手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組「防災FRONT LINE」。今回の放送では、森ビル災害対策室 事務局長の細田隆さんに、「森ビルの防災への取り組み」についてお伺いしました。
※写真はイメージです
六本木ヒルズなどを手掛けている森ビルは、“災害時に逃げ込める街”というスローガンを掲げ、建物の被災状況を即座に推測できるシステムを独自に開発していたり、東日本大震災以降、港区と協定を結び、森ビル関連施設全体で1万人の帰宅困難者を受け入れる体制を整えるなど、都市防災力の向上を進めています。
また、帰宅困難者を受け入るために、災害時の一時滞在施設として10万食の食料を備蓄しています。実際に、森ビル株式会社 広報室の福本優衣(ふくもと・ゆい)さんに、森ビルを案内していただきました。
地下にある倉庫に入ってみると、所狭しと段ボールが積み上げられています。広さは25mプールほどで、1段目にエアマットがあり、そのほか、水を入れるとお米が膨らむマジックライスなどの食料や飲料水、アルミ保温シート、軍手、ランタン、赤ちゃん用のミルクなど、お子さんからご年配の方まで、帰宅困難者として受け入れられる体制が整っていました。
この防災備蓄の取り組みに加え、森ビルでは災害による停電に備えて、都市ガスを利用した自家発電プラントが整備されており、およそ1万世帯分にあたる1日平均27万キロワットの電気供給ができるようになっています。
この自家発電プラントは、帰宅困難者を受け入れる施設だけでなく、森ビルが手掛けている高層マンションやその周辺にお住まいの方々にも電力が供給されます。細田さんは、「マグニチュード7クラスの地震であれば電力供給がストップすることはない」と言います。
さらに、運営している施設17ヵ所に災害用井戸を設置していて、災害発生時には設置されているビルや高層マンション、近隣の方々に生活用水として供給することを想定しているそうです。
また、マンション居住者向けに「有事の際にお使いいただくため、震災時に必要なグッズ、ランタンやライトなどの照明、軍手、水を入れられるポリタンクなどが入ったエマージェンシーキットをお渡ししています。そのほか、別途、水や食べ物など一定の食料備蓄をしております」と細田さん。
高層マンションにお住まいの方々が、安心して“在宅避難”できる対策も進められているとのことです。
<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/