手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。9月20日(土)の放送では、「大雨が降ったときの避難」について取り上げました。
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9月も関東南部では記録的な大雨が降り、川の氾濫や都心でも土砂災害警戒情報が発表され、集中豪雨によって被害が発生した地域もありました。大雨が予想された場合には、気象情報や避難情報を確認して、警戒レベルに応じた避難行動が求められます。
大雨に関する気象警報には「大雨警報」「洪水警報」「大雨特別警報」があります。大雨警報と大雨特別警報は、主に土砂災害と浸水害への警戒を呼びかけるために発表されます。特に大雨特別警報は、大雨が降り続き重大な災害が起こる危険性が非常に高まった場合に発表されます。発表されたときには、避難所への移動も危険な状況になっている場合があり、今いる場所で命を守る行動が必要です。一方、洪水警報は河川の氾濫や堤防の決壊による浸水が対象となる警報です。
ここで、自治体が発令する5段階の警戒レベルについて紹介します。避難を考えるタイミングは警戒レベル3からです。前述の「大雨警報」「洪水警報」は、この警戒レベル3に相当します。高齢者や妊婦、小さい子どもがいて避難に時間がかかる場合は、警戒レベル3の時点で避難を始めてください。
警戒レベル4は、災害発生の危険が非常に高まったときに発表される避難指示で、危ないところにいる方は全員避難してください。なお、夜の避難は視界が悪いため、増水した道路や側溝、河川の位置が分かりにくく、転落や流される危険も高まります。暗いなかでの避難はできるだけ避けて、明るいうちに避難行動できるようにしておきましょう。
警戒レベル5は、災害がすでに発生しているなど極めて危険な段階です。「大雨特別警報」は、このレベル5に相当します。この段階では、安全な避難ができなくなっていると予想されますので、警戒レベル4までに避難を完了させておくことが重要です。
最後に、避難前に確認しておきたいポイントを紹介します。
まず、災害が起きたときに避難が必要になるかどうか、ハザードマップを確認しておきましょう。避難ルートを決めるときは、川沿いやアンダーパスなどの危険な場所を事前に確認して、迂回ルートを確認しておくことも大切です。
大雨の徒歩避難では、耐久性や防水性、安全性を重視した装備が必要です。そして、10月頃までは秋雨前線による集中豪雨や台風に注意が必要です。改めて、大雨が降ったときの避難について家族で確認しておきましょう。
<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋