藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMの番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」。10月1日(土)の放送では、アーチェリーの山本博(やまもと・ひろし)選手をゲストに迎えて、お届けしました。
(左から)藤木直人、山本博選手、高見侑里
山本選手は、1962年生まれ、神奈川県出身の59歳。1984年の大学在学中にロサンゼルスオリンピックで銅メダルを獲得。さらに、2004年のアテネオリンピックでは銀メダルを獲得。その後、オリンピックに5大会出場を果たし、現在も現役選手として活躍中。昨年は、東京オリンピック・パラリンピック競技委員会の顧問会議 顧問をつとめるなど、幅広く活動しています。
◆モットーは“食う・寝る・遊ぶ”
藤木:10月31日(月)に60歳になられるそうですね。おめでとうございます!
山本:ついに還暦ですね。来年から赤いユニフォームに変えようかと思っています(笑)。
藤木:(笑)。現役を続けるために今でも気をつけていることはありますか?
山本:昔からそうですけど“食う・寝る・遊ぶ”です。まずは、食事をバランス良く摂ること。アーチェリーはそこまで運動量の高い競技ではないので、ほかの陸上や水泳の選手みたいにストイックに考えなくても、バランス良く食事を摂って、後は睡眠をしっかり取る。
僕は現役選手として20代から今日に至るまで、とにかく睡眠だけはすごく気にしていて、平均7時間は睡眠を取るようにしています。それでも体が疲れているときは、8時間、9時間と、自分の体のコンディションに応じて睡眠時間を調整しています。
そして最後に、僕にとってアーチェリーは“遊び”なんです。30代のときにすごく成績が悪かったんですけど、そのときはアーチェリーを遊びじゃなくて、命懸けで何か崇高なもののように捉えていて、それがプレーのときに“力み”となって良い成績が出なかったんです。
元々スポーツの原点は“遊び”から始まっていますから、みんなから「よくこんなに練習するね」って言われるんですけど、僕にとっては練習ではなくて遊びなんですよね。「よくこんなに遊べるね」っていうことって、普通によくあるじゃないですか。だから、たくさん遊んで、食べて、寝るというのが基本ですね。
藤木:アーチェリーは特に目が重要だと思いますが、目のトレーニングはされているんですか?
山本:30代の頃に皆さんにすすめられていろいろと試してみましたけど、僕はそういうトレーニングは意外と長続きしないんですよ。
藤木:やっぱり、遊びじゃないとなかなか続かないですか(笑)?
山本:生真面目に向き合うのが好きじゃなくて。結果として何が起きたかというと、45歳ぐらいから老眼と乱視が出てきましたね。その後、いろいろと試した結果、右眼だけ老眼のコンタクト(レンズ)を入れているんです。
70メートル先にある的を狙うときに、若いときは的にピントが合っていて手前にある照準器をぼやかして見ていたんですけど、今は、手前にある照準器にピントを合わせて的のほうをぼやかす、という若いときとは狙い方を変えるようになりました。これが一番の大きな変化ですかね。本当はしたくなかったのですが、今の年齢ではこの方法が最良なので、今の体に合った攻め方をして狙っています。
◆20年越しの夢に向かって…
藤木:(2004年開催の)アテネオリンピックで銀メダルを41歳で獲得したときに「あと20年かけて金メダルを目指す」とおっしゃっていましたが、その20年後となるパリオリンピックがもうすぐでやってきますね!
山本:あっという間に20年が経ってしまいました(笑)。この20年のあいだに2回ほど手術をしたり、体のいろいろなところに問題が生じながらも何とか競技をやめずに続けてきました。自分が目指すことはやってきたので、どんな結果になろうと、その道のりに恥じないような結果を出したいと思っています。
藤木:素晴らしい結果を期待しています。最後に、山本選手の今後の夢を教えていただけますか?
藤木:今まで50年近くも、よくアーチェリーを頑張って続けてこれたなと。これからも続けていったら何が見えてくるのか、それを探究していきたいですね。あとは、この年齢までスポーツに取り組む人がいるということをみんなに知ってもらって、日本のスポーツ文化が成長して、みんなのスポーツに対する向き合い方がもっと変わってくれたら良いなと思います。
日本は非常に結果主義が強くて、あまり過程とかを大事にしない部分があるような気がするので、そういったところも含めて、メッセージを送れるように頑張っていければと思っています。
次回10月8日(土)の放送は、パルクールアスリートの泉ひかり選手をゲストに迎えてお届けします。どうぞお楽しみに!
----------------------------------------------------
▶▶この日の放送内容を「radikoタイムフリー」でチェック!
聴取期限 2022年10月9日(日) AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒
詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
----------------------------------------------------
<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/beat/