市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning~season your life with music~」。7月7日(木)の放送は、木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が登場。最近起きたニュースを独自の視点で解説する「若新雄純の『色メガネ』」のコーナーでは、就職活動における「ガクチカ」(=学生時代に力を入れたこと)について取り上げました。
木曜レギュラーパートナーの若新雄純
◆“ガクチカ”を就職活動に活かすために大切なことは?
“学生時代に力を入れたこと”を略した若者言葉であり、就活用語でもある「ガクチカ」。就活において学生が企業に提出する応募書類の1つであるエントリーシートや、面接の定番質問です。
コンビニエンスストア大手の「ファミリーマート」は、新卒就活支援サイト「dodaキャンパス」と協業し、コンビニバイトを“ガクチカ”として就職活動に活かせる独自の就活支援講座を開始。その背景には、人手不足があります。
コンビニバイトといえば、接客や売場づくりを始めとするマルチタスクが要求され、問題解決能力が身につくのも特徴の1つ。そこで、“ガクチカ”として就活に活かせる独自プログラムを提供することで、大学生のアルバイト採用につなげたいというのが、「ファミリーマート」側の狙いです。
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“ガクチカ”について若新は、「取り組んだことの中身がすごいかどうかではなくて、それをどう語れるかがすべてだと思う」と声を大にします。どんなアルバイトであっても、そこに関わる人がいれば「学ぶことがある」とし、アルバイト経験を通して「自分で自分のことを振り返って、何が身についたのかを自分なりに考察して語れることが大事」とも。
また、今回の「ファミリーマート」の取り組みについては「いい案」としつつも、「1つだけ惜しかった」と指摘したのは、コンビニバイトで身につくとされるスキルについて。
講座を担当するファミリーマート店舗運営業務部の担当者は「接客や売場づくり、新人ストアスタッフへのトレーニングやお客様からのクレーム対応などマルチタスクが要求され、問題解決能力が身につく」と説明していましたが、若新は「(これによりスキルが)テンプレート化(定型化)されてしまう」と危惧。「その通りに物事を身につけようとして、それが果たして学生時代に力を入れたこととして語って、魅力的に映るのか?」と疑問を呈します。
就活支援講座では、学生たちに向けたさまざまなプログラムが実施されることが予想されるものの、「大事なのは、用意された能力を身につけられるかどうかではなくて、自分の場合はどんな能力を身につけたことになったか、ということを自分で自覚して語れること」と力を込めます。
何を身につけるかではなく、身についたものは何だったのかを語れることのほうが重要だと言い、「それは、しょうもないものであってもいい」と若新。「人生で大事なことは、何かを手に入れることよりも、手に入れたものは何なのかを自分で俯瞰して見られるか」と力説し、「すべてにおいて、そういうことが言えると思う」と明言します。
「(情報あふれる現代社会では)『こういう情報を知っています』と誰でも言えるようになってしまうし、体験も簡単で希薄なものになってしまう。それよりも、たまたま用意された経験のなかで、何を得たのか、何が身についたのか、自分はどういうことに気づけたのかということを自分で観察してちゃんと伝えられること。そうすると、“この人は、ちゃんと自分のことを理解し、的確に捉えて説明できる賢い人”だと思ってもらえるのではないか」と語りました。
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<番組概要>
番組名:Seasoning~season your life with music~
放送日時:毎週月曜~木曜 13:30~15:55
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット
パーソナリティ:市川美絵、角田陽一郎(月曜)、副島淳(水曜)、若新雄純(木曜)
番組Webサイト:
https://audee.jp/program/show/38286