きゃりーぱみゅぱみゅがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「CHINTAI presents きゃりーぱみゅぱみゅ Chapter #0 ~Touch Your Heart~」。この番組では、きゃりーが自身の趣味や興味のあることについて語ったり、いま輝いているゲストをお迎えしたりしながら、さまざまなエピソードを1冊の本に見立て、紐解いていきます。8月21日(日)、8月28日(日)の放送では、氣志團の綾小路翔さんをゲストに迎えて、お届けしました。
(左から)パーソナリティのきゃりーぱみゅぱみゅ、綾小路翔さん
★綾小路翔が語る「氣志團万博」の裏側
9月17日(土)~19日(月・祝)の3日間、千葉県・袖ケ浦海浜公園にて開催される氣志團主催によるロック・フェスティバル「氣志團万博2022」。最終日の19日(月・祝)に、きゃりーも出演予定ということで、翔さんに「氣志團万博」の裏側や、主催者ならではの苦労について聞きました。
「氣志團万博」を初めて開催したのは、2003年。氣志團の地元、千葉県木更津市で初開催した2003年と、山梨県・富士急ハイランド(コニファーフォレスト)にて開催した2006年の両年ともに、当初は氣志團の単独公演でした。
それから時が経ち2011年、「友達探し」を裏テーマとして掲げ、対バン企画「極東ロックンロール・ハイスクール」を立ち上げます。氣志團がホストとなり、ライブに定評のあるさまざまなアーティストを迎える対バン形式によるライブをやってみたところ、「お互いが演奏し合った後は、昭和の不良マンガみたいに、土手で寝ころびながら『お前、やるじゃん』みたいな(笑)。そんな関係性になれることに気がついた」と翔さん。
そこで、「“友達探しの旅”をテーマ」として、2012年から現在のようなたくさんのアーティストを迎えるロック・フェスティバルの形へとシフトチェンジして、毎年開催していきました。
そんな「氣志團万博」は、ジャンルにとらわれない豪華で多彩なアーティストがラインナップすることでも知られ、きゃりーがどのようにブッキングしているのかを尋ねると「単純に、自分が気になってチェックして、コンサートもけっこう観に行って“やっぱ、すげぇ~や!”と思った人たちに(出演を)お願いする感じです」と話します。
そして、「カッコイイものはカッコイイし、自分はあまりジャンルにこだわらずに音楽を聴いてきたので、今もそこ(ジャンル)は重要じゃない」とも。
とはいえ、ジャンルがある程度揃っているほうが集客が見込みやすいと言い、一番苦労したのは「(イベント出演者の)ジャンルがあまりにもバラバラ過ぎると集客が一番難しいことを知った」と翔さん。
単純にアリーナクラスのアーティストを揃えればいいかというとそうではなく、「意外と難しい」と言います。
それでも、自分が気になっている人を中心に、何年もかけて試行錯誤を繰り返しながらブッキングしていくうちに、現在のような形へとブラッシュアップされていったそうです。
「とにかくみんなの“好き”が1つでも増えるように。今、一番感動するのは、例えば、和田アキ子さんを観に来たお客さんたちが、一緒になってロックバンドのライブでヘッドバンキング(リズムに合わせて、頭を激しく上下に振ること)したり、逆に和田アキ子さんのステージを観て、ビジュアル系が好きな女の子たちが泣いていたり、ああいうのを目の当たりにするのが一番うれしい瞬間ですね」と、「氣志團万博」ならではの醍醐味を語りました。
また、「氣志團万博」といえば、“おもてなし”のすごさも有名。きゃりーが2014年に出演した際には、「ケータリングが超豪華で本当にお腹がいっぱいになって、幸せな気分で帰った思い出がある」と舌を巻くほど。
翔さんは、「そんなに大したことはしていないんだけど、なんでも手づくりで“やっちまおう!”っていうノリでやっていることが、みなさんからしたら“思いがこもっているね”って感じてもらっているのかも」と話していました。
(左から)パーソナリティのきゃりーぱみゅぱみゅ、綾小路翔さん
★Chapter#0 Library★
ゲストが背中を押された作品を紹介してもらうコーナーで、翔さんがセレクトしたのは、格闘技イベント「RIZIN」。7月31日(日)に、埼玉県・さいたまスーパーアリーナで開催された「RIZIN.37」での所英男選手(45歳)と神龍誠選手(22歳)による試合(神龍選手が3-0で判定勝利)を振り返り、「素晴らしい試合だった」と称賛します。
この対戦を自分たちの境遇に重ねて、「言ってみれば、氣志團とKing Gnu、氣志團とヒゲダン(Official髭男dism)が戦うようなもの(笑)」と笑いを誘いつつ、「所選手が見せてくれた試合によって、俺たちみたいな者でも“まだまだできることがあるな”とか、例えば、フェスのなかでメインどころじゃなくても“俺たちにしかできない持ち味があるな”とか、レベルの違うすごく若いアーティストのみんなとも“通じ合える場所があるな”って思わされた」と話します。
あらためて、翔さんは「ちょうど俺たちの年代って、レジェンドたちがいて、若くて素晴らしい才能のある人たちに突き上げられて、肩身の狭い中間管理職みたい(笑)。でも、所選手の試合を観て、勇気をもらった」と振り返りました。
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あらためて、2週にわたる翔さんとのトークを振り返り、きゃりーは「翔さんとはフェスや番組でお会いしたときにちょこっとお話したことはあったんですけど、こんなにじっくりとお話をしたのは初めて。最初から最後まですごく腰の低い素敵な男性という印象で、みんなが助けたくなるし、協力したくもなるよなって。ああいう男性が、みんなを引っ張っていくんだなって感じました」と印象を語りました。
次回9月11日(日)の放送は、漫画家の押見修造さんをゲストに迎えてお届けします。どうぞお楽しみに!
<番組概要>
番組名:CHINTAI presents きゃりーぱみゅぱみゅ Chapter #0 ~Touch Your Heart~
放送日時:毎週日曜 12:30~12:55
パーソナリティ:きゃりーぱみゅぱみゅ
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/heart/