放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し、勝手に企画を提案していくTOKYO FMのラジオ番組「空想メディア」。3月12日(日)の放送では、フリーアナウンサーの神田愛花さんが登場。ここでは、NHKを辞めるきっかけとなった出来事などを伺いました。
左から、神田愛花さん、高須光聖
◆フリーアナウンサーになった転機
高須:NHKのアナウンサーを辞められた当時にイメージしていた芸能界の生き方と、今とでズレはありますか?
神田:180度ズレています(笑)。NHKを辞めた先輩方は、だいたいTBSさんの「news23」あたりに呼ばれて(芸能界に)入っていくんですよ。だけど私は、(NHKでは)一切ニュース番組に呼ばれないまま辞めているんですね。
高須:(その状況のなかで)なぜ辞めることを決めたのですか?
神田:真面目な話になるんですけど、東日本大震災が起きたときに、私は渋谷のNHKにいまして。そのときに、真面目に生きていても(人間にはどうすることもできない)力が急に働いて命を落とすこともある、ということを報道機関で目の当たりにしたんですね。放送に出ない映像も観るじゃないですか。
高須:ニュースに出なかった、もっとすごい映像を観ていたと。
神田:そういうのを観たときに“明日も生きていることが当たり前じゃない”って実感したんです。当時は31、2歳で、そのときはNHKニュースの帯番組をやりたいと思っていたんですけど、当時の社内の風潮だと、40歳ぐらいを過ぎた頃から、視聴者の皆さまや局内の方からの信頼を得て、1人で任せられるポジションになっていくものだったんですね。
だけど“10年後に(私は果たして)ここで生きているのか”ということが、分からなくなっちゃったんですね。だったら、いろんなチャンスを広げるために、いろんな局でお仕事をできるような状況に身を置こう、と思ったのが一番の大きなきっかけです。
◆バラエティは向いていないと感じている!?
高須:バラエティに足を踏み入れてみて、ご自身では“やっぱり、こっちが合っているな”と思われます?
神田:全然思わないです! 向いている・向いていないで言うなら、向いていないと思います。
高須:ええ!? 「ぽかぽか」(フジテレビ系)では、のびのびとされているじゃないですか?
神田:それは、ハライチさんがすごく上手に舵を取ってくださるからです(笑)。自分としてはコメンテーターの仕事が向いているなと思っているんですね。というのも、前日に扱うニュースについての連絡が来るじゃないですか。それに対する自分の考えを(本番までに)まとめて臨めばいいので。
高須:それも大変じゃない?
神田:自分の考えを固めて、聞かれたらそれを答えるスタイルなので、先が読めるんですよ。だけど、バラエティは準備をしたところで(本番では)その通りにはならないですし。
高須:我々としては、それが面白いと思っているんですけどね(笑)。もちろん、神田さんがしっかり意見を持って話されているのもすごいなと思うんですけども。
神田:ありがとうございます。
高須:だけど、バラエティで神田さんが“バチン!”と違うスイッチを入れたときの顔も面白いですよ。
神田:顔(笑)!?
高須:“この人、スイッチが入ったな”っていう表情を、僕はけっこう見ていますよ。バラエティに出たときに、自分で振り返って“ダメだったな”って思うことはあるんですか?
神田:そもそも、なんで笑っていただけているのかがいまだに分からないんですよ(笑)。自分の発言が面白いとは全然思えないですし、例えば、松本(人志)さんとご一緒のときも、私の発言を松本さんが面白くしてくださっているから、“面白い人”と世間の方がたまたま見てくださっているだけで。
そこに松本さんがいなくて1人で話していても何も面白くないので。だから正直、(ご一緒する)芸人さんの技量によって、私が面白いと思われるかどうかが変わってくるんじゃないかと思います(笑)。
高須:託しているんですね(笑)。
<番組概要>
番組名:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00~25:29
パーソナリティ:高須光聖
番組公式Facebook:
https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/