが、『就職氷河期世代等支援 紹介ポータルサイト』です。まずは一度ご覧いただいて、ご自身に合った支援を見つけるきっかけにしてみてください」と呼びかけました。
番組のエンディングでは、杉浦と松井が今回学んだ「就職氷河期世代等を支えるポータルサイト」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず松井は“必要な人に必要な支援“就職氷河期世代等支援 紹介ポータルサイト”にアクセス!”とポイントをまとめました。続いて、杉浦は“氷河期 ポータル ご自身に合った支援をまずは検索”とスケッチブックに書き、「ぜひ
就職氷河期世代等支援 紹介ポータルサイト
をチェックしてください」とコメントしました。
(左から)松井玲奈、杉浦太陽
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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm