モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの朝の情報番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜 06:00~09:00)。7月22日(金)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」では、7月19日(火)に競技会から引退してプロ転向を表明したフィギュアスケート男子「羽生結弦さん」にフォーカスしました。
パーソナリティのユージ、吉田明世
フィギュアスケート男子で2014年ソチオリンピック、2018年平昌(ピョンチャン)オリンピックの金メダリスト・羽生結弦さんが、7月19日(火)に都内で記者会見を開き、競技会から引退してプロに転向すると表明しました。今後はアイスショーを中心に活動するとのことです。
◆羽生結弦の功績とは?
ユージ:フィギュアスケートを取材されているフリーライターの長谷川仁美さんに、まずは競技者としての、これまでの羽生さんを振り返っていただきます。
長谷川:やはり皆さんご存知なのは、オリンピックの2連覇だと思います。2014年のソチオリンピックと、2018年の平昌オリンピックを2連覇しています。この2連覇は、男子シングルでは66年ぶりという快挙でした。
また、もう1つ、とても大きなことを成し遂げられています。それは、(ジュニア&シニアの主要国際大会を完全制覇する)「スーパースラム」を達成したことです。このスーパースラムは、フィギュアスケートの6つの大きな国際大会を全部優勝したことがある人にしかもらえないものです。
ジュニアでは世界ジュニア選手権、ジュニアグランプリファイナル。シニアではオリンピック、世界選手権、四大陸選手権、グランプリファイナルをすべて優勝して、スーパースラムを達成している男子シングル選手は、世界で羽生結弦さん1人です。
(羽生さんの功績は)まだまだ本当にたくさんあるのですが、ジャンプでいうと、2016年に公式戦で世界初の4回転ループを成功させました。また、4回転アクセルにもトライをしてきました。
スケート以外では、2018年平昌オリンピックの後に国民栄誉賞を受賞されています。本当にたくさんのことを成し遂げられてきた人ですね。
ユージ:羽生さんの存在は、日本の男子フィギュアスケート界にとても影響を与えました。特に若い世代の選手たちは、羽生さんに実際に会って接することで、王者になるために必要なことを直接知ることができたんですね。その経験は、日本のフィギュアスケート界の将来においても、すごく大きな意味のあることだと思います!
◆現役選手、プロスケーターの違いは?
吉田:そんな羽生さんが進む次のステージは、プロの世界。「あれ? 羽生さんは歴史に名を残すフィギュアスケーターなのに、プロじゃなかったの?」と思った方のために、フィギュアスケート界の仕組みについて、長谷川さんに教えていただきます。
長谷川:フィギュアスケートには、「プロスケーター」に対峙する言葉として「現役選手」という言葉があります。スケートを始めて選手登録をすると、まず現役選手になります。現役選手のときは、たくさんの競技会に出て成績を残し、オリンピックに出場したりします。その後、「競技を終わりにしよう」と考えたときに、プロスケーターになる人もいます。
今回、羽生さんが言っている「プロアスリート・プロスケーター」というのは、競技会に出場しないので現役選手ではなくなり、その他の場所で(目標に向かって歩みを)進めるという意味で、「プロスケーター・プロアスリート」という言葉を使っています。
具体的に何が違うかというと、現役選手にはルールがあるのですが、プロスケーター、プロアスリートには何も(制限が)なく、自由なところがあります。現役選手のルールというのは、例えば「このプログラムは何分以内に滑らなきゃいけない」とか、「ジャンプはいくつ入れなきゃいけない」とか、「危険なバックフリップは、演技でやってはいけない」とか、衣装にも規定があって「こういうのを着てはいけない」とか、さまざまなことが決められています。
一方、プロは(このようなルールは)何もないので、演技時間が何分であっても滑ってもいいですし、どんなジャンプでもいくつ入れてもいい、という自由さがあると思います。特にそこが大きく違うと思いますね。
今、プロスケーターとして活躍している日本の選手ですと、荒川静香さんや浅田真央さん、安藤美姫さん、織田信成さんなど、たくさんいらっしゃいます。もちろんみなさん現役時代にすごい成績を残されていますが、プロ転向後、例えば浅田さんの場合はアイスショーチームを作って全国を回ってツアーをしています。浅田さんは現役時代、女子シングル選手なので1人で滑っていましたが、アイスショーでは、例えば(プロフィギュアスケーターの)無良崇人(むら・たかひと)さんと一緒に組んだり、アイスダンスのようなことをしたり、みんなで一緒にグループナンバーで滑ったりしています。
現役時代の懐かしいプログラムや、オリンピックで滑ったプログラムを、プロバージョンにしてもっと魅せる感じで、でも、あのときの感動はそのままに……みたいな感じのプログラムを披露したりしています。
ユージ:浅田真央さんを例として挙げていただきました。同じルールのもと、ライバルたちとの優劣を決める現役選手時代と違って、プロスケーターは一人ひとりが自由な表現者。それぞれ全く違った魅力のあるアイスショーを楽しめますし、それぞれのいろんな人生経験を重ねることによって、パフォーマンスに深みも出てくる。これがまさしく、“プロの世界”なんですね。
◆今後、“プロの世界”で目指すものは?
吉田:そんなプロの世界で、羽生さんが目指すのはどんなことなのでしょうか?
長谷川:おそらく羽生さんがイメージしている、プロアスリート、プロスケーターという「プロ」は、プロフェッショナルという文字通り、その専門家だったり、能力が高くて、技に優れていて確かさがある、みたいな意味合いなのかなと私は受け取りました。
そうなると、プロスケーターになったときに、芸術面の進化はもちろんですが、例えばジャンプなどの技術面、特に4回転アクセルをイメージされていると思いますが、それらを成功させていくことをイメージしているのかなと思います。
ユージ:芸術性だけでなく、技術的にも魅せていく。そんな羽生さんのパフォーマンスによって、プロの世界もさらに盛り上がると思います。競技者としても、世界中にさまざまなインパクトを与え続けていますので、これからはプロとしてますます、いろいろなインパクトを与えてくれることを楽しみにしています。新しい舞台に立つ羽生さんの姿が楽しみです!
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番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世
番組Webサイト
https://www.tfm.co.jp/one/