アーティストの「こっちのけんと」がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「G-SHOCK presents THE MOMENT」(毎週金曜17:00~17:25)。ゲストの人生に刻まれた「人生が変わった瞬間」=“MOMENT(モーメント)”を探ります。
今回の放送は、ポップデュオ「Bialystocks(ビアリストックス)」のボーカルであり、映画監督としても活動する甫木元空(ほきもと・そら)さんをゲストに迎えました。この記事では、美大生時代を振り返った放送の内容をお届けします。
(左から)甫木元空さん、こっちのけんと
1992年、埼玉県生まれの甫木元さん。多摩美術大学映像演劇学科卒業。2016年に青山真治プロデュースで、甫木元さんが監督・脚本・音楽をつとめた「はるねこ」で長編映画デビュー。2019年にはバンド「Bialystocks」を結成。映画、音楽、小説などジャンルにとらわれない横断的な活動を続けています。今年7月には日本武道館公演も控えるなど、今最も注目を集めるアーティストの1人です。
――この番組では、ゲストの方の人生が変わった瞬間“モーメント”を伺っていきます。甫木元さんの1つ目のモーメントは「2009年、屋久島への旅」でした。
こっちのけんと:続いて、甫木元さんの人生2つ目のモーメントは!
甫木元:「2012年、自分の恩師の先生との出会い」です。映画監督の青山真治監督が赴任してきて。青山さんは映画だけじゃなくバンドもやっていましたし、音楽も造詣が深くて、本当に“表現”全体を教えてもらいました。
こっちのけんと:甫木元さんとしての入り口は映像から?
甫木元:母親が家でピアノの先生をやっていて、小学校のときに習っていたんですけど……母が怖すぎて(笑)。皿洗いをしながら、遠くから「あ、今の違う」みたいに言われるのが、3~4歳にして心折れてしまって(笑)。でも、父親が舞台のミュージカルの演奏をしていたので、“何かを表現する人”が身近にいたのは大きかったのかもしれません。
こっちのけんと:青山監督といえば、うちの兄(菅田将暉)も「共喰い」という映画でお世話になっていて。何かご縁を感じて、今、ジーンときてます。
甫木元:ちょうど「共喰い」が公開する年(2013年)とかだったと思います。「青山ゼミ」では、みんな「脚本とにかく書け」と言われて。持っている個性みたいなものを潰さずに、育ててくれるのがすごい得意な人で。夏に青山さんが監督して、全部学生スタッフ・学生役者で短編を撮るのが一番の勉強になりました。物作りとの距離感とかコミュニケーションの仕方とか、いろんなことを教えてもらいましたね。
こっちのけんと:どのくらい作るもんなんですか?
甫木元:僕は年に1本、脚本を準備して映画を撮って。卒業してからも、青山さんが亡くなるまでずっと脚本を見せ続けていました。だんだん青山さんも、本当に友達みたいに付き合ってくれて。卒業制作を見せたときに「卒業した後どうするんだ」って言って、青山さんがプロデューサーで劇場公開作品(「はるねこ」)を作る機会を僕にくれて。そのときに「CDと脚本、俺のところ持ってこい」って言われたんです。
こっちのけんと:CD?
甫木元:僕がカラオケでQueenか何かを歌っていたのを聴いて、「この声は残したほうがいい」と思ってくれたらしくて。「何でもいいから曲を入れたCDと脚本を持ってこい」と言われて。そこで初めて曲を作ることになるんです。
こっちのけんと:ここで音楽になるんですね!
甫木元:監督に、映画と音楽の背中を押してもらったというか、(成長をするために)崖に突き落としてもらった感じはすごくありますね。
<番組概要>
番組名:G-SHOCK presents THE MOMENT
放送日時:毎週金曜 17:00~17:25
パーソナリティ:こっちのけんと
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/moment/
番組公式X:@TFM_THEMOMENT