手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。今回の放送では、企画展「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」について取り上げました。
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今回は、東京・六本木にある21_21 DESIGN SIGHT(GALLERY1&2)で11月3日(月・祝)まで開催されている企画展「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」について紹介します。
この企画展について、ディレクションを担当されたビジュアルデザインスタジオ WOWのアートディレクター・加藤咲(かとう・さき)さんは、「『安全な場所ってどこ?』といったような問いが、会場に10個ほど散りばめられています。その問いに特設のWebサイトで答えながら、回っていただくことを推奨している展覧会になっております。“いつか(災害が)やってくる”と思いながらも、なかなか自分ごと化することが難しいなかで、問いに答える体験を通して、より自分のこととして考えをぐっと引き寄せるような展覧会になればいいなと思っております」と説明します。
会場内には「そのときはいつやってくる?」「いつもの毎日を送るなかで、大切な人にできることは何?」「復興って何だろう?」などの問いが書かれた柱が、作品鑑賞の道筋を作るように点在していて、この問いとともにテーマに関連する作品や防災に関するプロジェクト、積み木などを使用したインスタレーションが展示されています。
そのなかで、加藤さんがオススメの1つとして紹介してくれたのが、「みんなは、どうする?」という作品です。10の問いに対する来場者のさまざまな答えが、壁一面に映像として投影される展示です。スマートフォンで操作することもできますし、会場内に設置されたタブレットで答えを入力することができます。誰かの答えを知ることは、心の備えにもなるのではないでしょうか。
クリエイティブ・ストラテジストの白石今日美(しらいし・きょうみ)さんは、この企画展によって「理系っぽい防災展示はたくさんあると思いますが、今回は、どちらかというと“災害や防災に自分がどう向き合っていくか?”というのを浮き彫りにしたい、という思いがありました。いろいろな災害やシチュエーションがありますが、問いを通して考えて、そのときに“自分だったらどうするか?”とたくさん考えてもらうこと自体が、備えにつながると思います。どちらかというと心理学的、社会学的なアプローチをとっています」と話していました。
ちなみに、10の問いに対しては、専門家による1つの答えも用意されていて、正しい知識や情報から自分にとっての正解を探るきっかけを提示してくれています。ぜひこの機会に、新しい視点の企画展「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」に訪れてみてはいかがでしょうか?
<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋