TOKYO FMの音声配信プラットフォームAuDee(オーディー)の番組「長野智子のテレビなラジオ」(隔週火曜・10時配信)。1985年のフジテレビ入社以降、テレビ業界で活躍してきたフリーアナウンサー・長野智子が、テレビを牽引してきた制作者・出演者をゲストに招き、テレビの過去・現在・未来を語ります。
今回の配信では、フリーアナウンサーの永井美奈子さんがゲストに登場。ここでは、アイドルアナウンサー時代に抱いていた本音を明かしてくれました。
(左から)パーソナリティの長野智子、永井美奈子さん
◆アイドル活動は「嫌だった」
永井美奈子さんは1965年生まれ、東京都出身。大学卒業後、1988年に日本テレビにアナウンサーとして入社します。「ジバングあさ6」の初代キャスターをはじめ、「マジカル頭脳パワー!!」「24 時間テレビ」など日本テレビを代表する番組を担当したのち、1996年にフリーへ転身。現在はフリーアナウンサーのほか、成城大学文芸学部で非常勤講師を務めています。
永井:当時、私は28歳ですよ? 「この年でミニスカートを穿いて踊らなくてもいいんじゃないですかね?」とアナウンス部長に言ったら、「永井、後輩たちを引っ張ってやれ」と言われました(笑)。
長野:いい言葉なんだか、どうなんだか(笑)。
永井:あとのふたりが米森麻美ちゃんと藪本雅子ちゃんという後輩だったので、「彼女たちを引っ張って、お前みたいな仕事ができるようにしてくれ」と言われました。
長野:今話しているテンションから察するに、わりと嫌々やっていたの?
永井:本当に申し訳ないんですけども、あれは“嫌”でした。
長野:そうだったんだ。ごめん、それが伝わっていなかった。すごく楽しそうだったし、「この人ってアイドルなのかな」って思うぐらいのかわいさだったから。
永井:いやいや(笑)。長野さんだから言いますけども、情報番組で現場取材に行ったりと、私なりにキャリアを積み上げてきたつもりだったんですよ。
長野:わかる、わかる。
永井:原稿読みもひどかったけど、ものすごく特訓もしました。「マジカル頭脳パワー!!」も、自分なりにバラエティを研究して、やっと回せるようになってきたと思っていたんです。そんなときに「アイドルアナウンサー」扱いされた段階で、積み上げてきたものがガラガラと崩れたなって感じたんですよ。
長野:そうだったんだ。
永井:あの企画、実は「アナウンサーなのに何をしているの?」みたいな批判がすごかったんです。
長野:(当時)SNSがなくてよかったよねえ、お互い(笑)。
永井:あったら本当に大変でしたね(笑)。当時は社内でも言われましたもん。
長野:そうなんだ!
永井:「見たよ」って言われるんですけど、その目がやっぱり冷ややかで(笑)。社内ではなるべく人目につかないように歩いていました。
長野:わかるなあ。今でこそ「女子アナ」と言わないムードになっているけど、当時はむしろ「女子アナ」って言葉が定着していく最中にいたからね。
永井:そうですね。
長野:「調子に乗っているんじゃないの?」っていう冷ややかな視線は確かにあったよね。こっちは業務命令だから必死にやっているんだけど、そういうのもありましたねえ。
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永井美奈子さんがプロデュースを務めるクラシック音楽の夏フェス「音夏(おんなつ)」が今年も開催されます。8月3日(日)に東京・赤坂の「サントリーホール ブルーローズ」でマチネ公演(開演13:00)とソワレ公演(開演18:30)を予定。詳しくは公式サイトをご覧ください。
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音声版「長野智子のテレビなラジオ」
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<番組情報>
番組名:長野智子のテレビなラジオ
配信日時:隔週火曜・10時配信
パーソナリティ:長野智子