手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。12月23日(土)の放送では、「Jアラートの種類」について取り上げました。
※写真はイメージです
北朝鮮が12月18日(月)に大陸間弾道ミサイルを発射しました。17日(日)にも発射をしているため、日本政府は警戒を強めています。
「Jアラート(全国瞬時警報システム)」とは、緊急地震速報やテロ攻撃のように、時間の余裕がない緊急を要する災害や事態が発生した際、市町村の防災無線やスマホなどを通して、あなたに警報が届くシステムです。その際、国から携帯電話など通信サービスの会社にも情報が配信され、携帯電話利用者に、エリアメールや緊急速報メールを通してアラームが鳴る設定となっています。
同システムは消防庁が開発し、2007年から自治体に設備の導入が始まりました。なお、弾道ミサイルのような国民保護に関する情報は内閣官房から、緊急地震速報や津波警報などは気象庁から出すことになっています。また、自治体ごとにJアラートの訓練やテストを定期的におこなっており、最近では、11月15日(水)にJアラート全国一斉情報伝達試験が実施されました。
Jアラートに対応している災害は「国民保護関係情報」「地震関係・気象の情報」の2つに分けられます。国民保護関係情報は、弾道ミサイル情報、航空攻撃情報、ゲリラ、特殊部隊攻撃情報、大規模テロ情報があります。着弾する可能性や攻撃された場合にJアラートが鳴ります。
発令されたときの行動としては、屋外にいる場合、近くの建物や地下街などに屋内に避難し、自動車を運転しているときは、緊急車両の妨げにならないように、鍵はつけたまま道路の端に停車しましょう。屋内にいる場合は、ドアや窓をすべて閉め、ガス、水道、換気扇を止めて、ドア、壁、窓ガラスから離れましょう。
一方、地震関係・気象情報は、緊急地震速報、津波警報、特別警報が発表されたときに発令します。緊急地震速報は、アラートが鳴ってから数秒から数十秒以内に地震が発生する可能性があります。短い時間で安全な場所に逃げることはできないので、身を守ることを一番に考えましょう。
屋外にいる場合は、安全の確保、ブロック塀の倒壊やビルの外壁、窓ガラスの落下に備えて危険な場所から離れ、海の近くにいたら、海から離れて頑丈なビルに避難しましょう。屋内にいる場合は、大きな家具から離れて頑丈な机の下に隠れましょう。スーパーや施設にいるときは、係員の指示に従って行動しましょう。
特別警報のJアラートが鳴ったときは、すでに気象災害が発生している可能性が高いです。そのため、安全確保を第一に考え、避難所に行くのが難しいときは、2階以上の建物に垂直避難をしましょう。なお、屋外のスピーカーは、1年に4回われている全国一斉情報伝達試験のときに、自宅でアラームが聞こえるか確認しておきましょう。
Jアラートは、身の危険が差し迫ったときに発令される警報システムです。場合によっては、アラートが鳴ってからの数秒間の行動が、命を守れるかどうかの分かれ道になりかねません。アラートが鳴ったときの行動を常にシュミレーションしておきましょう。
実際にJアラートが鳴っても、それが何の合図なのか分からない方もいるようです。そうならないためにも、どんな音が鳴るか確認するとともに、実際にアラートが鳴って計画通りに行動できるかどうかも試しておきましょう。
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12月23日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2023年12月31日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋