女優、ビッグバンド「渋さ知らズ」のメンバーとして活動する玉井夕海がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「サステナ*デイズ」。“子どものあした 大人のきょう”をテーマに、子どもたちが安心して暮らせる未来のために、「SDGs(エスディージーズ:持続可能な開発目標)」の考えを軸にした“新しい毎日”を提案します。
7月21日(木)放送のテーマは「サポートの中に探すSDGs」。この日のゲストは、輸入車パーツ&アクセサリー販売、自動車板金塗装事業をおこなう「ヤナセオートシステムズ」パーツ・アクセサリー部門 営業推進担当の西田さんと、介護リフトの製造・販売・レンタルをおこなっている「株式会社モリトー」代表取締役会長で、介護リフト普及協会・会長の森島勝美さん。介護車両の最新情報について教えてくれました。
(左から)ヤナセオートシステムズ・西田さん、株式会社モリトー代表取締役会長・森島さん、玉井
◆車の乗り降りをサポートする介護リフト「V-LIFT」とは?
輸入車ユーザーに高品質なアフターサービスと商品をお届けする「ヤナセオートシステムズ」。2018年12月からは福祉車両事業をスタートし、それまでの「限られた選択肢の中から車両を選ぶ」方法ではなく、ユーザーのニーズに合わせて必要な装置を取り付けてライフスタイルに合った車を提案し続けています。
具体的には、障がいを持っている人が自分で車を運転するための“運転補助装置”や、車いすのまま車両に乗り降りしたり、車いすから車両のシートへの乗り降りを手助けしたりする“介助装置”を取り扱っています。
そんなヤナセでは最近、「V-LIFT」と呼ばれるユニークな介護リフトを取り扱い始めました。ミニバンタイプの「Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)」Vクラスに取り付けできる、車いすから車のシートへの乗り降りをサポートするリフトです。
車いすから、車のシートへの乗り降りをサポートする「V-LIFT」
西田さんは「これまでも車いすのまま車に乗り降りするリフト装置はご紹介・ご提案していましたが、『車のシートに座って移動をしたい』というお客さまのご要望にお応えするべく、取り扱いを開始することになりました」と取り扱いの経緯を明かしました。
◆車搭載型介護リフトで、生活がポジティブに
この車搭載型介護リフトは、車いすから車のシートに移動する際にサポートしてくれるもの。車の中に設置されたコンパクトなクレーンの先にブランコのようないすがぶら下がっており、座るとクレーンが持ち上げてくれることで移動できます。
この介護リフトを開発したのが、介護リフトの製造・販売・レンタルを手掛ける株式会社モリトーです。同社では「つるべー」というシリーズで展開されているこの介護リフトは、もともと寝たきりの方がベッドから車いすに移動する際や、入浴をする際に使われるものですが、森島さんは「車への移動にも使えるのではないか?」と思い付いたと話します。
親族の介護経験がある玉井は、寝たきり状態の人を車に乗せて移動するという発想が、そもそもなかったと告白。「そういう方も多いと思うのですが、もし、この選択肢があって、車に乗って移動ができると知っていたら『やってみよう!』と、気持ちがだいぶ変わるのでは?」と投げかけます。
この質問に森島さんは、介護リフトを作り始めたことに関わってくる話しでもあると言い、「寝たきりの方をお風呂に入れるにも外出させるにも、(介護者は)大変な労力を使います。介護リフトを使うことによって、毎日お風呂に入れて、車いすで部屋を移動することができると、(要介護者は)どんどん元気になっていくんです。そうすると今度は『家族で出かけたい』『外に出たい』となり、生活自体がポジティブ、アクティブになっていくんです」と、介護リフトがもたらす副次的なメリットについても解説。
続けて「やはり、(要介護者の移動手段として)車には乗らなくてはいけない(場面が多い)。人力で車に乗せようとすると腰痛になってしまったり、とても大変な作業です。私自身も実際に父親の介護を経験しているのですが、車に乗せようとして腰痛になってしまったり、大変過酷な介護でした。そういうことを1人でも多くの方に知ってもらえたら……という思いで、介護リフトを提案しています」と思いを語りました。
◆要介護者は「悪くなる一方」ではない
介護者不足の現状もあり、介護が必要な人たちの全員が手厚い介護を受けられるかというと、そうとは言い切れない世の中。森島さんによると介護リフトがあれば、お年寄りでも手軽に車に寝たきりの人を乗せることができたり、通常複数人で対応する必要があるような体の大きな人でも、ヘルパー1人で車に乗せられたりするメリットがあるそうです。
そんな介護リフトを車でも使えるようにするために、試行錯誤を重ねたと明かす森島さん。「車に溶接をしたり、内装を剥いで補強を入れたりと大変な苦労をしてきました。Mercedes-Benz Vクラスにつけるためには、できるだけ車にダメージを与えないよう、すっきりとした取り付け方法を開発したのが大きな成果かなと思います」と、開発時の苦労について語ります。
また、日本における“介護の未来”について、「“人に優しい介護の国”にしていきたい、という目的の1つとして、介護リフトを位置付けています。要介護度が高くなっていくと、寝たきりになってお亡くなりになってしまう……というのがこれまでのストーリーなのですが、そうではなく(要介護者は)どんどんよくなることがあります。そうしたことをご理解いただき、介護リフトを導入していただければ」と介護リフトを通じて、アクティブかつポジティブな介護生活を届けたいという思いを語ります。
続けて「ヤナセさんは、車を使った人生の設計、豊かな人生を作るということを目標にしています。まさしくこの介護リフトも、使うことで豊かな人生を作ることが可能であると、これまでのさまざまな事例を見てきて感じていますので、ぜひ体験していただき、その良さを実感していただけるとありがたいです」と締めくくりました。
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聴取期限 2022年7月29日(金)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:サステナ*デイズ
放送日時:毎週木曜 11:30~13:00
パーソナリティ:玉井夕海
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/sustaina/