藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。2月22日(土)の放送は、
前回
に引き続き、プロゴルファーの横峯さくら(よこみね・さくら)選手をゲストに迎えて、お届けしました。
(左から)横峯さくら選手、藤木直人、高見侑里
横峯選手は、1985年生まれ、鹿児島県出身の39歳。8歳からゴルフを始め、小学4年生のときに全国小学生大会で優勝し、2004年にプロテストに合格。2005年に「ライフカードレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝を果たすと、2009年には年間6勝をあげて賞金女王に輝きました。
2015年からはアメリカツアーに参戦し、2018年「ショップライトLPGAクラシック」で2位を獲得。その後、2021年に第1子となる男の子を出産し、2022年からは8年ぶりに日本ツアーに復帰を果たします。通算勝利回数は23勝で、永久シード獲得に必要な30勝を目指しています。
◆横峯さくら「“戦友”みたいな関係」
藤木:同世代で切磋琢磨してきた宮里藍さん、諸見里しのぶさんなどが第一線から退き、上田桃子さんも昨シーズンをもって競技活動の休止を発表されました。
横峯:やっぱり、同世代でずっと切磋琢磨してきた選手たちを試合会場で見られなくなるのはとても寂しいですし、残念な気持ちはありますけれども、彼女たちのこれからの人生を応援したいと思います。
藤木:横峯さん、宮里さんの世代が活躍したことで、女子ゴルフは大きく変わった印象がありますが、その実感はありますか?
横峯:実感は特になくて。当時は10代くらいだったので、本当に自分のプレーをするのでいっぱいいっぱいだったんですけれども、「今の女子ゴルフ界があるのは、宮里藍選手や横峯さくら選手がいたから」とおっしゃってくださる方がたくさんいらっしゃるので、それはすごくうれしいです。
藤木:当時はライバル選手のことを意識していましたか?
横峯:そうですね。“戦友”みたいな関係に近いかもしれないですけど、ライバルがバーディーを取ったら「ナイスバーディー!」みたいな感じで(称えつつ)、“自分も負けないぞ!”という気持ちがあったので、その相乗効果で(お互いに成長)できていたのかなと思います。
◆30歳でアメリカツアーに参戦した“意外な経緯”
横峯:私は30歳でアメリカツアーに参戦したんですが、実は、その前年まで“ゴルフは30歳で引退する”と決めていたんです。優勝は何度もさせていただいているのですが“ゴルフがあまり好きではなかった”というのがありまして。“幸せ”と“プライベート”と“ゴルフ”がつながっていなかったことが原因かなと思っているんですけれども……。
そんななか、30歳でアメリカツアーに参戦したきっかけが夫の一言でした。夫は、ゴルフを嫌いになったまま終わるのはもったいないと思ったらしく、夫から「さくらは何か夢はなかったの?」と聞かれたときに、「アメリカツアーでプレーしてみたかった」と言ったら、「じゃあ予選会を受けてみようよ」と。それで、予選会を受けたら通って、その次の2015年からアメリカツアーに参戦しました。
藤木:ゴルフが好きではなかった?
横峯:始めたときは、ボールに当たると“うれしい”という感情はあったんですけど。そもそも始めたきっかけが、父親と姉2人が自分よりも少し先にゴルフを始めていて、母親は夜仕事でいなくて私1人で家の留守番をしなくてはいけないことがあったので、「留守番するくらいだったら一緒に付いていく」というところからスタートしたんです(苦笑)。“「辞めろ」と言われないようにしっかりついていこう”と、なんとかしがみつきながら頑張っていました。
藤木:そのときは“辞めたくない”という思いだったのですね。
横峯:どちらかと言うと“1人で留守番したくない”という気持ちが強かったです(笑)。
◆女子プロに寄り添うアメリカツアーの環境に衝撃
藤木:アメリカツアーに参戦してみていかがでしたか?
横峯:日本ツアーとは比べ物にならないぐらい移動も多いですし、タフなコンディションで時差ボケもあり、大変なことが山積みでした。
藤木:では、アメリカツアーで驚いたことはありましたか?
横峯:2015年当時は、私自身まだ子どもがいなかったのですが、アメリカツアーの会場を見ると、結婚してママさんになっても第一線で活躍されている選手がたくさんいるんですよね。
“すごいな、なんで?”と思っていたのですが、アメリカツアーには託児所がありまして、女子プロが働きやすい環境というか、産後に普通に戻ってこられる環境が整っていたんです。だから、こんなに(母親でもプロゴルファーとして)成り立っているのか、と思った瞬間でした。
私が(アメリカツアー前に)日本ツアーを回っているときは託児所もなかったですし、私自身も(子どもが生まれるまで)託児所自体にピンときていなかったと思うんです。でも、もし託児所がなかったら、選手のママさんに旦那さんがキャディーでついて回り、朝食や夕食はホテルでお子さんと一緒に食べる、みたいな光景は見られないと思います。
そして今、私自身も「日本ツアーにも託児所を作ってほしい」と発信しているところなんです。
高見:実際に横峯選手は、ママさんプロゴルファーが参加できるように「PLEIADES CUP 横峯さくら DREAM GOLF LADIES 2023」で託児所を設置されたんですよね?
横峯:私が冠になった試合では“託児所を設置したい”と思っていたので、ご縁もあり託児所を設置させていただきました。
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2月22日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年3月2日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里