テレビ朝日アナウンサーの弘中綾香さんが、10月31日(月)放送のTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」にゲスト出演。学生時代の思い出や、アナウンサーになるきっかけなどを語りました。
弘中さんは、9月に初のエッセイ集『アンクールな人生』を出版。パーソナリティのこもり校長とぺえ教頭とのトーク中に届いたリスナーのメッセージをきっかけに、この著書が話題になりました。
こもり校長:SCHOOL OF LOCK!は10代の生徒(リスナー)がたくさん聴いていまして、よくゲスト講師に「どんな10代でしたか?」と質問するんですけど。弘中先生がどんな10代を過ごしていたのかを書いた初のエッセイ集『アンクールな人生』が、発売になっています。おめでとうございます!
弘中:ありがとうございます! はい、自分の10代とかこれまでをまとめてみました。
――ここで、リスナーのメッセージを紹介
【弘中綾香先生の声、癒されるなぁ。かわいい! でもその声のなかに、言葉選びの頭の良さが伝わる】(17歳)
こもり校長:べた褒めです。
弘中:嬉しい! わかってくれたのね、ありがとう!
ぺえ教頭:謙遜しないところがいいわね。
弘中:いや……(笑)。でも私もお2人の声を聴いていて、すごくいいバランスだなと思って。
ぺえ教頭:弘中さんに言われると嬉しいね。
こもり校長:嬉しい(笑)。
弘中:2人のコンビネーションもすごくいいし、聴き心地がいいです。
こもり校長:僕は声がコンプレックスなんですよ。
弘中:すごくいい声をしているのに!
こもり校長:嬉しい! 本当!?
弘中:個性のあるいい声をしてる! ぺえさんもすごく綺麗だし。
ぺえ教頭:本当……? いままでやってきてよかったわ(笑)。
こもり校長:ただね……弘中先生は、『アンクールな人生』というエッセイを出されたんですよ。この本で僕が一番刺さったところで……“私は嘘をつく”というのを書いている行があるんです。“その場の空気がよくなるんだったら、息をするように嘘をつく”って。
弘中:そうね、書いちゃった(笑)。
ぺえ教頭:ちょっと待てよ……たしかに書いてあったな(笑)。
こもり校長:だから、俺は今「本当に!?」と嬉しくなったけど、「いやいや、本で読んだわ」と思って。
弘中:いやいや、これは本当ですよ。「1」思ったことを「100」言うのが私のモットー(笑)。「0」を「1」にはしない!
ぺえ教頭:カケラはあったのよ(笑)。
こもり校長:そうか! よかったよかった(笑)。
弘中:(笑)。
――「かわいいだけではダメなんだな」と気づいた小学生時代、うつむいて過ごした中学生時代
こもり校長:このエッセイでは、弘中先生が小学生のころからどういうふうに考えて、どういうふうに過ごしてきたのか、というが書かれています。たとえば、小学生のときにはすでに、「かわいいだけではダメなんだな」ということに気づいたと書かれてありますが?
弘中:そうですね(笑)。かわいいというのはルックスではなくて……幼稚園や小学生のころって、背も小さいしこういう声だし、「かわいい、かわいい」みたいな感じだったんです。それでちょっと図に乗っちゃって、自分に嫌なこととか自分がズルをしちゃって怒られると、泣いてその場を丸めようとしていたんです。
ぺえ教頭:はいはい。
弘中:それを親に、「泣いて済むと思ったら大間違いだよ」と言われて(笑)。そこから、「泣き落としって、もう通用しないんだ……(ツンツン)」みたいな感じで。
ぺえ教頭:すごいね~、達観してる子どもだ。
弘中:最低ですよね(笑)。「泣けば済む」って思っちゃってたんですよね。みんなが、「泣けば許してくれる」「泣けばかわいそうって思ってくれる」と思っていて。それを自分で利用していたんですけど、いけないということに気づいた、という。
ぺえ教頭:お母さまに釘を刺されたんだ。
弘中:そうなんです。
こもり校長:そこから勉強を始めるわけですね。そして中学受験の面接で感じたことが、先ほどの「嘘をつく」というのにつながるんですね。
弘中:嘘も方便……(笑)。
ぺえ教頭:そうね~。
こもり校長:「それはそれ」「これはこれ」というのを、小6で思ったそうです(笑)。
ぺえ教頭:早いよね?
弘中:そうですか? 思ってなかったですか? 忘れているだけだと思うんです。意外と、子どもって侮っちゃいけないよ?
こもり校長:(笑)。そこを踏まえて、中学生のときはどうだったんですか?
弘中:小学生のときに「私には武器がないな」と思って、努力して勉強ができるようになったんです。それで、小学校では1番か2番くらいに頭が良かったんですね。
ぺえ教頭:あらすごい。
弘中:でも中学校に入ったら、そんなのがざらにいるんですよ。自分はアイデンティティというか得意分野を失っちゃったみたいで、中学3年間はずっとうつむいているような感じでした。たぶん、すごく暗かったと思います。
ぺえ教頭:自分を見失いかけたんだ。
弘中:そうですね、人と比べちゃって。
こもり校長:そういうことが赤裸々に書いてあって……中学校生活では周りに合わせなきゃとか、輪の中にいなきゃとか、もし輪からはずれちゃったらどうしようとか。僕は、この中学時代編が刺さっちゃったんですよ。
弘中:忙しいのに読んでくださって、ありがとうございます……!
こもり校長:大人は「自由に生きなさい」とか「○○しなさい」とか「個性が」とか言うけど、ふたを開けたら意外とそうじゃないこともいっぱいあるじゃないですか? それを赤裸々に書いてくれているから、すごく刺さっちゃって。
弘中:「群れなきゃ」とか「周りになじまなきゃ」とか、いちばん思う時期だし、みんなもそれを強要してくるじゃないですか。女子トイレに行くのもみんなで一緒にとか、遠足の班分けを4人で考えなきゃいけないとか、ああいうのは大変でしたね。
ぺえ教頭:そのころから、自分のことを客観的に見ていたんですか?
弘中:そうなのかな? いま思えばですけどね。そのときは結構「どうしよう、どうしよう」というか、なじめないなぁという感じはありましたけど。
――アナウンサーという職業を、「みんな、腹決めてやってます」
こもり校長:小、中、高、大と読んでいくと、世間が思うアナウンサーになる人ってこういう人なんだろうな、というものではないというか。
ぺえ教頭:わかる。
弘中:そうですね。アナウンサーを、みんなちょっと高く見過ぎなのよね。ただの職業だから。
ぺえ教頭:たしかに、世の中が美化しているわよね。特に女子アナは。
こもり校長:そうかもね。
弘中:そうなんです。ずっと優等生でキラキラして、学年1位のミスコン出身みたいなイメージがあるじゃないですか。
ぺえ教頭:スルスルって生きてきたみたいなね。
弘中:私もそういうイメージがあったんですけど、そういう子はあまりいないです。
ぺえ教頭:みんな泥水すすってね。
弘中:そう! みんな、腹決めてやってます。
こもり校長:(笑)。
こもり校長:そんな10代を過ごした弘中少女が、どうやってアナウンサーになるんですか?
弘中:10代から、大人になったら自立したいというのがあったんです。自立してお金を稼いで一人暮らしができるくらいの女性になりたい、というのがあったんですよ。それで就職活動のときに……言っても男性よりビハインドはあるし、私が就職活動をしていた時代でも、男性のほうが職種の母数が多かったんですよね。それで、女性ということがプラスに考えられるような職種に就こうと思ったんです。
ぺえ教頭:ほお。
弘中:メディアって、そうじゃないですか。いろいろな経験をしている人が見るものだと思うから、女性ということがプラスになるんじゃないかと思って。いろいろ受けていくうちに、アナウンサー採用に受かってしまって。じゃ、いっか……みたいな。
ぺえ教頭:(笑)。
弘中:すいません、感じ悪いですよね。
こもり校長:全然です! 本を読んだら、その「受かっちゃって」のあとのことも書いてあるの。「1回断ろうとした」とかね。
弘中:そうなんです(笑)。
ぺえ教頭:……今日は、話の満腹感がすごいわね。(いろいろ話してくれて)嬉しいわね。
こもり校長:嬉しい嬉しい!
弘中:ありがとうございます!
◇
この日の放送では、『レッテル』をテーマに、「物知り」、「常に超ポジティブ」というレッテルを貼られているという2人のリスナーと電話をつなぎ、弘中さんとともに少し楽になる方法を考えていきました。
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聴取期限 2022年11月8日(火)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:こもり校長、ぺえ教頭
放送日時:月~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55
番組Webサイト ⇒
https://www.tfm.co.jp/lock/