こっちのけんとがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「G-SHOCK presents THE MOMENT」(毎週金曜17:00~17:25)。さまざまなゲストをお迎えし、生まれてからこれまでの時間のなかで、人の心に刻まれている「人生が変わった瞬間(THE MOMENT)」を探ります。
3月28日(金)と4月4日(金)の放送では、シンガーソングライターのimase(イマセ)さんがゲストに登場。この記事で4月4日の放送の模様をお届けします。音楽を始めたきっかけ、人生の転機となった大ヒット曲「NIGHT DANCER」のヒットについて語ってくれました。
imaseさん、こっちのけんと
2000年生まれ、岐阜県出身のimaseさん。音楽活動開始からわずか1年にもかかわらずTikTokで楽曲をバイラルさせ、2021年12月に配信シングル「Have a nice day」でメジャーデビュー。2022年8月に配信リリースした「NIGHT DANCER」は、韓国配信サイト「Melon」でJ-POP初のトップ20入りを果たし、Spotiifyバイラルチャートのトップ50に31ヵ国でランクイン。「第65回日本レコード大賞」で優秀作品賞を受賞。
2024年3月には初のアルバム『凡才』をリリース。2025年4月からは初の全国ホールツアー、7月には初の日本武道館公演の開催が決定しました。
◆学生時代の思い出話で盛り上がる
こっちのけんと:先週はサッカーをやめたお話から、学生時代にEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)に出会った話などを伺いました。先週の放送を終えていかがですか?
imase:もう本当に、懐かしい気持ちになる話でした(笑)。
こっちのけんと:僕が高校生のときって、初めてスマホから携帯を始めた世代なんですけど、imaseさんもたぶんそうですよね?
imase:そうですね。その前のiPod touchをスマホ代わりにしていました。
こっちのけんと:Wi-Fiがないところでしか機能しないやつですね。
imase:懐かしい~(笑)! 大変だったなあ。
こっちのけんと:僕も中学生時代は、お父ちゃんが使っていたリビングにあるデスクトップパソコンのメール機能を使って、好きな人に告白していました(笑)。
imase:何ですかその甘いエピソード(笑)! それってメールをお父さんに見られるわけですか?
こっちのけんと:たぶん、見られてたんでしょうね。やっぱりね、「恋は盲目」でございます(笑)。
◆友達の影響からギターを始める
こっちのけんと:imaseさんはその後、一体どんな人生を変える瞬間、モーメントがあったんでしょうか。imaseさんの人生3つ目のモーメントは?
imase:「2020年 友達の影響で音楽を始める」です!
こっちのけんと:ということは、当時は20歳。高校卒業後に一旦、就職をされたんですよね?
imase:そうなんですよ。実家の家業に就職しました。18歳のときに就職して2年間、仕事自体は3年間ぐらいずっとやっていましたね。
こっちのけんと:そのさなか音楽を。
imase:友達がアコースティックギターを始めて、いいなって思ったんですよね。自分も歌うことが好きだったので、アコギでの弾き語りみたいなのを始めてみたいなと思いました。
こっちのけんと:粋なお友達だ。昔からの友達ですか?
imase:高校からの友達で、部活も一緒でした。めちゃめちゃ仲が良かったです。
こっちのけんと:アコギは買いに行った感じですか?
imase:当時、Amazonで売っていた初心者セットみたいなのを購入しました(笑)。
こっちのけんと:それがスタートだったんですね。そこから楽器の練習、要はFコードみたいなのをだんだんと弾けるようになった?
imase:そうですね。コードは頑張ってなんとか一通り押さえられるようになりました。独学でしたけどね。
こっちのけんと:すごい。お友達も?
imase:独学でしたけど、途中でやめちゃいました(笑)。
こっちのけんと:今のimaseさんを作ったってだけでもすごいことですよ!
imase:本当に感謝しています!
◆現在の演奏スタイルを始めたきっかけ
こっちのけんと:そこから音楽を作りだしたんですか?
imase:最初は弾き語りでいろんな楽曲をカバーして歌ったりしていました。それからTikTokとかSNSを見ると、短い尺で楽曲を作って投稿されている方がいたので、自分もそういうのをやってみたいなと思い、はじめてパソコンやMIDIキーボード(※MIDI(ミディ:音楽の演奏情報)を音楽ソフトに入力する専用のコントローラーです)を買ったりしました。
こっちのけんと:じゃあ、その頃からプロを目指すようになった?
imase:いや、まったく思ってなかったです。
こっちのけんと:(ご実家の)お仕事もされていますしね。
imase:最初は作ったものを友達に聴いてもらって、「どう?」みたいな感じです。それで反応をもらったりしていました。
こっちのけんと:どんな曲を作っていたのですか?
imase:当時使っていたマイクがあまりよくなくて、ギターの音も全然よくなかったので打ち込みでした。でも、本当に簡単なコード進行です。ループの進行とループのドラムだけの、超シンプルなものでした。
こっちのけんと:そのときからドラムパッド(サンプラー)を使っていたんですか?
imase:使い出したきっかけは、当時弾き語りのオーディション番組みたいなのがありまして、「弾き語りのフォーマットでSNSに投稿してください」みたいな決まりがあったんです。でも、自分はギターもピアノの弾き語りも全然うまくないし、どうするべきなんだろうと思ったときに、ドラムパッドというものがあるらしいぞという情報を得まして。
こっちのけんと:そこからなんだ!
imase:ドラムパッドは、作った音をサンプリングというか、音を取り込んで鳴らすことができると知って、「これを叩きながら歌えば弾き語りになるんじゃないか!」と思ったんです。
こっちのけんと:すごい! 僕たちが初めてimaseさんを見たときのやつですね。気がついたら自分なりの弾き語りの形を作られていたんですね。
◆「NIGHT DANCER」がグローバルヒット
こっちのけんと:続いて、imaseさんの4つ目のモーメントは?
imase:「2023年 NIGHT DANCERでたくさんの方に知っていただけた」!
こっちのけんと:きっかけはTikTokですか?
imase:そうですね。TikTokに投稿して、最初はダンスチャレンジでHoodie fam(フーディーファム:5人組ダンスクリエイター)さんという方が「NIGHT DANCER」のダンスを作ってくださって、それで徐々に国内で踊ってくださる方が増えました。そこから韓国のアーティストの方がカバーしてくださって、韓国でも聴いてくださる方が増えていきました。
こっちのけんと:それこそ、BTSのグク(JUNG KOOK:ジョングク)も歌ってましたよね。
imase:めちゃくちゃありがたかったですし、「え~!?」とビックリしました!
こっちのけんと:やっぱそうなんですね(笑)。
imase:急にすごくDMが来るようになって、知り合いからも連絡が来て、何事だって思ったら「歌ってるよ!」と。ビックリしましたね。
こっちのけんと:「NIGHT DANCER」の前からもTikTokに曲はあげていたんですか?
imase:あげ続けていましたね。
こっちのけんと:そこから急に跳ねた感じですか?
imase:そうですね。国内で聴いていただいたのが一旦落ち着いたんですよ。そうしたらまた韓国の方がカバーしてくださって、(ヒットが)2回あるんだってことにビックリしました。そんなことってあるんだと思いましたね。
◆フル尺の作詞に大苦戦!
こっちのけんと:「NIGHT DANCER」はいつから作っていたんですか?
imase:これは2022年の8月リリースで、短い尺はたぶん5月ぐらいに出しました。
こっちのけんと:じゃあ、リリースしてすぐにバズったってわけでもなかったんですか?
imase:そうですね。時間差がありました。
こっちのけんと:これまでimaseさんのお話を聞いていて、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)ができるようになったり、友達の影響で音楽をやっていたってのはわかるんですけど、いつ歌詞を書けるようになったんですか?
imase:徐々にですね。最初にリリースした楽曲は「Have a nice day」って曲なんですけど、それは最初サビだけ作っていまして。いざリリースするぞってなったとき、そもそもでフル尺の歌詞を書いたことがなかったんで、そこでまずめちゃくちゃ苦労しました。
こっちのけんと:わかる~(笑)!
imase:サビは書けたけどフル尺の歌詞はどうやって書けばいいのって感じでした(笑)。
こっちのけんと:わかるわ~。サビで言いたいことは全部言っちゃったみたいなね(笑)。
imase:そこら辺で苦戦をしながらけっこう書き方を覚えました。今も練習中です。
<番組概要>
番組名:G-SHOCK presents THE MOMENT
放送日時:毎週金曜 17:00~17:25
パーソナリティ:こっちのけんと