手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組「防災FRONT LINE」。9月3日(土)の放送では、防災システム研究所の山村武彦(やまむら・たけひこ)さんに、「フェーズフリー」という考え方について伺いました。
※写真はイメージです
東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏9都県市は、防災の日である9月1日(木)に、千葉市で首都直下地震などの巨大地震発生に備えた合同防災訓練をおこないました。都心に住む人たちは“首都直下地震”が起きることを想定して、防災への意識や家庭での防災備蓄をしておくことが大切です。
防災への意識について、防災や危機管理を研究する山村さんは、「現在、備蓄をきちんとおこなっている家庭の割合はかなり少ないです。“3日分を備蓄している”という家はありますが、1週間分を備蓄している家は、とても少ないのが現状です。しかし、何よりも大事なのは、災害が起こったときだけの対応ではなく、普段の生活のなかに、さりげなく“安全”“防災”を組み込んで生きていくこと」と話します。
そこで、今回は“「フェーズフリー」=備えない防災”という考え方を見ていきたいと思います。これは“備えたいけれど備えられない現実”を前提とした考え方で、普段の生活で活用している商品やサービス、アイデアを非常時のときに役立てることを言います。
街のなかにもフェーズフリーがあります。例えば、東京・豊島区の「IKEBASU(イケバス)」は、普段は池袋エリアを周遊している小型電動バスですが、災害時にはバッテリーに備蓄した電気を利用して、移動式電源としてスマートフォン約2,500台の充電や非常用照明に利用することができます。
また、私たちの生活圏や、家にあるフェーズフリーを考えてみると、アウトドア用のランタンやポータブル電源、テントなども災害時に使用することができます。また、ランドセルは水に浮くため、浸水時には浮き輪代わりにもなります。そしてポンチョは、災害時に雨風を防ぐだけでなく、屋外で着替えをするときにも役立ちます。
“備える=買って備える”という発想だけではなく、“今ある物を災害時にどう役立てていくのか?”という発想に変えてみるのもいいかもしれませんね。
最後に、山村先生は「ぜひみなさんにやっていただきたいのは、家族防災会議です。今、備蓄されている物の期限は大丈夫なのか、我が家の家具や電化製品はしっかり固定されているか、ガラス飛散防止フィルムは貼ってあるか、などのチェックをぜひやってほしいです」と力を込めました。
日常的に使っている物が災害時にどのように役立つのか、ぜひご家族で話し合ってみてください。
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聴取期限 2022年9月11日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/