プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組
「ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」
(毎週土曜 15:00~15:25)。4月19日(土)、26日(土)の放送ゲストは、元スピードスケート選手で金メダリストの髙木菜那(たかぎ・なな)さんです。この記事では、4月26日の模様をお届けします。
髙木菜那さん(左)とパーソナリティの丸山茂樹
◆妹・美帆選手と切磋琢磨も、そこには葛藤が…
丸山:(スピードスケートを始めて)“オリンピックに出たい!”とか“世界大会に出たい!”みたいな部分って、どの辺から思うようになりましたか?
髙木:私は高校2年生のときですね。
丸山:えっ、結構遅め! それまではどんな女子だったんですか?
髙木:スピードスケートをやる子たちは、夏は違うスポーツをやるんですよ。リンクがないので。
丸山:なるほど。
髙木:なので私は、夏はサッカーをやって、冬に(スピード)スケートやるっていう。
丸山:サッカーのセンスはどうでした?
髙木:スケートに比べると、そこまでなかったかなって(苦笑)。2つやってたから、“(自分は)スピードスケートのセンスがあるんだな”と分かれたっていうのはあります。
丸山:よくアメリカのあるあるで、季節ごとにやってたスポーツのなかで、“あれ? これ、自分は秀でてるな”ってものを見つけたと。それは素晴らしい環境だよね。普通の人って、1つのスポーツしかやってこないで、そうなっちゃった人が多いけど、いろんなスポーツをかじって、自分がそこに秀でたものを感じたっていうのは、本当の才能だなと思います。それで高校ぐらいのときにオリンピックを意識するようになったと。
髙木:はい。妹(髙木美帆選手)が中学3年生で、オリンピック(2010年のバンクーバー大会)に出場したんですよ。
丸山:(妹の美帆選手も)すごいですもんね~、正直言って。
髙木:正直言っちゃって(笑)。
丸山:本当にビックリするぐらいの姉妹ですもんね。そして、お兄さんもいるんですか?
髙木:兄もいます。
丸山:お兄さんもすごいの?
髙木:いや、正直言って兄は全然すごくないです(笑)。
丸山:すごくないのね(笑)。
髙木:でも、兄が清水宏保さんの長野オリンピックでのスピードスケートをテレビで観て、「僕もスケートやりたい!」って言ったのがきっかけで兄が始めて。私と妹は、留守番してるのが寂しかったので、“留守番するくらいなら、じゃあ一緒にやるか”って。だから、兄がやってなかったら私たちはスケートをやってないっていう。
丸山:言い出しっぺが全部やられちゃったわけですね。
髙木:そうです。
丸山:お兄さんは、そういうときどうなの? ちょっとジェラってる(=やきもちを焼いている)わけですか?
髙木:いや、兄は髙木姉妹のことが大好きなんですよ。だからどっちかっていうと、“(妹たちが)結果出してくれてうれしいし、2人が頑張ってるのを見て俺もハッピーだし”っていう性格でいてくれたので、全然そういうジェラシーとかもなく、スケートが好きで楽しんでくれていたからこそ、姉妹の活躍も好きで応援してくれてたのがすごいよかったなって。
丸山:なるほど。(姉妹じゃなく)同性だったら分かんなかったよね。
髙木:同性だったらもうバッチバチですね、たぶん。
丸山:いいお兄さんでよかった。
髙木:妹がすごすぎて……中学3年生でオリンピックに行くって、正直、スケートは好きでやってましたけど、そんな私たち、オリンピックに出れる選手になれるなんて思ってなかったんですよ。
丸山:それはまあ、そのときは思わないよね。
髙木:先に妹が(オリンピックに)出ちゃって。これはもうジェラシーですよ(笑)。
丸山:ハハハハハ!
髙木:どういうことだ、と(笑)。出れると思ってなかったけど、先に出られる悔しさっていうのはすごいあって。で、(美帆選手が出場した)オリンピックの応援に行ったんです、生で。そしたら、妹は最下位だったんですよ。それを見て、世界って広いなって。
丸山:世界のすごさを(肌で)感じたと。
髙木:はい。妹が私のなかでは一番だと思ってたのが、世界に行くとまだまだなんだっていうのを見て、“あ、私もここで戦いたいな”っていうのが、初めてオリンピックを意識したときです。
丸山:そこから、選手として(2014年ソチオリンピックに)出場したということで、そのとき達成感はあったんですか?
髙木:そうですね。“オリンピックに絶対出たい!”っていう気持ちがすごいあったので、それを叶えられたのはすごくうれしかったんですけど、(と同時に)オリンピックに出るだけじゃ結果って出ないんだなっていうのも目の当たりにして。
丸山:なるほど。
髙木:というのが、私のソチオリンピックで。妹もそこで出れなかったのをきっかけに変わり始めるので、私たちは結構そこがターニングポイントでもありますね。
丸山:(世界の舞台で)鼻をへし折られて、もう1回ぐっと急上昇していく自分たちを見つけ出したっていうのは、すごい姉妹だなぁ。菜那さんの(妹に対する)ジェラはどこかでなくなったんですか?
髙木:ジェラはずっとありました、正直(笑)。
丸山:ハハハハハ! かわいらしい(笑)。
髙木:高校生のときに持ってたジェラシーと、その後、私も結果を残し始めてから持ってたジェラシーは全然違うものではあったんですけど。でも、妹は(女子1500mで)世界記録を持っていて、ずっと世界のトップを走っている選手ではいたので、リスペクトもしてましたし、尊敬もしているんですけど、やっぱり姉として“負けてる自分”っていうものに対しての葛藤だったり、平昌オリンピックで金を獲って、周りは比較とかしなくなったんですけど、自分のなかで妹との比較っていうものを作り出してしまっていたところを乗り越えるまでが結構時間かかりました。
次回5月3日(土・祝)のゲストは、お笑いコンビ・千鳥のノブさんです。
「AuDee(オーディー)」では、時間の都合上カットしたトーク部分も盛り込んだ
「ディレクターズカット版」がアップされています。音声は「AuDee(オーディー)」アプリで聴くことができますので、ぜひそちらもチェックしてください。
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4月26日(土)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 5月4日(日・祝) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 15:00~15:25
パーソナリティ:丸山茂樹