手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。今回の放送では、「線状降水帯の事前予測」について取り上げました。
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大雨災害をもたらす気象現象の1つが「線状降水帯」です。線状降水帯とは、発達した雨雲が線状にどんどん発生し、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過・停滞することで作り出される強い雨のエリアのことです。同じ場所で大雨が続くことから甚大な災害が発生する恐れがあります。
線状降水帯の予測は、気象庁から発生する恐れがある時間帯のおおむね半日前~6時間前に発表されます。また、今までは地方単位で発表されていましたが、5月27日から都道府県単位での発表に変更されました。これによって、線状降水帯の予測情報を、より地域を絞って発表されることになります。ちなみに、北海道、東京都、鹿児島県、沖縄県は、さらに地域を分けて発表されます。東京都は「23区・多摩」「伊豆諸島」「小笠原諸島」の3つに分けて発表されます。
ただ、線状降水帯による大雨の正確な予測は難しく、発表があったとしても必ずしも線状降水帯が発生するわけではありませんが、発生しなくても大雨になる可能性が高い状態と言えます。
線状降水帯による大雨の発表があったときは、あなたが住む街の区市町村が発令する避難情報や大雨警報、「危険度分布(=キキクル)」などの防災気象情報と合わせて避難の判断をすることが重要になっていきます。
気象庁が200人におこなったアンケート調査によると、線状降水帯の予測情報について「見聞きしたことがある」と回答した人は82.7%にのぼるものの、「内容まで理解している」と答えたのは全体の48.1%でした。また“自分が住んでいる地域に予測情報が発表されたことがあるか”という質問に対しては、26.4%の人が「覚えていない」と回答しています。改めて線状降水帯の発生予測情報について頭に入れておきましょう。
急に発生する線状降水帯と違って、事前に準備できるのが「台風」です。国土交通省や自治体のHPなど、インターネットからあなたの街のハザードマップを確認しておきましょう。また、ハザードマップは随時更新されていきますので、定期的に確認するようにしましょう。そして、家周辺の浸水する可能性のある場所、土砂災害の危険性が高い場所の把握、避難場所までの避難経路の確認、過去に周りの地域で起きた災害を把握しておくことも大切です。
非常用持ち出し袋の確認や屋内・屋外の備えなど、台風は事前に備えられることが多くあります。本格的な大雨シーズンの前に、ぜひ一度確認をしておきましょう。
<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋