プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組
「ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」
(毎週土曜 7:00~7:25)。2月1日(土)、8日(土)の放送ゲストは、元プロ野球選手の谷繁元信(たにしげ・もとのぶ)さんです。この記事では、2月1日の模様をお届けします。
谷繁元信さん(右)とパーソナリティの丸山茂樹
◆谷繁元信 自身でも誇らしい記録とは?
丸山:シゲちゃん(谷繁さんの愛称)は、高校時代に甲子園で活躍。卒業後にドラフト1位で横浜大洋ホエールズ(現:横浜DeNAベイスターズ)に入団して、ベストナイン、ゴールデングラブ賞、最優秀バッテリー賞などを獲得したほか、1998年の日本一に貢献。
その後、中日ドラゴンズに移籍。2007年に53年ぶりの日本一に貢献。2013年には2,000本安打を達成。選手兼監督としても活躍し、2016年に現役引退。通算3,021試合出場、歴代最高27シーズン連続本塁打を記録し、ギネス世界記録に登録と。シゲちゃんってすごいんだなって。
谷繁:でも、自分ではそんなに実感ってあんまりないんですよ。僕のなかで誇れる数字って、2,000本安打は一応打ちましたけど、かなり時間がかかりましたし。これまで2,000本安打を打った選手はいっぱいいますけれども、その人たちよりもかなり試合数がかかっているので。それに、通算打率もすごく悪いんですよ。
丸山:なるほど。
谷繁:現役を長くやったので2,000本打てたっていうだけなんですよね。でも、数字のなかで誇れるのは2つあって、1つは通算試合3,021。おまけに、キャッチャーとして出た試合数が2,963でトップなんですよ。それと、27シーズン連続ホームラン。
丸山:すごいな。シゲちゃんの長い現役生活のなかで、佐々木(主浩)の兄さんと一緒にバッテリーを組んで、フォークが取れないときもあったと。これって本当なの?
谷繁:そうなんですよ。佐々木さんが嫌がったんですよ。僕は、ワンバウンドを止めるのが上手じゃなかったんですよ。僕は元々、高校1年生の春ぐらいまで内野手とかをやっていたから、キャッチャーを本格的にやっていなかったんです。
丸山:そうなの!?
谷繁:そう。だから、どうしてもグローブで取りにいくクセが子どもの頃からついていて。
丸山:なるほど。
谷繁:少々のワンバウンドはミットでどうしても取りにいってしまう。そのクセが取れなくて。そうすると、ピッチャーは(パスボールしてしまわないか)不安だったらしいんです。(体で)止めてもらえないっていう。で、投げにくい、信頼できないっていうことで、佐々木さんが投げるときには「(キャッチャーを)代えてください」っていうふうに佐々木さんが言っていたらしいです。
◆谷繁元信が思わず唸った2人のバッターとは?
丸山:いろいろな選手を目の前で間近で見るのって、キャッチャーか審判しかいないじゃない?
谷繁:はい。
丸山:それで、シゲちゃんの記憶に残っている名選手って誰だったの?
谷繁:(プロ入りした)最初の頃ってやっぱりみんなすごいなと思っていました。それが、(キャリアとともに)段々と自分にも力がついてきて、ある程度プロのレベルになってきたときに初めて“すごいな!”と思ったのは、バッターでいうと、広島(広島東洋カープ)の前田(智徳)かな。
丸山:お~っ!
谷繁:もうね、あのバットコントロールが……ストライクゾーンを9分割にして、“どこが弱い”、“どこが強い”ってデータをもらうんですけど、前田が調子いいときって、どこもヒットゾーンに飛ばせるんですよ。
丸山:えっ! (9分割したゾーン)全部?
谷繁:それぐらいバットコントロールというか、これは素晴らしいものがありましたね。あと、もうひとりはイチローですね。何がすごいって、キャッチャーってピッチャーが投げた瞬間に、大体バッターが見逃すとか、“あっ、打たれる”とか、一瞬のうちに感じるんですよ。
丸山:うんうん。
谷繁:オープン戦だったんですけど、ピッチャーが投げた瞬間に、僕は“よし!”と思ったんです。アウトローのギリギリだったので、(手が出ず)“見逃す”と思って。そしたら急にバットが“パシーン!”って出てきたんです。
丸山:えっ!?
谷繁:その現象って、僕が経験したなかでも、まあまあいいバッターでもファールになったりフライになったり凡打になったりするんですけど、(バットの)芯に当ててレフト前にライナーを打ったんです。
丸山:“カーン!”と。すごいね。
谷繁:ビックリしましたよ。“スゲーな、こいつは……”と思って。もうひとつもイチローで、日米野球にちょうど一緒の時期に出たことがあったんですけど、イチローが外野の守備練習をしてバッティングケージに帰ってきて。
丸山:はい。
谷繁:そのときに、バットをロッカーに置いていて持ってきていなかったらしくて。そのときに、僕の同僚で鈴木尚典っていう左バッターがいたんですけど、イチローが「鈴木さん、ちょっとバット貸してください」って。で、鈴木が「いいよ」って、新品のバットを渡したんですよ。それで、ちょっとスイングしてケージに入って5スイングぐらいしたの。
丸山:はい。
谷繁:(借りたバットなのに)全部、芯だったんですよ。
丸山:へ~っ!
谷繁:(ゴルフで)人のクラブ借りて、ちょっとスイングして、5発全部(きれいに)打つのは難しいじゃないですか。
丸山:いや、それは無理だよね。
次回2月8日(土)のゲストも、谷繁元信さんです。
「AuDee(オーディー)」では、時間の都合上カットしたトーク部分も盛り込んだ
「ディレクターズカット版」がアップされています。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができますので、ぜひそちらもチェックしてください。
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2月1日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2025年2月9日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹