木村拓哉が親交のあるゲストを迎え、人生をしなやかに生きていく様や、ゲストの秘めた魅力や強さに迫るTOKYO FMの番組
「木村拓哉 Flow supported by GYAO!」。6月のゲストには、Dragon AshのKjさんが登場。2022年1月にリリースした木村のセカンドアルバム『Next Destination』に、Kjさんが楽曲「OFF THE RIP」を提供したことで、今回の対談が実現しました。6月12日(日)の放送では、Kjさんがデビュー当時の葛藤や苦労について振り返りました。
◆Kj デビュー当時、バンドをやめようと思っていた!?
番組前半は、バンドを始めたきっかけやDragon Ash誕生のいきさつについて語ってくれたKjさん。後半のトークは、デビュー以降の話題に。
Dragon Ashは、Kjさんが高校時代の1996年に結成。その翌年にメジャーデビューを果たしたKjさんは、「学生服でライブハウスに行って、小さい楽屋でストリートっぽい格好に着替えて(笑)、『えっ? ストリートだよ。何?』みたいな顔をして演っていた」と当時の活動を振り返ります。
そんなデビュー当時は10代のKjさん。木村が「もちろんバンドメンバーもそうだけど、Kjの受け取り方は、どういう感覚だったの?」と尋ねると、「ノスタルジー補正があるから的確かどうかはわからないけど、当時は相当苦しかった」と吐露。
「やっぱり17歳でライブハウスの現場に出ている時点で、対バン相手のバンドの人たちはすごく嫌がるので。例えば大人だったらバイトして、俺らもバイトして、(ライブハウスのチケット)ノルマを支払って、埋まらない客席を眺めてライブをする。で、ちょっとずつ動員を増やしたり、対バン相手のお客さんを獲得したりするような感じなので、対バン相手が子ども(10代の学生)な時点で、相手がすごくガッカリするんですよね。自分たちに利点がないし」と語ります。
あらためてそんな当時を振り返り、「世代的に、なんか孤独でしたね」とポツリ。「当時、俺らが16、17歳とかでやっているときに、横浜や湘南のほうで、山嵐っていうミクスチャーバンドがすごく人気があって。自分たちの1個上の先輩だったんです。(それから)ちょっとしてから、金子ノブアキくんがいるバンドRIZE(が出てきて)。その3つぐらいしか、今でも残っているようなバンドはいなかったので。たぶん、それぞれが孤独だったし、それぞれがライバルだったって感じですね」と語ります。
この話を聞いた木村は、「それは貴重な立場だね。あまりいないもんね。バンドなのに孤独って、なんかすごい……」とコメント。続けて「1998年リリースの『陽はまたのぼりくりかえす』っていう曲、すごく聴いた記憶があるんだよね。そのときはまだ19歳だもんね。もし、この曲がヒットしなかったら『音楽をやめよう』とか、本当に思っていたの?」と質問をなげかけます。
Kjさんは「音楽をやめるというか、バンドをですね」と回答。メジャーデビューをしたものの、当時はワンマンライブができるほどの動員はなかったため「6~7バンドぐらいで、200人キャパのいろいろなライブハウスを回っていた。でも断トツで人気がなかったんで」と苦労を語ります。
さらには、「(自分たちが)子どもだからっていうのもあるんですけど、ビックリするぐらい人気がなくて。『一番やりたいことをやって、これで最低限の人たちに刺さらないようでは、もう自分たちの表現で誰かを突き動かすことは難しいんじゃないかな』っていうところまで……」とコメント。
「まぁ、17歳とかの頭の中って小さい宇宙なんで。でも、小さい宇宙がゆえに隅々まで見渡せるし、自分の大事な世界なので、それを維持できないのかなと。今思うと、そんなことはないんですけど」としみじみ語ります。
木村も「そうなんだよね。17、18、19歳ぐらいのときのメンタリティーとキャパでその当時を考えたら、『もうこれで無理だったら無理だろ』って感じるとは思うけど、いろいろな経験をしてきて、40代になって当時のことを俯瞰で見ると、『当時は、そりゃあキツイだろうなぁ』って思うよね」とうなずきます。
43歳になった今、Kjさんは「俺たちの年齢の365日って、何ひとつ成長しないまま、ヘラヘラして終わる1年も、なくはないじゃないですか?『あと1ヵ月で今年終わるの!? 俺、何してたっけ?』みたいな(笑)。でも、17~18歳のときの“楽器弾き”の1年って、その1年だけで格段に世界観が広がったり、感性が育ったりするので、初めて見聞きするもので毎日向き合うことも、好奇心旺盛な子だったらできると思うんだよね。そういう時期の1年と今の1年だと、いわゆる“体感”で、長さや濃度が違うと思うんですよ」と10代当時と比較。
続けて「始めたてのバンドマンって、自分が今、何をしているかってことを一番言いづらい。『バンドマンだよ』って言うと、『いや、それバンドマンじゃなくてフリーターでしょ?』みたいな(ことを言われたりする)」と駆け出し時代を振り返ると、木村は「でもそこは、覚悟した奴は、何を言われようと(頑張るんじゃない?)」とコメント。
Kjさんは「そうなんですけどね。時間とともに覚悟が深まっていくので、最初からその覚悟で楽器を持っている奴なんてたぶん1人もいないと思う」と話すと、木村も「まあ、いないよね。いないけども、デビューしちゃっているからね」と熱く語り合いました。
次回6月19日(日)の放送も、引き続きKjさんをゲストに迎えてお届けします。どうぞお楽しみに!
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聴取期限 2022年6月20日(月) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:木村拓哉 Flow supported by GYAO!
放送日時:毎週日曜 11:30~11:55
パーソナリティ:木村拓哉
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/flow/