市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning~season your life with music~」。11月24日(木)放送の「若新雄純の『無責任相談所』」のコーナーでは、木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が、リスナーの相談に答えました。
木曜レギュラーパートナーの若新雄純
若新がリスナーからのお悩みに答えるものの、その回答には一切責任を取らないという斬新(!?)なコーナー。この日は、父親との関係に悩んでいる30代の男性リスナーからのメッセージを紹介しました。
<リスナーの相談>
私は家業をしていて、シーズン的に繁忙期です。自分は二代目で、社長である親父の背中を見ながら勉強して働いています。
親父は根っからの昭和人間。頑固で自分が決めたルールを人には守らせるのに、自分は守らず、指摘すると怒ります。今までいろいろな社員が指摘してきましたが、それに社長が怒り、意見を受け入れてくれないのでみんな辞めていきました。現在もギリギリの人数でやっていますが、新人を入れるにも社長の要望が高くてなかなか迎えることができません。
自分もいつも怒られているので、ストレスから胃潰瘍と精神病になり、この先どうしていこうか悩んでいます。間違っていることを、このまま指摘しないほうがいいのでしょうか? 毎日親父の顔を見るのがつらく、正直、生きる希望がありません。
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このメッセージに若新は、地元・福井県で講演をしたときのことを振り返ります。
今回の相談者と同様に、家業を継いだ二代目、三代目から「先代が社長や会長職に就いていて、自分の思い通りに事を運ぶことができない」という悩みを聞いたという若新。
このような問題に直面したときの解決策として、「警察沙汰にならない範囲で、とことん親とケンカをしてみる。『自分は、あなた(先代)の所有物ではない』『あなたの思い通りになる存在ではない』ということを(面と向かって)伝えるべきだし、先代が生きているうちに精神的な世代交代をすべきだと思う」と話します。
若新自身も、教職に就く厳格な父親から、さまざまな指摘をされたことがあったそうです。その都度、父親に向かって「僕は別の人格を持って生まれ育っているのに、なぜあなたの思い通りに生きなければならないのか。なぜ(子どもが親の)思い通りに生きると思っているのか」といった主張をぶつけてきたと言います。そうした思いを長年激しくぶつけ合うなかで、厳格な父親も「いつまでも親という立場に固執してはいけない」と認識し、わかり合えたそうです。
先代側の立場からすると、次の世代である子どもたちに“家業を継いでもらいたい”という思いがあるのは至極当然のこと。ただ、家業を継ぐ側としては「継いだとしても、いつまでも子どもではない、思い通りになる存在ではないということを知ってもらうことが必要」と若新。
子どものことを“まだまだ半人前”だと思っている先代に向かって、それを理解してもらうことは簡単ではないものの、良好な親子関係を築くためにも「早いうちから激しく親にぶつかるべき」と声を大にします。
続けて「(子どもが親に向かって)本気で立ち向かってくるまでは、親も良かれと思って“子ども扱い”するところもある。でも、本気で歯向かってきたときに『もう子どもじゃないんだ』と親がやっと自覚する瞬間がくる」と言い、「1人の人間としての尊厳のようなものが生まれ、対等に見てくれるようになって初めて、(子どもは親のことを)面倒くさい存在ではなく、“人生の先輩”として見られるようになるのだと思う。そこに行き着くまでの道のりは険しい」とも。
あらためて、今回の相談者に向けて「反抗期はいつきてもいい。勇気を持ってぶつかってみてほしい。(理解し合える状態になるには、時間がかかって容易ではないかもしれないが)壁を越えてほしい」とアドバイスを送りました。
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<番組概要>
番組名:Seasoning~season your life with music~
放送日時:毎週月曜~木曜 13:30~15:55
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット
パーソナリティ:市川美絵、角田陽一郎(月曜)、副島淳(水曜)、若新雄純(木曜)
番組Webサイト:
https://audee.jp/program/show/38286