スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。
11月9日(日)の放送では、リスナーから寄せられた「父との関係」に関するメッセージを紹介しました。
江原啓之
<リスナーからのメッセージ>
先日、父が他界しました。父とは私が8歳の時に生き別れ、その後、音信不通で、私の人生は父という存在を忘れて生きていました。私も大人になり、子を授かり、父を思い出すのは一瞬でした。
そんな父が重度の認知症で入院していると他府県の役所から連絡があり、会いに行くことになりました。44年ぶりの再会、しかも認知症と聞いていましたが、父は私のことを覚えてくれていました。
「申し訳ない、ごめん」と何度も手を合わせ泣きながら謝ってくれました。私の1、2歳の頃の写真と今の私を見比べ、「面影ないなあ」とも言っていました。
何より、母のことを「ちゃん」付けで呼びながら「元気にしているのか?」と聞いて、幼い私にはわからなかった2人の関係を知ることもできました。父が生きている間に、“この世に命を授けてもらったことに感謝している”と伝えられたことは、本当に良かったと、今でも思っています。
結局、父とは2度会って1ヵ月ほどで亡くなってしまいました。父とは人生の途中の縁はありませんでしたが、火葬する前の父に「次はちゃんと育ててね」と声をかけておきました。
<江原からのメッセージ>
人生はいろいろなことがあります。だけど、こうやってね、認知症と聞いていたけれど、娘さんを覚えているというのは、よっぽど思っていたのですよ。
「申し訳ない、ごめん」という言葉は、急にそんな取って付けたように言えるものではありません。ずっと心の中で思っていたからこそ、出てきたのでしょう。認知症であっても、奥底にあるものが現れてくるのですね。
そういった意味でも、こういうことがあって良かったな、と思います。
かと言って、皆さんがどの方もこういう幸せな、生き別れて再会したところで良いことばかりでもないし、だから、この(メールをくださった)リスナーさんは幸せだったな、と。
だって、なかには「会わないほうが良かった」と思うような方もいたりもするし、本当に人は十人十色、違いますからね。
だけども、きっと、このお父さんのなかにある愛情が、こういう最期を引き寄せたのかなと私は思います。
「私の1、2歳の頃の写真と今の私を見比べ、『面影ないなあ』とも言ってました」というのは、やはりずっと想っていたからですよね。そういうこともあるのだ、ということを教えていただきました。
江原啓之、奥迫協子
●江原啓之 今夜の格言
「自分視点は迷路に入ります。相手を愛して視野は開けます」
<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子