フリーアナウンサーの住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生ワイドラジオ番組「Blue Ocean」(毎週月曜~金曜 9:00~11:00)。毎週金曜日に放送しているコーナー「沢井製薬 presents オトナのなんでも相談室」では、リスナーから届いたお悩みを、Blue Oceanリスナーのみんなで考えていきます。
10月24日(金)の放送は、「親に病気のことを伝えるべきか」という相談を紹介しました。
※写真はイメージです
<リスナーの相談>
私には、遠く離れた生まれ故郷に住む高齢の母がおります。今年に入って「こっちのほうに来るなら連絡ちょうだい」と言われていたのですが、今年の春頃から体調を崩し、関節リウマチと診断されました。現在は薬を飲んで症状をコントロールできており、早期発見だったため関節の変形などの可能性は低いようです。
また、現代の医学は進んでいるようで、薬の種類や量が体に合ってくれればある程度コントロールできて、症状も治まるとのこと。
しかし、母親世代には関節リウマチは重い病気という認識があります。伝えることで余計な心配をかけてしまうと思っています。母は現在ひとり暮らしで、他のきょうだいはみな他界しています。
年寄りにいらぬ心配をさせたくないので、症状が落ち着くまでは会わないと考えていますが、あまり会わないのもまた心配させるのではと思ったり……。伝えるべきかどうか、また伝えるタイミングは……など、みなさんのお知恵をお借りできればと思っています。(50代 男性)
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この相談を受け、パーソナリティの住吉は、まず相談者さんの体調を気遣い、関節リウマチについて「長い気持ちで付き合う病気ですよね」と寄り添います。
そして「お悩みメッセージを読んで思ったのは、お母様に言う・言わない以前に、“何々するまで会わない”っていうのは、やめてほしいです。(自分も含めてですが)この先、本当に何があるか分からないですし、いつまで私たちに楽しく会える時間があるのか、というのは誰も分からないので」と、親子の時間に限りがあることを強調。
「そのようななかで、大切なお母様との限られた時間を、何かが理由で会わないみたいなことはせずに、会えるときには、本当は会ってほしいですね」と語りかけます。
「なかなか会えないまま、もし、今後会えなくなってしまうようなときが来てしまったときに、どれだけ後悔するのか、ということを考えて、まず行動していただきたいです」と、病気を伝えるかどうかの問題以前に、お母様に“会う”という行動を優先するべきだとアドバイスを送りました。
住吉美紀
――今回の相談に対して、番組にはリスナーから具体的な対策方法や共感のメッセージが届きました。この記事では、その一部のメッセージを紹介します。
◆“安心材料”があることを伝えて不安にさせない
お母様に心配かけたくないという気持ち、よくわかります。
まず、ご自身の病気のことを周りの親しい方には伝えていますでしょうか?
私は5年前に子宮体がんの手術をしていますが、病気は1人で抱え込んでしまうと、それがまたストレスになって、心も身体もしんどいということになるのだなぁと、そのときしみじみ感じました。
病気であることを打ち明けるときに、周りに病気を理解してくれている人がいるかどうか?というのも、お母様が病気のことを聞いたときの安心材料になるのではないかなと感じました。
お母様にずっと黙っていて距離を置くことで、なぜ顔を見せに来ないのかな?と不安にさせてしまうこともあるかもしれません。お母様には「自分はこういう病気ではあるけれど、その不自由さがある分、周りの人がサポートしてくれているよ」という伝え方ができれば、「病気=よくないもの」という見方ではなく、病気になったからこそ得たものがあるよという伝え方ができるのではないかなぁと感じています。
お母様に伝えるかどうか?だけではなく、どうか日常的に周りの手を借りることを許してあげてくださいね。(50代 女性)
◆隠さず伝えて“応援”してもらう
私も数年前とある病気が見つかり、入院手術をしましたが、すぐさま両親には伝えました。
当時私は40代半ば、両親は70代でした。もちろんびっくりされましたが、私自身が病気をしっかり受け止め、くよくよせず前向きにいること、医療の進歩のことなどもあり、それ程深刻にならずに、応援してもらえました。
話はそれますが、もしかしたら、お母さんのほうが息子である貴方に病気を隠していることもあるかもしれません。お互い歳を重ね、いろいろ体の不調があるのは当然です。
それよりも、住吉さんもおっしゃる通り、病気のことを伝えることは様子見をして、元気なうちに会えるときに会いに行ってください。突然会えなくなることが本当にあります。そんな後悔のないように、毎日を楽しく生きて悔いのないようにと願います。(50代 女性)
◆第三者を交えて冷静さを保つ
ぜひ、ご両親に会えるときに会っていただきたいです。ご両親に言えないことを抱えたままでいるのは、あなたがつらいはず。逆に、あなたのご家族が体調不良を隠していたら、「黙っててくれてありがとう」とはならないように思います。もし、「余計な心配をかけたくない」「不安にさせたくない」と思われるなら、ご友人でもいいので、第三者に立ち会ってもらって話すのはいかがでしょうか? 第三者がいると、話すほうも聞くほうも、冷静さを保ちやすい気がします。そして、余計な不安に心とらわれるより、前向きに過ごしたいとお伝えください。(40代 女性)
◆正直に言わず、“ぼかす”のも1つの方法
お母様にお会いになったほうが良いと思います。あと、ご自身が関節リウマチであることは正直に言わなくてもいいのでは? と思いますよ。年齢のこともありますし、「ちょっと体調も悪いときがあってね。でも、元気にしてるよ」くらいにぼかしていてもいいのではないでしょうか。親にとっては、子がどのような状態であれ、会って顔が見られると嬉しいと思いますし、心配はそれこそ生まれたときからずっとしているものではないかと思うので、なるべく連絡をし、可能な限りお会いになることをお勧めします。(40代 女性)
◆“現代医療”の進歩をしっかり伝える
私も兄もリウマチです。今は合う薬が見つかれば進行を抑えられるようで落ち着いています。昔の人にはなかなか伝わらないかもしれませんが、ちゃんとお薬を飲んでいればよくなることをお母様にはお伝えして「今はいい薬があるんだよ! これ以上悪くならないから大丈夫だよ!」と何度も伝えて安心させてあげてほしいです。うちの母は、“今は大丈夫”と思ってくれています。(40代 女性)
◆見た目でわからなければ病気のことは伝えずに
私にも90近い母がいて、娘もいるので、母としての気持ちも、母を思う気持ちもよく分かります。
関節リウマチとのことですが、見た目にはわからないようなら、病気のことは伝えずに会ってあげてほしいです。私の妹は子宮の病気をして子宮を全摘出しましたが、やはり母には言わずに手術をしました。母に言ったら落ち込みが酷くなることが目に見えていたからです。もうだいぶ昔にした手術ですが、見た目ではわからないので母はこの事実を知りません。
妹は母の近くに住んでいるので、今も週に何回も様子を見に行ってくれ、そのたびに母はとても喜んでいます。
親はいつまで元気でいてくれるか分かりません。ぜひ会いに行ってあげてほしいです。(50代 女性)
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<番組概要>
番組名:Blue Ocean
放送日時:毎週月曜~金曜9:00~11:00
パーソナリティ:住吉美紀
番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/bo/
番組公式X:@BlueOceanTFM