手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組「防災FRONT LINE」。10月15日(土)の放送では、エボラニ株式会社 マーケティングチームの南方ゆり(みなかた・ゆり)さんに、同社が開発した「ウクライナ避難民向けの支援ツール」について話を聞きました。
災害支援ツール「ベゼルカ」LINE画面
ウクライナ情勢はさらに悪化の一途を辿っています。出入国在留管理庁によると、10月5日(水)時点で1,983人のウクライナ人が日本に避難してきており、避難民の数は毎月増えています。
災害が少ないと言われるウクライナ。しかし、災害大国の日本では、いつ大きな災害が起きるか分かりません。そこで、ミニアプリやチャットボットを提供するITベンチャーのエボラニ株式会社は、災害時や緊急時にウクライナ避難民をサポートする支援ツールを開発しました。
マーケティングチームの南方さんは開発の背景について、「3月に日本に避難してきた方で、ホテルにいたときに地震が発生したそうです。そのときに『(ホテルから)日本語や英語でのアナウンスはあったが、意味がよく分からなくてどうしたらいいか分からなかった。結局、ホテルのスタッフが部屋まで迎えに来てくれてなんとか避難できた』という話を聞きました。
また、日本ウクライナ文化交流協会と合同でウクライナ避難民にアンケートを実施したところ、『救急車の呼び方を知らない』と回答した方が73%。豪雨や台風のときに『どうしたらいいか分からない』と回答した方は77%という結果がありました」と説明。そこで、災害時などに情報が行き届いていない現状を解決しようと、開発に乗り出したと言います。
この災害支援ツールの名前は「ベゼルカ」。ベゼルカはウクライナ語で“虹”という意味です。ウクライナのキーウからリモート勤務するウクライナ人と外国人スタッフが共同で開発しました。LINEやFacebookメッセンジャーでQRコードを読み込むと、無料で使うことができます。
南方さんは、「地震や台風、大雨発生時に取るべき行動が簡単に分かるようになっています。また、地域ごとの最新情報を知る必要がある災害時では、信頼できる情報にリンクしてアシストさせていただいております。LINEを例に挙げると、例えば“地震が起きているのか”“大雨が発生しているのか”“緊急で病院に行かなければならないのか”など、今どんな情報が欲しいのかを選択形式で質問します。その回答によって、自動応答でメッセージが届くようになっています」と解説。
例えば、「地震が発生したらどうすればいいのか?」という質問をした場合、「室内にいる?」「室外にいる?」」「津波は?」の3つのボタンを選択でき、回答に応じてどう対処すべきかをチャットボットでウクライナ語と英語で表示されるシステムとなっています。
「ベゼルカ」LINE画面イメージ(ウクライナ語ver.)
ウクライナから来日した避難民の方々が、災害が起きたときに困らないように、災害支援ツール「ベゼルカ」をぜひとも教えてあげてください。
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聴取期限 2022年10月23日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/